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2015年10月

ラノコナゾール全回収

 仕事上のニュース。結構な、おおごと。

 水虫の薬である、「ラノコナゾール」が全回収になった。
これ、ラノコナゾールの原薬の製造業者が、
GMPに問題があったらしい。

GMPとは、[Good Manufacturing Practice]の略語で、
医薬品の、製造管理及び品質管理の基準。

これは絶対に遵守されるべきものなので、
これに問題があると、その下流の商品が全て止まってしまうことになる、
ってことでいいのかな?(汗)

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 ラノコナゾールは、医療用では、アスタット(軟膏、クリーム、液)。
これが、市場に流通している分が全て回収となった。
さらに、GMPに適合している原料が手に入らないことから、
しばらくのあいだ、市場にはまったく流通しなくなる。

 医薬品に不具合があって、回収されるってのはよくある話だけど、
全Lot回収で欠品を起こすような話は、非常に稀である。(苦笑)

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 さらに、ラノコナゾールは一般用医薬品でも使われている。
ようは、薬局やドラッグストアで売られている、OTC医薬品も、
ラノコナゾールが含まれるものは、全て店からは回収となった。

 いや、使ったから健康被害が出るとか、そういう話ではないらしいんだけど。
それにしても、これだけの規模の回収って、ちょっと記憶にないなぁ。
この原薬メーカー、すさまじい損失を出しそうだけど大丈夫なのか?(苦笑)

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 ちなみに、同じような成分で「ルリコナゾール」も一部回収になっている。
たぶん、同じ原薬メーカーのGMP不適合だと思う。
ただ、こちらは全LOT回収とはなっていない。
他の原薬メーカーから作った分があったのだろう。

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 アスタット(ラノコナゾール)は全回収になるんだけれども、
代替薬として、「ルリコン(ルリコナゾール)」をあげているんだけど、
いや、ルリコンも一部回収されてるし。w
これ、品薄になったりするかもしれないな。

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詩羽のいる街

本の紹介
山本弘さんの「詩羽のいる街」
(下記リンクはamazon)

http://www.amazon.co.jp/%E8%A9%A9%E7%BE%BD%E3%81%AE%E3%81%84%E3%82%8B%E8%A1%97-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%B1%B1%E6%9C%AC-%E5%BC%98/dp/404100019X
 
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 作者による解説ページ

http://homepage3.nifty.com/hirorin/shiiha00.htm

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 SF作家である山本さんの作品なんだけれども、(そんなに)SFではない。
設定が現代の日本で、非常に読みやすい。

 春、夏、秋、冬の中篇(100ページくらい)4つで1冊の本になっている。
それぞれで語り手、主人公が違うけれども、話は色々なところでつながっている。

 奇跡のような存在である、「詩羽」という女性の物語。
詩羽の能力は、「他人を変えていくこと」だ。

彼女は、「善人が不幸せなのが我慢できない」
そんな詩羽の仕事は「他人に親切にすること」
人と人との歯車を組み合わせて、みんなを幸せにしていく。

 ……説明するとなると難しいな、これ。(苦笑)

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 私のお気に入りは、最終話のゲームの話。
コンセプトは、「協力した方がお互いの利益になる」ということ。
意味のない争いよりは、協力するほうが、お互いに「得」である。
これは、善悪の話ではなく、論理の話。

 詩羽は、正義や、善意、愛なんてものに惑わされない。
あくまで「その方が得になるから」そうしているに過ぎない。

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 現実は、なかなかそうはいかないんだけれども、(苦笑)
物語としては、非常に美しい。人を幸せにする物語だ。

「彼女には、お金はない。そのかわり、生きていく力はたっぷりくれるよ」

 詩羽の「幸せにする力」は、物語の中だけに留まらない。
物語を読んでいる、読者にまで伝えることができる。

少なくとも、私には届いた。
彼女から生きていく力を(ほんの少し)もらった。

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 ただ、この本には「作者の生の声」が出すぎてるから、(苦笑)
合わないって人もいるかも知れないけどね。
これ、作者もわかっててやってる。w

