MM9-destruction-
最近読んだ本。
(リンクはamazon)
山本弘の怪獣小説、MM9の最新作。
メインのストーリーとしては最終回だと思う。
もっとも、前作トワイライトテールズみたいな、
MM9の世界観だけ持ってきた外伝みたいなのは書けると思うし、
気特対メンバーを中心とした、1巻(無印)のような話なら
いくらでも続けられるだろうが・・・
怪獣「ヒメ」の物語としてみると、今回が最終回だろう。
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destructionは、前作、invasionの続編。
時間軸的にも、数日しか離れていない。
1巻(無印)を読まずに、invasionを読むのはアリかも知れないが、
invasionを読まずに、destructionを読んのは無理。
「前編、後編」くらいのつながりがあるから。
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神話のくだりは、読んでいてちょっとキツかったなぁ。
理解できない専門書を長々と読まされているようで、辛い。
興味ない人は、ばっさりと読み飛ばしたほうがいいんじゃないだろうか。
たぶん、作者は必死に調べて創作したんだろうと思うけど。
この神話の話って、作者の創作がどれくらい入っているんだろうか?
結構、原典に忠実なのかな??その辺のバランスは、わかんないけど、
作者はと学会会長だから、この手の「こじつけ」のような解釈を乱発する
神話本とか、いっぱい読んでいるんだろうなぁ。(苦笑)
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序盤の、わけわからんラノベ的な展開から、難読な神話ネタにつなぐのは
ちょっときつかったけど、この辺が全部ラストへの伏線・・・。
普段はネタバレでも容赦なく書くけど、この作品に関しては遠慮しておこう。
3対3の怪獣大決戦のシーンも、マニアが読んだら狂喜するのかも知れないが、
私は怪獣マニアじゃないから、わかんない。(苦笑)
でも、ヒメの目覚めのシーンは、ちょっとどころじゃなく感動した。
おとぎ話のような話なんだけどね。
そこにつながるまでの展開が、これでもか、これでもか、と緊迫感があるだけに。
次々と現れるMM8クラスの怪獣に、右往左往、一喜一憂する気特対本部。
「人事を尽くさないと天命は来ない」
うーん、これ、映画化できないかなぁ?w
色々と問題はあるだろうけどさ。(オマージュとパクリは別物、といってもなぁ。)
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基本、この世界では、過去の大震災は全て怪獣災害になっている。
この辺は、1巻(無印)の時のオチにつながる設定なんだけどね。
でも、東日本大震災だけは、地震、になっていたなぁ。
さすがに、2年前の話を怪獣にすることは、色々と無理があったのか、
あるいは、書きはじめた時点ではまだ震災が起こっていなかったのかな?
記憶も生々しい東日本大震災を小説のネタにすることは、
色々と問題だろうから、そっちへの配慮かも知れないな。
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