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女子柔道・園田監督が辞任へ

 ニュースより。

 女子柔道、それも日本代表の園田監督が辞意を表明した。
選手への暴力、パワハラ行為があり、選手から告発されたとのことだ。

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 こんな大ニュースになったのは、やっぱり大阪のとある高校の事件が
あったからなんだろうなぁ・・・。
 告発自体はもっと前だったし、処分ももう少し前の話なんだけど、
今になって大問題になるんだから。

 勝手な思い込みかも知れないけれども、
こういう格闘技の指導場面では、その他の競技よりも体罰が多いんじゃないかな。

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 少し気になったところがあった。

園田監督は、「選手に対して信頼関係が一方的だった」みたいなことを言っている。
それは、半分は事実ではあるんだけれども、本質的には間違っている。

1.信頼関係がなくて、体罰があった→告発される。

2.信頼関係があって、体罰があった→指導として黙殺される。

3.信頼関係がなくて、体罰がなかった→問題なし

4.信頼関係があって、体罰がなかった→問題なし

 これ、園田監督は「2」を目指したんじゃないのか?
ようは、信頼関係があれば、体罰があっても問題ない、と。
おそらく、これは間違いないと思う。

 たとえは悪いが、医療過誤みたいな話ともつながってくる。
調剤過誤なんて、ないにこしたことはないが、たとえあったとしても、
患者さんとの信頼関係があれば、大きなトラブルになることはない。

 だから、医療機関としては、もちろん過誤をなくす対策もするけれども、
患者さんとの信頼関係を強くしたい、という方向での対策もありうる。

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 ただ、日本の、というか世界のルールとしては、
体罰を行うこと自体が問題であって、信頼関係の有無は無関係だ。

 信頼関係さえあれば大丈夫なのは確かなんだけれども、
そもそも体罰を行わなければ、問題になることはありえない訳で。

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 これはもう、大きな問題になっていくだろう。
また、大きな問題にしないといけないんじゃないかと思う。

 大阪の、市立高校の一生徒が自殺したことから始まった問題。
一つの高校の、一人の教師だけの問題ではないのは、
最初からわかっていたことだ。

 日本のスポーツ界が変わる、一つの節目にしなければならない。
亡くなった生徒のためにも、うやむやにして終わらせてよい問題ではない。

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コメント

スポーツ界だけでなくて、

マスコミの取り上げ方、世間の風潮の問題もあるかと思います。

ボクシングのK田家の問題然り、大相撲のかわいがり問題然り、

スポーツ流しとけば、(視聴率取れると思って)“普段はこんないい人”、”特訓に耐えるすごい人”と祭り上げて、視聴者もそれに乗っかって人気が過熱化。
一方、こうした問題が発生するとスキャンダル的な報道。
結果、渦中の誰かが責任とらされて、熱が冷める。

いつもの風景。

この監督の行動を擁護する気はさらさらないが、
柔道界のメダル至上主義のだって、各局が放送権を取り合ってまで、“世界○○まであと何日”、“負けられない試合が…”とか過剰な演出の末、印象を植え付けてきた影響が選手・指導陣の心理に少なからず影響しているはずである。

変わるのは誰なのか?

投稿: 変わるのは誰? | 2013-02-01 11:59

 世間の風潮ってのは間違いなくありますね。
これ、女子柔道がメダル連発していたら、
下手すれば美談になってた可能性すらありますよ。

 もちろん、マスメディアにも問題あるんでしょうけど、
結局のところ、それを「是」とする視聴者にも問題はある、と。

投稿: kitten | 2013-02-03 23:07

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