 もちろん、深く考えなくても、エンターテイメントとしても十分楽しい。

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 この作品は2008年に発表されているんだけど、、
第1話に「妖怪もののアニメ、ゲーム」がでてきたり、
「戦まほ(戦場の魔法少女)」という、ある意味、鬱展開の魔法少女マンガが
でてきたり……、なんか、作者が未来を予知していたかのような錯覚に陥る。

 架空のマンガやアニメだけではなく、実在の小説やゲームなんかも出てくる。
「詩羽のいる街」文庫本の解説は有川浩が書いているんだけれども、
これ、作品中に詩羽が読んだことのある本として有川さんの本が出てくるんだよね。
「レインツリーの国」という本。
 図書館にあったから、これも借りてみた。 映画化されるらしいから、
ちょっと見てみたいけど。

 また、第2話では(なぜか)ボードゲームも出てくる。
「アベカエサル」や「ダイヤモンド」をやってるシーンが出てくるんだけど、
これ、実際にやってみたいなぁ、と思った。w
ゲーマーしかわからんだろうけど。

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 個人的には、山本さんの最高傑作だと思う。
いや、他にも面白い本とか、難しい本とかあるけどさ。
読者に影響を与える物語として。

 最後に、詩羽自身の言葉を引用しておこう。

「もちろん、ほとんどの読者にとっては、ただ通り過ぎていくだけかもしれない。
 忘れられるだけかも。でも、それが本当にいい作品なら、何千人に一人か二人、
 その作品に人生を左右される人がいるんじゃないかな」

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 いい作品なんだけど、紹介するとなると難しいなぁ。(苦笑)

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傾斜マンション問題

 これも、記録として残しておく。
少し前からずっと騒がれているニュースだけど。

三井不動産が分譲したマンションが、施工不良により傾いている。
なんでも、くい打ちの工事で改ざん?があり、
くいが支持層まで達していないとか。
結果として、マンションが傾いている。

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 正直、似たような話は日本中であると思うんだけど、
今回は、業界最大手、三井不動産の不祥事だから大きく取り上げられた。

 三井不動産は、傾いている棟だけではなく、全棟の建て替えも検討している。
もっとも、これは住民の意見がそろえば、ってことだけど。

 傾いていない棟まで建て替える必要はないという意見もあるだろうけど、
この騒動でマンションの資産価値は大幅に下落しただろうから。
会社が買い取る、という手段もあるみたいだけど、値段でもめそうだ。

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 そんなの、買った時の値段で買い戻してくれればいい、と思うかも知れないが、
会社側は、騒動が発覚する前の値段・・・と、ここは簡単に折れる気はなさそう。

 このマンション、建ってから問題が発覚するまでにそれなりの時間があった。
ってことは、もうすでに売っちゃった人もいるんだろう。
新築でなく、中古で購入した人に対して、新築当時の値段で買い戻しってのは、
そりゃおかしいでしょ。

 また、おそらくは、「問題が発覚してから、大騒ぎになる前に」
売ってしまった人もいるんじゃないかと……。
三井不動産の補償を信じて持ち続けるのも一つの方法だとは思うんだけど、
もうこのごたごたに嫌気がさして、処分してしまいたい、という
気持ちになる人だっているさ。

 ってか、現在進行形でいてもおかしくないよね。

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 その場合、三井不動産はどの値段で買い取るんだろうね?
極端な話、三井不動産が高価買取してくれることを狙って、
今の居住者から安値で買い叩く人だっているかも知れないし。

 全棟建て替えにしたって、今、安値で買い叩いて居住者になってしまえば、
(そのうち)建て替えで新しくなるマンションを安く購入できる?
それはそれで、狙う奴がいるかも知れない。

 そうなると、そもそも住民同士の意見が揃わないことになりそうだ。
住民の事情が全然違うんだからさ。

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宇野昌磨、グランプリシリーズ2位発進

 スポーツの話題。
まずは、シーズンに入ったフィギュアスケートから。
グランプリシリーズ第1戦、スケートアメリカが行われた。

女子は、宮原が3位。優勝はロシアの新星、メドベージェワ。
スコアがすごい。フリーで130点を超えて、合計206点。
これ、とんでもないスコアだ。いきなり世界トップクラスだと・・・。

