超長期処方
仕事の話。
現在、一部の薬を除いて、医師の処方する薬に日数制限は存在しない。
医師の裁量次第で、どこまででも出せる。
.
どんな薬であっても、基本14日までしか出せなかった時代もあった。
(それも、そんなに昔の話じゃないぞ)今では考えられないな。
いまや、30日どころか、60日や90日処方も普通に見かける。
症状が落ち着いている人なら、それでいいと思う。
.
患者さんとしても、そうそうしょっちゅう病院に行くのはしんどいし、
病院としても、忙しくてかなわん。町の小さな診療所ならともかく、
大きい病院は、長期処方が多い傾向がある。
.
さて、ルール上、日数制限はない。
医師が「それでいい」といえば、何日でも出せる。
とはいえ、やっぱり時々は症状をチェックしないといけないから、
あんまり長期すぎると、何かあったときに医師の責任問題になるし。
ルール上は制限はないけど、システム上で制限があるところが多い。
つい最近みた処方せんでは、処方せん日数が「98日」だったけど、
これが二重線で消されて訂正印が押され、手書きで「126日」に
書き換えられていた。うぉ、三桁だ、とびっくり。
おそらく、コンピューター上の制限で、日数は二桁までしか入らないんだろう。w
で、どうしても4ヶ月出したかった医師が、手書きで書き換えた、という訳。
ま、この患者さんは5年以上も処方が変わっていなかったので・・・。
3ヵ月後に何か予定でもあったんだろう。先生の都合かも知れないが。
.
かなり前に見た処方せんで、「これ、限界に挑戦してるな」って感じだったのが、
.
Rp1) ロキソニン錠60mg 3錠
ムコスタ錠100mg 3錠
分3 毎食後 99日分
Rp2)ロキソニン錠 1錠
ムコスタ錠 1錠
頓服 疼痛時 90回分
.
病院のシステム上の限界に挑戦した処方箋。
手書きにせずに、限界までロキソニンをもらおうと思ったらこうなったらしい。
(ちなみに、患者さんは病院のスタッフだった。)
昔はこれくらいできたんだな。今やったら、保険から切られる気がするが。(苦笑)
.
さて、私が見たことある長期処方での最長記録は、
.
Rp1)チラーヂンS錠50 1錠
分1 朝食後 180日分
.
半年処方、180日である。
これも、ずーーーっと症状が安定しているので、ということだった。
医師がOKといえば、薬剤師が突っ込む話ではないし。
.
もっとも、内服薬だから何日分か分かるってだけで、
例えば目薬なんかだと、何日分で出ているのかは分からない。
次の予約聞いたら半年後って人もたまにいる。
「半年分」の薬を出してもらった、ってことだな。
.
一方で、ひたすら14日処方が続く患者さんもいる。
「先生は、どうして長期で出してくれないの?」と聞かれることもたびたび。
これも、医師の裁量だから。よくわからないとこもあるけど。
でも、2週間に一回診察するってことは、
それだけ、しっかり診たいという意思の現れ、とも言えるんだけど・・・
嫌がる患者さんも多いな。w
| 固定リンク
「('14~16)仕事(薬局)」カテゴリの記事
- 2016年の記録とカテゴリ変更(2016.12.31)
- カルボシステインが出荷調整?(2016.11.14)
- 抗がん剤、オプジーボが大幅値下げ?(2016.11.12)
- 武田テバの失策(2016.11.05)
- エチゾラム、ゾピクロンの投与上限適用は11月から(2016.10.14)
コメント