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ディオバンは悪くない

 ディオバンの話の続き。

 予想以上に話が大きくなってしまった。
京都府立医大の会見は、新聞各紙が一面トップの扱いで報道した。
また、テレビのニュースでも大きく取り上げられた。

 結果として、ウチのような小さな薬局でも
「ディオバンのんでいるけど大丈夫か?」みたいな問い合わせを何件か受けている。(苦笑)
何回も書いているけれども、もう一度確認しておく。

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 ディオバンは、悪い薬ではない。

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 今回の話は、ディオバンの安全性に問題がある、とかそういう話じゃない。
ディオバンが、普通の血圧の薬以上に、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクを下げる、
と言う内容の論文に不正があった、というだけだ。

 この結果を最大限悪意をもって見ても
「ディオバンは普通の血圧の薬でした」ってだけで、安全性や効果に問題はない。

 また、ノバルティスの肩を持つような見解なんだけれども、
ディオバンが「普通の血圧の薬だ」と証明された訳でもない。
まだまだ「夢の薬」である可能性はゼロじゃないから。(苦笑)

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 どういえばわかりやすいかなぁ?

 大雑把に言うと、私の個人的評価では、ディオバンという薬は、
(100点満点で)80点の薬である

 高血圧の薬としては、ベストではないが、平均点以上の評価だ。

 そこを、京都府立医大は「80点じゃなくて100点だ」という論文を出した。
その論文に、データの改ざんなどの不備があった、というニュースな訳。

 この論文に誤りがあるから、といって、評価がいきなり0点になることはない
「やっぱり80点でしょ」くらいが関の山。

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 さて、ノバルティス社が公式見解を出している。

「京都府立医科大学によるバルサルタン医師主導研究に係る
 調査報告発表に対するノバルティスファーマの見解」

http://www.novartis.co.jp/valsartan/index.html

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 以下、一部引用。

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京都府立医科大学はデータ操作については、「意図的かどうかは認定できなかった」
と述べています。ノバルティスも、同大学の報告からは恣意的なデータの操作があった
とは確認できないと考えております。

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 引用終わり。

 ものすごく専門的な言い訳なんで、読んでも理解するのは難しいかも知れない。(苦笑)
ようするに、データとカルテが異なるのは、この手の治験ではよくある話だから、
重要なのはカルテじゃなくて、「エンドポイント委員会の記録」である、ってこと。

 ・・・でも、その委員会の記録が残っていない、って報道もあるんだが。(汗)
さらに、その委員会にも例のノバルティス社「元社員」が関わっている、とか。
まぁ、これは最後まで確認取れていないけどね。

 全容解明にはもう少し時間がかかりそうだな。

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 さて、そもそもの話なんだけど・・・
そもそも、ノバルティス社がこの問題に口を出すのはおかしくないか?

 一番最初に論文撤回問題が出てきたときは、
「当社とは無関係な医師主導研究だからコメントする立場にない」とか
言っていなかったっけ?

 建前でいうなら、今回だってノバルティス社はコメントする立場にないだろう。
京都府立医大の論文について、京都府立医大がデータの改ざんを事実上認めた。
元社員が関わっていたとはいえ、本来、製薬会社は部外者だろう?
こんな時だけ冷静さを失ってコメント出してくるのか??ww

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 もっとも、「コメントする立場にない」とコメントしたところで、
「今更部外者ぶってんじゃねーよ」という批判が殺到しただろうけどね。(苦笑)

 でも、大学側の見解を真摯に受け止めて、全面的に調査に協力します、
みたいなコメント出す方がいいと思うけどなぁ。
余計な言い訳せずに。
(いや、一応、関係機関に協力する、みたいなコメントは出てるんだけどね)

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 私の個人的な見解としては、、

 ディオバンは悪くない。悪いのは製薬会社(ノバルティス)だ、ってとこかな。

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