 採点表をみると、うん、すごいプログラムだ。
連続3回転のコンビネーションを前半に1つ、後半に1つもってる。
しかも、後半は3S+3T+2Tの3連続。
 また、ジャンプ要素は前半に2つ。得点が1.1倍になる後半に5つ。
これは化け物ですわ。

 宮原は、去年と同じように、後半に2A+3Tを2つ飛ぶ構成にしている。
安定感はあるんだけど、今シーズンから、また回転不足だのエッジエラーだので
減点が大きくなってるからなぁ……。

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 男子は、シニアに本格参戦した宇野昌磨が、2位に入った。
採点表を見る限りでは、こちらも化け物だわ。世界トップクラスだろ。
後半に4回転ジャンプを持ってきてる。
 確か、ショートでも後半に4回転もってきてたはず。今回は失敗したけど。
まだ17歳ってんだから末恐ろしいわ。
17歳当時の羽生を軽く超えている、というか、現時点の羽生とも争える力あるだろ。

 男子は、羽生と宇野の2強になるのかな。無良は今回10位に沈んだし。
あとは、村上もいるけど……どうかな?

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 男子も女子もそうだけど、点数がインフレしてるというか、
ジャンプのレベルがあがってきている。
いまや、男子は4回転1回だけでは勝てる状況にない。2回、3回と入れていかないと。
ルール上、3回入れるためには2種類の4回転を跳べる必要がある。
女子も、連続3回転は当たり前になってるし。

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 あとは、まだまだシーズン序盤だから、コンディションが上がってない選手も多い。
オリンピック銅メダリストのデニス・テンは9位に沈んだし、
女子も、リプニツカヤが6位。万全には程遠いのかな?
 もっとも、この辺はシーズン終盤に確実に上げてくるイメージがある。
デニス・テンってグランプリシリーズは全然だけど、世界選手権ではぴしっと決めてくる。

 逆に、宇野くんはここがピークだと困るんだけどな。w

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 さて、野球の日本シリーズはさくっと無視して、テニスの話題。
今日は、(珍しく)女子の話題から。

 現時点、日本女子でもっともランキングが高いのは、78位の日比野菜緒。
日本女子トップは、ここのところ奈良くるみのことが多かったんだけれども、
日比野は先日のタシケントオープンで、WTAツアー初優勝。
一気にランキングを上げた。
ほとんどニュースにならなかったけど、結構な快挙だぞ。w

 まだ、そんなにWTAツアーにでている訳ではないのに優勝してしまった。
グランドスラムに出場した経験もないし、世界的にはもちろん、
日本でも無名に近いのに。

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 さて、先週のWTAツアー、ルクセンブルクオープン。
土居美咲があれよあれよと言う間に決勝まで残ってしまった。こちらもキャリア史上初。
1回戦で世界ランク20位、第4シードのペトコビッチに勝ち、準々決勝では
かつて世界1位だったことのある第5シードのヤンコビッチに勝利。

 準決勝は、第1セット終了時で相手が棄権して、ついに決勝。
相手に恵まれた感じもあるけれども、フルセットの末、勝利。
土居も、これでWTAツアー、シングルスでは初優勝となった。
1ヶ月の間に日本人選手が二人も初優勝を飾るなんて・・・。
過去はおろか、未来にもそうそうおきないと思う。

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 日本人男子は、錦織が圧倒的にとびぬけてるけど、
女子は、みんなが競い合って伸びてる感じだな。

クルム伊達がツアー復帰したのは、「若い子たちに刺激を与えるため」という
理由もあったけれども、若手がいい感じに伸びてきていると思う。

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処方箋は正確に

 仕事上のネタ。

 処方箋に書かれる医薬品は、名称、剤形、規格等を、
しっかり書いてもらわないと、調剤する薬局が困ることがある。

 とはいえ、処方を書く側の医師は、「自分の知っている薬」しか知らないので
(当たり前だw)その書き方で特定できる、と思ってるんだろうなぁ。

 まぁ、ほぼ問題なく特定できるけど、実は・・・ってのもあったりする。
状況によっては疑義照会やむなしだけど、患者さんに確認して、しないこともあるかな。

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 実例1)

