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オロナインH軟膏

 いつか書こう、と思っていたネタ。
もはや3年くらい温めていて、腐りつつあるけれども。w
まぁ、いつまでも現役の薬だろうからなぁ。

 今回は市販用医薬品から、軟膏、塗り薬の超ロングセラー商品、
オロナインH軟膏について書いてみる。

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 オロナインH軟膏。大塚製薬の商品だ。

http://www.otsuka.co.jp/ohn/

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 オロナインの歴史も書いてある。
1953年発売、とあるから実に59年前。
当初の「オロナイン軟膏」から「オロナインH軟膏」と名前が変わっている。
改良も行われているけど、基本的には50年以上かわっていない。

 主成分は「クロルヘキシジングルコン酸塩」だ。
オロナインHの「H」は、「ヘキシジンのH」というのが大塚の見解のようだ。

(開発者の名前?とか、「ヒビテンのH」とか言う説も聞いたことあるけど。)

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 クロルヘキシジングルコン酸塩。
昔の表記でいうと、「グルコン酸クロルヘキシジン」になる(こっちの方がしっくりくる)。
これはもう、医療用では一般的に使われている、殺菌消毒剤だ。

 医療用では「ヒビテン」が一番有名だと思う。
(クロルヘキシジン含有の消毒剤は、各社各種だしているけれども。)

 つまり、オロナインってのは、「消毒剤をしみこませた軟膏」という訳。

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 認められている効能、効果は以下のとおり。

にきび、吹出物、はたけ、やけど(かるいもの)、ひび、しもやけ、あかぎれ
きず、水虫(じゅくじゅくしていないもの)、たむし、いんきん、しらくも

 めちゃくちゃ多いやろ、これ。w
さすがに、昔の薬だけある・・・のかな。
たぶん、現代でこの軟膏でこの効能効果を申請すると却下されると思う。
60年前の審査だから通ったんだろうな・・・。
そして、一旦通ってしまえば、「実態にあわないから削れ」とは言われないんだろう。

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 クロルヘキシジングルコン酸塩は、イメージとしてはかなりマイルドな消毒剤だ。
正直な感想を言うと・・・何にも効く気はしないぞ。w

 じゃ、なんでこんなもん売っているのか?また売れているのか?

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 1つには、「添加物」の存在だ。
私は、オロナインH軟膏は主成分のクロルヘキシジングルコン酸塩はどうでもよくて、
それを溶かし込んでいる「軟膏」基材に効果がある
あるいは、効果を実感させるという作用がある、と思っている。

 ちょっとした傷なんかだと、殺菌作用・・・もそうだけど、
基材としてつかっているワセリンとかで、物理的に出血は止まりそうだし。

 しもやけにしたところで、こんなもん、血行促進するような効果はないと思うが、
温かい人の手(ここ重要!)で塗り伸ばしてくれれば」効果は高いと思う。

 とりあえず、なんかつけときたい
そういうニーズにあわせるには素晴らしい商品だ。
そういうのって、たいがい「なんかつけとけば」何とかなるから。

 ・・・正しくは、

 何もしなくても問題ないけど、「手当てした」という安心感が得られる。

 いや、貶めているわけじゃないよ。これ、本当に重要なことだから

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 なので、注意事項としては、
ちょっとした症状でないものに関しては、
ちゃんとした軟膏を使う方がはるかによいということだ。

当たり前だけど。

 きりきず、すりきずも、深刻なものだったら、こんなもんつけてる場合じゃない。
にきびや水虫には・・・ま、はっきりと効果ない、と言い切ったほうがいいだろう。
専門の薬を使うべき。

 かるいやけどにはいいかも知れないけど、本気のやけどならやめとく方がいい。
しもやけ、あかぎれには・・・少しは効果あるだろう。
特に、温かい人の手(母親がベスト)で塗ってあげると効果はバツグンだ。
にきび、水虫等には・・・効かないからやめとく方がいい。

 基本コンセプトとして「愛情をプラスして」塗ってあげることが大事。
自分で塗るよりも、大事な人に塗ってもらうと効果は倍増する。
まぁ、これはオロナインH軟膏に限ったことじゃないけれども、
この薬は特に、それが大切ってこと。

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 まぁ、本気で「オロナインH軟膏は何にでも効果がある!」と
信じている人なんてほぼいないだろうから、こういう紹介でいいよね。w

 少しずつ売上げが減少しているみたいだけど・・・。
できれば、あと40年生き残って100周年を迎えて欲しい。

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('10~13)仕事(薬局)」カテゴリの記事

コメント

アニメの一休さんかで貝の中にひびあかぎれの膏薬を渡すシーンがよぎった私が通りますよw

薬の原点っぽい感じがしますね~>オロナイン軟膏

投稿: Qカメ | 2012-12-15 16:48

薬剤師の観点からぜひ、正露丸を正面からあつかっていただきたい(笑)。

ラッパのマークとかタイコのマークとか、
正露丸だとか征露丸とかありますが、
とりあえず薬としての切り口で。

正露丸さん、歴史の授業でホント役に立ってます。

投稿: かぐら | 2012-12-16 00:44

>Qカメさん

 そんなシーンあるんですか。でもありそう。
膏薬って、(シップも含めて)有効成分なんてどうでもよくて、
とにかく塗り心地、さわり心地がよければいいんですよね。

>かぐらさん

 正露丸っすか。(汗)
確かに100年ものの薬ですな。
あれは、オロナインよりはっきりと効果があるから、
ちゃんと調べないと書けません。
しばしお待ちを。w

投稿: kitten | 2012-12-16 16:37

オロナインは万能薬と信じていたが、そんなもんだったのですね・・・

多分、実家にはまだオロナインあるんだろうな~(笑)

投稿: るるー主 | 2012-12-17 21:31

>るるー主さん

 ある意味、万能薬なんですけどね。
気持ち次第で、何にでも効く。w
 もっとも、これはオロナインに限ったことじゃなく、
OTC全般に言えることかも知れません。

投稿: kitten | 2012-12-18 23:39

シンプルで余計なものが入っていないからこそ万能とも思えます。
他の商品であかぎれが悪化というのはよく聞きますが、オロナインH軟膏で悪化というのは、かってのオロナイン皮膚症以外はほとんど聞きません。
昨今のさらさら軟膏のようなものでないというのもポイント高いと思いますし。

投稿: | 2016-02-14 00:06

>上の方

 そうですね。何かに特化した成分が入っていれば、
効果は高いのですが、それ以外の症状では効かないどころか、
かえってマイナスになってしまうことがありますからね。
 効果範囲が広ければ広いほど、効果は弱くなります。
これは、全ての医薬品や健康食品(サプリ含む)に
当てはまる法則ですね。

投稿: kitten | 2016-02-19 16:39

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