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錠剤とカプセル(前編)

 薬の形には色々あるが、内服薬で圧倒的に多い剤形は「錠剤」
次は「カプセル」なんじゃないかな?と思う。

 この二つは、どちらも内用固形剤。調剤は非常に楽。
せいぜい、箱をあけてハサミで切って輪ゴムで止める程度。

 じゃ、錠剤とカプセルの違いって何??
と激しく思うことがあったので、ちょっと考えてみた。

 とはいっても、製剤学は苦手だったので、学問的な話はパス。

.

 錠剤と比べて、カプセルのメリット、といえば

1.薬の味を隠せる。錠剤だと苦い場合とか。

2.溶解速度、放出速度をコントロールできる。
  胃で溶けずに腸で溶けるようなカプセル、とか、
  ゆっくりと放出されるような製剤にする、とか。

3.包装がなくても、何の薬かわかりやすい。

・・・他にあるかな??

 でも、実際のところ、全部錠剤でも可能だったりする。

薬の味を隠すなら糖衣錠やフィルムコーティング錠にすればよいし、
錠剤を腸で溶かすこともできるし、ゆっくり放出させることも可能。
また、最近の錠剤は刻印に薬品名を書いているものも出てきた。
つまり、包装なしでも何の薬かわかるものもある。

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 まぁ、視認性のよさってのはあるけどね。
セルベックスのカプセルなんか一目で分かる、、
というか、「テプレノン」のカプセルだと分かる。
実際は、セルベックスの後発品かも知れないが。w
セルベックスの後発品で、あの色にしていないカプセルあるのかな?

 色といえば、ハイドレアカプセルの色は強烈だなぁ・・・。
赤紫青緑」という組み合わせ。いかにも、危険な毒っぽい色だ。
間違って別人がのまないように、本能に訴えかけるために
あえて強烈な色にしているんじゃないか?とかんぐりたくなる。
(白血病に使う薬だから、誤飲すると大変)

.

 薬剤師としては、錠剤なら半錠にするのは楽だけど、
カプセルは、原則として無理だ。
粉砕するのと脱カプセル、どっちが楽か?というのも微妙。
乳鉢でゴリゴリやるなら脱カプセルの方が楽かも知れないけど、
ミルとかあるなら、粉砕の方が楽だ。
 以前、120カプセルを脱カプセルして分包ってしたことあるけど、
脱カプセルの作業は、神経使うし、手間もかかる。

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 結局、カプセルにするのは薬の主成分そのものの安定性の問題で、
錠剤にできなかった場合、が多いんじゃないのかな?
普通は錠剤の方が扱いやすい訳だから。

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 新薬として世にでた時はカプセルでも、そのうち錠剤が発売されて
そっちに移行していく、という薬はちょくちょくある。

 私の知っているここ10年ほどで言っても、

・タケプロン  カプセル→OD錠

 これは今でも両方残ってるけど、圧倒的にOD錠が多いんじゃないかな?
ランサップやランピオンで使うからタケプロンカプセル作り続けている?w

・ミカルディス カプセル→錠

 かなり昔だったけど、確かミカルディスは当初カプセルだったはず。

・ウロカルン カプセル→錠

 ただこれ、錠剤といっても相当でかいし、どう見てもカプセルに見える。w
ウロカルン錠を始めて調剤した新人薬剤師は、
「これ、カプセルじゃ?」と悩むんじゃないかな。w

・ハルナール カプセル→OD錠

 これは、後発品対策という意味あいがあったんじゃないか、と思う。
後発品のカプセルが出る、出ないのタイミングでOD錠に変えられて、
当時は剤形変更不可だったから、非常に面倒なことに。

・ユリーフ カプセル→錠

 これはハルナールと違って、発売して数年で錠剤発売。
最初っから錠剤で発売しろよ、とツッコミを入れた覚えがある。w

・アシノン カプセル→錠

 これも、後発品が困った・・・。

・リピディル(トライコア) カプセル→錠

 なんと用量まで変更してきた。
リパンチルカプセル100mg→リピディルカプセル67mg→リピディル錠53.3mg
二度にわたって量まで変える(製剤の改良で、効果は同等らしい)優れもの。
おかげで後発品がついていけない。w

 こうやって並べてみると、「後発品対策」が多いような気が。
まぁ、剤形変更が認められるようになってるから、もはや意味はないんだけど。

 見て分かるように、全てカプセル→錠剤で、逆のケースはない。
ってことは、カプセルの方が作りやすくて、錠剤の方が難しいんだな、きっと。

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 さて、錠剤とカプセルなら、基本的に錠剤の方が扱いやすいし、
技術的にも(多分)錠剤の方が難しい。

 じゃぁ、錠剤ができたら、もうカプセルはいらんのじゃない?
ほとんどの薬が、錠剤の発売と共にカプセルは市場から姿を消している。

.

 でも・・・なぜか、同じ成分、同じ量、同じ名前で
錠剤とカプセル、両方が継続して販売されている薬がある。

 実はこれ、調剤薬局にとっては面倒くさい問題である。
特に、色々な医療機関から処方箋を受け付けると、
結局錠剤もカプセルも、両方とも在庫が必要になることが多いし、
プラスして後発品も在庫とかすると、結構大変。

 いったい、どういう経緯があって錠剤とカプセルが両方残るんだろう?

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 と、ここまでが前フリ。長くなったので後編に続く。

 後編では、同じ名称、同じ成分、同じ量でカプセルと錠剤の両方が
継続販売されているものを、全部で5つ、槍玉にあげていく。w
あ、タケプロンはもう書いちゃっているので、タケプロンを除き、
さらに、後発品も除く。

 ヒマな人はどんな薬があるか、考えてみて欲しい。
続きは、来週のこの時間で。

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('10~13)仕事(薬局)」カテゴリの記事

コメント

一つ思い浮かぶのはあのオレンジのやつの50mg!!
次回の更新を楽しみにしているので名前はふせます。
カプセルはかさばりますよね(^-^;

投稿: ロキソニン | 2012-09-22 10:15

カル○○○○、ドグ○○○○、トラ○○○○ あたりかなあ。
他に何かあったっけ?

そういえばミノマイシン100mgもカプセルと錠剤がありましたね。
錠剤はどうなったんだろ。

投稿: とおりすがり | 2012-09-22 20:55

コメントありがとうございます。

たぶん、薬価収載されてるだけで、
せいぜい10成分くらいしかないんじゃないかなぁ、と。
ミノマイシンの100mg錠ってどうなったんでしょうね?
薬価には残っているみたいですけど。

 さて、来週紹介するもの5つですが・・・
「250mg」が別成分で3つ入る予定です。
これくらいのヒントがあった方が面白そうなので。w

投稿: kitten | 2012-09-23 00:27

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