マイザー軟膏 5本  1日数回 患部に塗布

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 ま、これはさすがにあまり見ないかな?
昔、手書きの先生が書いてきたことがあるんだけど。

マイザー軟膏は、5g、10g、30g、100g、500gと包装が5種類もある。
常識で考えて、100と500は「本」では数えない。
30gは・・・これ使う先生を見たことがないってくらいマイナー。w

 ただ、5gと10gはどちらも結構出るから、これでは特定できない。
5gチューブ5本か、10gチューブ5本か・・・。

 と主って疑義照会かけてみたら、「5g」の間違いだったりするんだが。w

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 実例2)

白色ワセリン 1瓶  適時

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 いや、こんな適当な処方箋あり?って思うけど、
実際にあるんだから困る。

 白色ワセリンの厄介なところは、メーカーがたくさんあって、
メーカーによっても包装単位が違うところである。

 ただまぁ、医療者の常識として考えると、これは「500g」なんだろうな。
メーカーによっては「100g」みたいな包装をもってるところもあるけど、
まぁ少数派だろう。

 もう一個上の包装もあって、こちらは「15kg」
さすがに、これはないだろう。ww

 この例はもう、疑義照会していない。

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 実例3)

ラキソベロン液0.75% 1本 便秘時 1回15滴

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 内服用滴剤というかわった剤形なんだけれども、
比較的よく使われる便秘薬でもある。

 さて、これも実は問題がある。知らん薬剤師の方が多いだろうけど、
ラキソベロン液って、よく使われる10mlのほか、100mlの瓶があるのだ。
処方箋で出るのは圧倒的に10mlだろうけど。

 このときは、まったく知らない病院からの処方箋だったので、
疑義照会した。危うく先生につながれそうになって焦った。w
さすがに、これを医師に聞くのは怖いわ。ww
 なんとか薬剤部につないでもらって、10mlと確認して終了。

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 実例4)

ケンエーG浣腸液50%30ml   1箱  医師の指示通り

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 これが一番厄介だった。
ケンエーG浣腸は、30mlのみ「Sタイプ」と「Lタイプ」の二つが存在する。
しかも、Sタイプは1箱5個入り、Lタイプは20個入りとなっていて、
1箱の個数が違う。(苦笑)

 もっとも、1箱の個数が同じだったとしても、
LタイプとSタイプは、大きさや使い勝手がかなり違うので、
患者さんなり病院なりに確認する必要はあるんだけどね。

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 基本的には、処方箋は薬価単位にあわせて書いてくれる方が間違いにくい。
軟膏なら「g」だし、液剤なら「ml」だろう。目薬は、「個」と「g」が混在するけど。

 ただ、逆に薬価単位で書くとややこしいものも、ごくまれにあったりするんだが。
もうちょっとすっきり分かりやすくしてくれるといいのにね。

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いきなり秋刀魚

 我が家で、一番多く食卓にあがる魚は、多分、秋刀魚(さんま)だと思う。

 で、秋になると、ネットで秋刀魚を20-30匹くらいまとめて注文する。
(そんなに高くない)
で、初日のみお刺身で大量にいただいて、あとは冷凍しておいおい食べる。

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 ただ、「確実にこの日に届くように」ってのは難しいらしい。
その日の漁の具合によるのかな?w

 でも、たいていは到着予定日に届くんだけどね。

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 今年も嫁がネットで注文していたんだけど。
到着予定日を、日曜日にしておいた……はずだった。

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 昨日の夜7時に届いた。
しかも、食事の準備をしている最中に。

いや、その不意打ちはちょっと反則じゃないか?

前もって教えておいてくれよ……。

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 急遽、メニュー変更とあいなりました。
お刺身で食べられるタイミングって、結構短いし。
まぁ、私は食べるだけだから別に問題ないんだけどね。w
大変なのは、いきなりメニュー変えて秋刀魚をさばくことになった嫁の方で。

 今年のさんまも、おいしくいただきました。

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読書の秋?

