医薬品のネット販売、解禁へ
ニュースより。
一般用医薬品(OTC医薬品)のネット販売の規制について、
あちこちで議論されているが、落としどころが見えてきたようだ。
まずは、5/31。厚生労働省の検討会。
「薬ネット販売、結論出ず」(Yahoo:読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130531-00001313-yom-soci
以下、一部引用
インターネットでの一般用医薬品(市販薬)の販売をどこまで認めるかを
議論してきた厚生労働省の検討会は31日、結論のとりまとめを断念し、
医療業界など慎重派とネット業者など推進派の意見を両論併記した報告書
案を大筋了承した。
これを受けて厚生労働省は、市販薬の成分などからネット販売の適否を
個別に判断する新たな検討組織を設ける方針を固めた。
引用終わり。
厚労省での検討会では、結局推進派と慎重派が全く合意できず、
玉虫色の決着に終わった。
ところが、6/3になって、事情が変わる。
<薬のネット販売>市販薬99%超解禁 政府方針
(Yahoo:毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130603-00000013-mai-bus_all
以下、一部引用
政府は2日、一般用医薬品のインターネット販売に関し、現在禁じている
抗アレルギー剤や一部胃腸薬などの第1類と一部解熱鎮痛薬などの第2類
のうち、副作用リスクが最も高いとされる第1類の一部を除く薬について
認める方向で最終調整に入った。全面解禁は見送るものの、
市販の一般用医薬品約1万1400品目の99%超に当たる。
引用終わり。
.
って、政府は厚労省の検討会を無視する気かい?(汗)
まぁ、結局のところ、厚労省が個別に判断する検討組織を作るんだろうけど。
この辺は、安全性や利便性よりも、「政治情勢」かなぁ、と思う。
いま、安倍さんはとにかく何が何でも「規制緩和」したい時期だから。
うーん、利便性を考えるとやむをえないかなぁ、と思う。
リスクの高い1類医薬品、といっても、リスクの大きさはピンキリだしね。
また、人によってもさまざまだし。
1類医薬品よりもリスクの高い健康食品、なんてのも、人によっては考えられる。
.
対面販売には対面販売の利点があるし、
ネット販売にはネット販売の利点がある。
ネット解禁になったからといって、それほどネットに流れるとは思わないけど。
対面販売の利点については、以前書いたような。
「対面販売の利点」(2013.3.5)
http://tukutteha-mitamonono.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-bd17.html
あまり、指摘されていない対面販売の利点。
1つには、「買わない、という選択肢を示すことができる」
もう1つは、「医師への受診勧告ができる」ってこと。
薬局やドラッグストアで相談してくれれば、
よりよい薬、あるいは対処法を話すこともできるけれども、
ネットではその辺までは難しいんじゃないかなぁ、と。
ただ、例えば常備薬として総合風邪薬をもっておきたい、
くらいの話であれば、それはネットでも問題ないんじゃないかなぁ。
まぁ、今後の展開をもう少し見守りたい。
.
現場の意見として、ついでに規制緩和してほしいのが、「排卵検査薬」だ。
これ、ドラッグストアでは販売不可。
処方箋取り扱いのある薬局での、対面販売しか認められていない。
でも、これこそネット販売を認めるべきじゃないか、と思う。
正直言って、排卵検査薬のどこにリスクがあるのか、全く理解できない。(汗)
対面で買いやすい薬でもないし。
まぁ、これも受診勧告が必要なこともあるけれども・・・。
ずっと買い続けるくらいなら、一度病院で診てもらったほうがよいと思うし。
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