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デュロテップMTパッチを慢性疼痛に

 疑義照会・・・はしたけれども、薬学的な話じゃないな。
どちらかというと制度的な問題。

<処方実例>

デュロテップMTパッチ 2.1mg  10枚
3日に1枚

.

 以上。

 患者さんの代理の方が、「この薬おいてる?」と来られた。
在庫はしてあったけれども、数は足りない。
取り寄せになるむねを伝えると、
「まだ、少し余ってるから、全部揃ったら連絡してください」
と言われて、帰られた。

.

 デュロテップMTパッチは・・・これも医療用麻薬だ。
経皮吸収される貼り薬(パッチ)で、
1枚はると効果が3日続くというもの。

 とりあえず薬は確保するとして、処方箋を再確認したところ、
・・・年齢が20代の女性だった。なぬ??

.

 医療用麻薬は、大半がガンの痛みを和らげる、緩和療法に用いる。
20代でガンってのは、もちろんありえなくはないが、圧倒的に少ない。

 ここで、記憶の片隅に「確か、デュロテップは何か特別なことがあったはず
と思い出した。

.

 調べてみて、思い出す。そうそう、この薬はガンじゃない、慢性疼痛にも使う。
ただし、その場合は患者さんから「確認書」の提示が必要なはず。
普通の使い方(ガンに使う場合)は、確認書はいらない。

 確認書の提示がなかった、ってことは、ガンの方?
でも、年齢を見る限りでは慢性疼痛の可能性も高そうだ、と判断。

 患者さん(の代理人)に、確認書をもっているかどうか連絡を取ってもよかったが、
ガンに使うケースなら確認書もってなくて当然だし、
慢性疼痛としても、代理人だからわかんない、と言われる可能性もある。
その場合なら、無意味な連絡をすることになってしまう・・・ので、
処方元に確認をとってみた。

 流れ的にも、新患さんで確認書がなければ、どうせ問い合わせだ。

.

 聞き方も単純。
「この患者さんにデュロテップMTパッチが出ていますが、
 適応は慢性疼痛ですか?ガン性疼痛ですか?」

 返事は「慢性疼痛です」ということだった。やっぱりね。

 そこで、今度はデュロテップMTの流通管理センターに問い合わせ。
処方医が、デュロテップを処方する資格があるかどうかを確認する。
(特別な講義を受けた医師しか処方できないので)
その結果、ちゃんと資格をもった医師だったので、調剤OK、と。
問題にならなくてよかった。

 まぁ、あとは患者さんに「確認書」を持参していただく方が確実なんだけど。
薬そろった後に連絡しても、何のことか分からないようだった。
これは、医師の方の説明不足じゃないか?(汗)
もっとも、門前の薬局なら慣れているから、確認書なしでもいいのかも知れない。
その筋(慢性疼痛)の専門医のようだったし。

.

 取りに来られた時(患者さん本人も、車イスで来られた)に少し聞いてみたところ、
繊維筋痛症、とのこと。お薬手帳を確認しても、それっぽい感じだった。
(つーか、最初の時点で手帳を確認できればもっと楽だったのに)

.

 このケースの場合、「デュロテップMTパッチ」に特殊な使い方が存在することを
思い出すかどうかが、最大のポイントだと思う。

しょっちゅう調剤するような薬局であれば問題ないだろうけど、
うちのように年に1,2回しか麻薬患者が来ないようなところでは、
結構厳しいかも。
 メーカーさんが情報提供に来てから1年以上経ってたし。

 まぁ、問題のあるドクターが処方しない限りは、
何も考えずに調剤しても、それほど問題にならないかも知れないが。w
それでも、万一があると麻薬だけにシャレにならんから、
頭の片隅にでも覚えておいたほうがいいと思う。

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疑義照会」カテゴリの記事

コメント

デュロテップMTパッチが『ガン』か『慢性疼痛』か・・・見極めは難しいところですよね。

私の場合は逆パターンで、内科・整形外科と名のついている医療機関からデュロテップMTパッチの処方を受けたことがあります。
代理の方であったため、確認書などはよくわからないとのこと。

年配の女性だったのですが、整形と銘打っている以上、慢性疼痛の可能性もあるかなぁと思い疑義照会をしたところ、『ガンです。』との回答。

あとで知ったのですが、往診をメインでやっている先生だったみたいなんですよね。

今の制度だと、確認書を提示されなければ『ガン』、確認書を提示されれば『慢性疼痛』と判断して調剤するわけですが、今回のkittenさんのようなケースもあるわけで・・・。

患者さんに『あなたガンですか?』とも聞けないですしね(汗)
う~ん、薬局としてはちょっと困ってしまう制度ですね。

投稿: 薬剤師りく | 2012-09-10 00:41

貴重な情報ありがとうございますm(__)m。麻薬を扱う機会がなくて、 癌以外にも使用できるのをなんとか覚えていても、 患者さまから確認書の提示が必要なのは知りませんでしたcoldsweats02 麻薬はイロイロ扱いが大変ですよね。

投稿: すみぱん | 2012-09-10 02:05

>すみぱんさん

 しょっちゅう使ってれば何てことないんですけどね。
たまーにしか使わない薬ほど、難しいです。

>薬剤師りくさん

 コメントありがとうございます。
患者さんには、非常に聞きづらいです。(苦笑)
お薬手帳とかで何とかなればいいんですけどね。
 結局のところ、患者さんに「ちゃんと確認書もっていく」
ように、医師から指導してもらうしかないのかな。

投稿: kitten | 2012-09-10 23:31

古い投稿に今更辿り着いて、今更のコメントです。古いところにコメお断りなら、削除してくださいませ。なんで? なんで「あなた癌ですか」って訊けないの? 癌患者をなめるなと言いたい。(経験有)ごめん。不法な薬剤入手に巻き込まれたくないと用心深くなるのはわかります。が、本当に困っている者にとっては、とっても不人情に思いますわ。失礼なんか関係ない。薬を出す為なら何でも訊いて欲しい。出せるなら出して。出せないなら仕方ない。困ってる人は助けて欲しい。私は薬剤師ではないけど、兄弟が薬剤師。何の為に仕事をしているのか。上から目線で困ってる人を選別するようなのはどうか。出せない人を排除する為なら、ちゃんと質問して下されましよ。お願い。 

投稿: | 2014-04-03 22:22

> 上記コメント さん

横レスですいません。

気分を害されたのであればすいません。
ただ、決して癌患者さんをなめているわけではないんです。

処方せんからでは癌かどうか確信のもてない患者さんに対して、不用意に『癌』という言葉を持ち出すことで、余計な不安を与えてしまう可能性があるのでは?と考えてしまうんですよね。

実際には癌という言葉を使わなくても、聞き方次第でいろいろとお話しをうがかうことは可能なので、そういった意味では最初のコメントが言葉足らずだったかもしれないです。

困っている患者さんは当然助けたいですよ。
そこには『上から目線』とか『困っている人を選別する』なんてことは全くないです。

患者さんを助けるために、必要であれば聞きづらいことでも質問します。
やることもやらずに、『この薬は出せません。』と排除することはありませんので、そのあたり少しでもご理解いただけるとありがたいです。

投稿: 薬剤師りく | 2014-04-04 11:27

基本的には、りくさんの書かれている通りです。
相手ががん患者さんであれば問題ないんですけど・・・
代理の人にどこまで聞いていいのか?って問題もあります。

投稿: kitten | 2014-04-05 17:20

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