 最近、読書量が増えている。
といっても、勉強のための本ではなくて、軽く読める小説ばっかりだけど。

 毎年、秋になると読書熱が高まるんだけど、
これは明確な理由がある。

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 運動会の場所取りの時間つぶしのため。w

 小学校だと2時間くらい、幼稚園だと3時間くらいは待つので、
時間つぶすための本が必要になる。

 ……、普通の人ならスマホか携帯ゲーム機なんだろうな。
残念ながら今のところ、はまっているゲームがないので。

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 特に最近は、ちょっと心身に疲れがあるので(苦笑)、
読後感のよい本を求めてさまよう……。
と言っても、買うことはあまりなくて、ほとんどが図書館で借りている。

 いや、図書館のサービスって不思議だわ。
なんで、本が無料で読めるのか。そりゃ、欲しい本がないことがあるとか、
返さなきゃいけない(当たり前)とかあるけど、タダだからね、これ。
お金の少ない貧乏人には大変ありがたい。
 図書館を利用する限り、読書は非常に金のかからない趣味である。

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 でも、本当に気に入った本は、改めて買いなおしている。
さすがにハードカバーだと厳しいけれども、文庫なら新刊で買う。

 ここで古本を買わない理由は、作者に対する感謝の気持ちである。
少しでも売上(と印税)に貢献しないとね。

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ソバルディを調剤してみた

 インターフェロンフリーのC型肝炎治療薬ソバルディ。

 その、圧倒的な効果と圧倒的な値段で業界を震撼させている。
ウチにも、患者さんが来ている。

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 ソバルディは、1錠61799円。28錠1瓶で、包装薬価が約173万円という薬。
注文したら卸さんがもってくるんだけれども、
こっちも向こうも異様に緊張していたりする。w

 普通、医療用医薬品って(万が一)使わなければ返品できるんだけど、
当然、箱に傷がついていたりしたら返品できなくなってしまう。

 まぁ、こんな薬をストックして置いておいて返品するような薬局はないと思うし、
実際、処方せんが来てから発注するようなケースも多い訳だから
返品なんて発生する可能性はほとんどないんだけど……

 それでも、万が一を考えると緊張する。

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 この薬、日本向けに作られている訳ではないので、
包装が「28錠1瓶」と瓶単位になっている。
日本ではPTPシートにするのが普通なんだけどねぇ。
瓶しか作らないってんだからしょうがない。

 フタはチャイルドロックになっている。
押しながら回さないと、フタがあかない。
当然、あけ方も患者さんに教えておく必要がある。

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 瓶の中身は、一般の市販薬のようなイメージが一番わかりやすいと思う。
錠剤のほかに、緩衝材として綿と、乾燥剤が入っているんだけど、、

 やっぱり、間違って乾燥剤服用した、みたいな事例もあったり。(汗)

 もっと恐ろしいのは、瓶から綿を取り除くときに、誤って錠剤をいくつか
一緒に捨ててしまう、という事故がおこりうること。

 いや、1錠6万円超ですよ・・・。捨てたらえらいこっちゃ。

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 なので、患者さんのことを考えると、本当は調剤時に薬局の方で、
瓶を開けて乾燥剤と緩衝用の綿を取り除いてあげる方が望ましいんだが……、

 そんな怖いことやりたくない、というのが薬剤師の本音だ。w

万が一、錠剤が散らばっちゃったらどうしよう、とか考えるとねぇ。
簡単に交換できるような薬ではないので。

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 さて、薬局の利益についても書いておこう。
納入価は薬局(というか企業)によって異なるので、正確なことは書けないが、
28錠1瓶、約173万円の薬を、患者さんに調剤して、一体どれくらいの利益になるか?

