男子フィギュア、羽生が金メダル
ソチオリンピック、男子フィギュアスケート。
日本の19歳、羽生が世界選手権3連覇中のパトリックチャンを破って、
男子フィギュア史上初の金メダルを獲得した。
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初日のショートプログラム。
羽生は圧巻の演技で、まさかの100点オーバーを達成。
もちろん、世界歴代最高。
チャンも97点台という高得点で、この二人が飛び出した。
他は、80点台の選手がたくさん、という団子状態になった。
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羽生のショート、本人はまだまだ、と言っていた。
謙遜にしか聞こえないかも知れないが、多分、本音だと思う。w
私が受けた印象も、全日本の時の羽生の方がよかったし。
高橋は、4回転を失敗したものの、なんとかまとめてショート4位。
本当に、「なんとか」まとめた、という感じだったけれども、
なんとかまとめてしまうのが、高橋の経験というか・・・。
今できる、すべてをやった、と言う感じ。
町田は、まさかの失敗があり、ショート11位、とはいえ十分メダル圏内だった。
ただ、個人的には、最終グループに残って欲しかったんだが。
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ロシアの皇帝プルシェンコが、まさかの棄権。
調子悪そうだと思っていたけど、・・・うーん。
まぁ、プルシェンコの演技は団体戦で見たからいっか。
羽生のような若手ならともかく、
プルシェンコのようなベテランが、団体で滑ってすぐに個人戦ってのは
相当に無理があったんだろうな。
ただ、プルシェンコはかなり無理をして代表に選ばれている。
本来選ばれていたはずの選手が、一番かわいそうだな。
相手が皇帝だからしょうがないけどさ。
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さて、今日のフリー。
町田の演技あたりから見てたけど、うーん、これがオリンピックか。
なんだろう、ベストの演技をした選手は誰もいない、という。
みんなが、ちょっとずつミスをしていた。
個人的には、ショートで11位だった町田の方が、
4位の高橋よりもメダルの可能性は高い、と思っていたんだけど・・・。
4回転の転倒が響いて、メダルを逃した。
最終結果から見るに、本当に「紙一重」だった。
今日の4回転を2本成功させていれば、というか、
昨日のジャンプがちゃんとトリプルルッツになってれば、
銅メダルは町田のものだったはずだ。
・・・何がおきるかわからんのが、オリンピックだなぁ。
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高橋は、素晴らしい演技をした。
「今出来る、すべて」というのが、見ていてよく分かった。
4回転は、おそらくアンダーローテーションの両足着氷。
2回目の4回転もを回避して、トリプルルッツにしてきた。
もう、4回転を跳ぶ力がないのは、自分でも分かっていたんだろう。
そんな状態でも、「魅せる」のが高橋のすごさだ。
とてもいい表情で、最後まで魅せてくれた。
結果、6位になったけれども、悔いはないと思う。
よくやってくれた。
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さて、金メダルの羽生のフリーだけれども・・・
羽生も人の子なんだなぁ、と。w
4回転サルコウを成功させればトータル300点も見えたんだけどな。
まぁ、あれは失敗しても勝負になるとは思っていた。
実際、グランプリファイナルでは、失敗してもチャンに勝てた訳だし。
その後の3回転ジャンプを失敗した方がびっくりした。
羽生のそんなミス、なかなか見たことがなかったから。
それでも、後半立て直したきた。
何回か書いたけれども、羽生の生命線は前半の4回転じゃなく、後半。
3A-3Tと、3A-2Tという、高難度のコンビネーション。ここが羽生の得点源。
正直、ここでもパーフェクトではなかったけれども、失敗はしなかった。
ベストではなかったけれども、金メダルにふさわしい演技をしたと思う。
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チャンも、同じくらいの失敗をした。
こっちも、団体戦の影響があったのかも知れないなぁ・・・。
結果、わずかに羽生がチャンを上回った。
冒頭の4回転からのコンビネーションは完璧だったんだけどな。
さて、他のメダル候補。
フェルナンデスは4回転を2回決めたけれども、
ジャンプのミスがありわずかにメダルに届かなかった。
なんか、ジャンプの選択ミスで、ジャンプの得点が1つ抜けてしまった、とか。
いくらフェルナンデスでも、それじゃ無理だな。
今回、金メダル争いは羽生とチャンの一騎打ち。
銅メダル争いは、ものすごい激戦になったが、
去年の世界選手権のメダリスト、デニス・テンだった。
演技は見ていないけど、まぁそういうこともあるだろう。
まぐれでは世界選手権の表彰台なんか上がれないから。
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今回のフィギュアスケートは、日本選手の演技は全部LIVEで見た。
時間が非常に中途半端だったんだが・・・
9時に寝て、3時前に起きてみた。
だから、町田のミスがちょっと許せなかった。w
最終グループに残ってくれよ。起きる時間が早くなってしまうじゃないか。ww
ま、幸い滑走順が第3グループの最終だったからよかったけど。
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ただ、やっぱり全体として、団体戦の影響が見えたような・・・。
羽生、チャンもいい演技をしたけれども、ベストではなかったし、
町田もそう。プルシェンコにいたっては棄権。
デニス・テンは、団体戦出てないもんなぁ。
4年後は、どうなっているだろうか。
羽生が出した、ショートの歴代最高の100点超えってのは、
ルール上、ちょっと問題があるような気がする。w
演技構成点(芸術点)ってのは、ショートだと50点が満点。
で、技術点と芸術点は、同じくらいの割合である必要がある。
ようは、満点は100点として制度設計されていたはず。
ルール決めた時点では、技術点で50点超えてくる選手が出ることは、
想定されていなかったんだろう。
まぁ、4年後、羽生は23歳。
どんなルールにしたところで、対応してくるだろう。
高橋は引退、町田は・・・どうするかなぁ?まだまだ頑張っていて欲しいけど・・・。
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コメント
テン選手はノーミスでした。睡魔とたたかっていたので、記憶違いもあるかもですが。あれなら、3位はうなずけます(ビデオ撮りながら生で見ていて、ライブのときは寝ていたので、あとで見直しました^^;;;;;)。
町田選手は、ある意味予想通りでした。私にとっては^^;
予想外だったのは、羽生選手のほう。「彼はオリンピックでもミスしないすごいメンタルの持ち主」と思っていたので^^;
高橋選手は…。4回転を飛べない彼を見るのがつらかったです。そして、小塚選手を思うと「精一杯滑れて満足」とは言ってほしくないような気持ちもちょっとあります。
プルシェンコ選手。前日でも間に合ったなら、補欠選手に出場機会をまわせばよかったのに、と思います。急に言われて、ちゃんと滑れなくても、「五輪の舞台を経験する」というのも、貴重な経験だと思うので。ダントツで選考された選手じゃない分、その辺が複雑だなあと思います。
いずれにせよ、全日本での「みんながノーミス」の勝負って、やっぱりめったに見られないもんなんだなあって思いました。
投稿: pega | 2014-02-15 09:26
>pegaさん
コメントありがとうございます。
オリンピックでノーミスってのは本当に難しいですね。
町田選手のことを書きましたが、3位争いは本当に紙一重で、
誰もが「あと1つジャンプを決めていれば」みたいな状況でしたね。
いよいよ女子ですが、正直、不安の方が大きいです。
鈴木選手がどこまで調子を戻してきてくれているか・・・。
投稿: kitten | 2014-02-16 22:50