 薬局によって差はあるだろうけれども、おそらく利益率は数%。
ぶっちゃけ、利益は5万円を下回るところがほとんどじゃないかと思う。
(いや、それでも十分高い、と言えるんだけど。)

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 あと、色々と現場の感覚をマヒさせてくれる。
ソバルディの場合、一緒にコペガス(あるいはレベトール)という薬を
服用するんだけれども、薬価は1錠で789.2円。1日量は個人差はあるけど、
だいたい、1ヶ月で6万円以上はする。

 今までの薬局の認識だと、この薬は非常に高い部類に入るんだけれども、
ソバルディは桁が2つ違うからなぁ。(汗)
今までの「高い」「安い」という感覚が崩れていく。

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 さて、こんな高い薬ではあるんだけれども、
公費の助成がつけば、1ヶ月で1万円とか、3万円とかで調剤してもらえる。

一応、「ものすごく高い薬」とは説明するし、
調剤明細書をみたら、とんでもない値段なのは分かるはずなんだけど、、

 患者さんによっては、あまり気にしない人もいる。

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 薬局は、普通、ちゃんと薬の袋に入れて渡すんだけどね。
中には、それを「ゴミになるからいらん」と返す人もいる。
そして、自分のカバンに無造作に入れていったり、とか。(苦笑)

 こないだの患者さんは、となりのスーパーでお菓子を買った帰りに
薬局によって、ソバルディをそのままスーパーの袋に入れて帰った。(汗)

・・・そのお菓子、せいぜい200円だよね?
ソバルディは1万倍くらいの値段するんだけど……、
わかってるのかな??

 まぁ、この患者さんは3回目だったので、もう慣れてしまったのかもね。

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 にしても、万が一、薬を紛失したとかなったら、マジでシャレにならんから、
細心の注意を払っていただきたいんだが。

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ノーベル賞、物理学賞に梶田さん、生理学医学賞に大村さん

 1週間遅れくらいのニュース。

 結構、毎年(?)ノーベル賞に関しては書いている気がするし、
記録に残しておきたいので。

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 今年も、日本人から二人も受賞者がでた。
ここんとこ、コンスタントに選ばれている気がするなぁ。

 物理学賞に、梶田さん。
ニュートリノに質量があることを証明した人、とのこと。
意味がわかるようで、よくわからない話。(苦笑)

 質量がある、ということ自体はわかるんだけれども、
その発見がどういう意味をもつのかがよくわからないな。
だから何?って思う。

 去年の青色LEDは、わかりやすかったんだけれども。w
どっちかというと、わかりやすい方が例外で、
物理学賞は、一般人には理解するのが難しい。

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 生理学医学賞に、大村さん。
感染症に効果のある「イベルメクチン」の開発で、
多くの人々を救ったそうだ。

 ……、全然知らんかった。(苦笑)
いや、これくらい自分の専門に近いところなら知っていても
よさそうなもんなのにね。全く知りませんでした。

 日本であまり使われない薬だからかな?(言い訳)

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 ゴルフ場の土にいる細菌から、新たな抗生物質を作った、
っていう話だけど、そういう話はこの時代ならたくさんあったと思う。
旅行に行けば、とりあえず何らかのサンプルを持って帰るという
研究者は、結構いるんじゃないだろうか。w

 私が覚えている例では、「カスガマイシン」という抗生物質。
ヒトに使うことはないんだけどね。

カスガマイシンの「カスガ」は奈良県にある春日大社の「春日」である。
これは、春日大社の土壌から発見されたから。

 当時の創薬は、そういう方法が主流だったんだろう。
とにかく、ひたすらサンプルを集めまくって、なにか使えそうな成分が
ひっかかるのを祈る、という。運がよければ新薬が作れる。w

 さすがに、最近はそういうやり方はあんまりしないと思うけど。

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 さて、日本人の受賞はなかったけれども、化学賞について。
これは、「DNA修復のメカニズムの解明」だそうな。

……、それって、化学というより生理学医学の方が近くね?w
この辺、なんかあいまいだと思う。

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 近年、日本人の受賞が続いているけれども、
ごく一部の人(iPSの山中教授)を除くと、ほとんどが何十年も前の
若い頃にやった基礎研究が認められたパターンだ。

 つまり、近年の日本の研究が素晴らしいわけではなくて、
数十年前の研究が素晴らしかった、ということ。
中国がなかなかノーベル賞を取れないと嘆いているけれども、
そりゃ、20年前の研究だったら中国が日本に叶うわけないだろう。(苦笑)

 逆に言うと、今から20年もすれば、中国もノーベル賞学者が増えてくるかもね。

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 ノーベル賞受賞者の数を競うような風潮もあるけどさ、
ものすごいタイムラグがあるよってこともちゃんと認識しておかないと。
5年や10年で結果なんて出るもんじゃない。
何十年も継続して努力した結果の「ノーベル賞」だからね。

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アイの物語

 本の紹介、というか読書感想文。

山本弘の短編集「アイの物語」例によって下のリンクはアマゾン。
http://www.amazon.co.jp/dp/404460116X/ref=as_sl_pd_tf_lc?tag=yamamotohir0c-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=404460116X&adid=1JF1FYRRNQ97Y8EMHSXA&&ref-refURL=http%3A%2F%2Fhomepage3.nifty.com%2Fhirorin%2Fainomonogatari.htm

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 この本を最初に読んだのは……いつだろうか。
少なくとも3年前くらいかな?図書館で借りて読んで、衝撃を受けた。
少し前に書いたけど、山本さんの「詩羽のいる街」(これも近日感想アップ予定)の
文庫版を購入するときに、隣にならんでいたのでついで買いした。

 山本作品はかなり読んでるけど、アイの物語と、詩羽のいる街の2つが
飛びぬけてよかった。いや、他がダメという訳ではないのだが。(苦笑)
読んだときに衝撃を受けたのは、その2作品だけだ。

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 アイは、アイビスの愛称。
それは、「I(私)」であり、「AI(人工知能)」であり、「i(虚数)」であり、
「愛」である。

(作者による内容紹介より)
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 ってか、内容は作者による紹介ページの方が詳しいのでそっちにリンク。
http://homepage3.nifty.com/hirorin/ainomonogatari.htm

 一応、短編集なんだけれども、
バラバラに発表された5つの短編に、書き下ろしの2編を加えて、
一つの大きな物語として完結している。

 中盤までは、ただの短編集(ただの、というと語弊があるが)。
ただ、書き下ろしの2編が素晴らしくて、
見事に一つの長編としてまとめてしまっている。

 作者がいうには、
「なかば偶然の産物、予期しなかった奇跡的な化学反応みたいなもの」
で、最初から計算して作った訳ではないらしい。

 最後の話で、それまでの話を全て伏線として使用している。
伏線といっても、実際に短編書いた時には伏線でも何でもなかったけど、
まとめる時に、それらが伏線となるような話を計算して作った、
ということなんだけど。
 
 理屈ではわかるものの、ここまでうまくいくのは偶然の要素も大きいかも。

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 短編集なので、個人的に好きな話、そうでもない話はある。
自分的には、「宇宙をぼくの手の上に」がお気に入り。
でも、この作品は好みがはっきり分かれるような気がするな。

 万人に受けるのは、「詩音が来た日」だろう。
アンドロイドの介護ロボット詩音が、人の想像を超えるところまで
成長する話なんだけど……、
山本さんらしく、あくまで論理的に考える詩音の結論がすごい。

 それでもって、万人に愛を捧げる存在になるんだから。
最後のほうで詩音が歌うシーンがあるんだけど、
よくもまぁ、これだけピッタリの歌詞の歌を探してきたもんだ、と。
逆に、この歌に合わせて話を作ったんじゃないのか、と思うくらい。
泣ける。

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 また、作者である山本さんの強烈なメッセージがある。
最終話、「アイの物語」のラスト。

「理解できないものは、退けるのではなく、ただ許容すれば
 
いいだけのこと。それだけで、世界から争いは消える。
 それがiだ。」

この辺、「詩音が来た日」から、最終話、「アイの物語」を通して、
(ひょっとすると、次作、詩羽のいる街をも)貫かれている、
作者の、おそらくは現実社会にたいするメッセージだろう。

 どうやったら、現実を変えられるのか?
どうやって現実を変えようと思っているのか?
これも、この本に書かれている。アイビスのメッセージとして。

物語(フィクション)の力で

 アイビスは、フィクション、物語の力で世界を変えようとしている。
おそらくは、(できるかどうかは別にして)作者も。

.

 もっとも、そこまで真剣に読む必要はないだろう。w
これは単なる娯楽、SF小説の短編集に過ぎないんだから。
楽しんで読めればそれでよいし、自分の気にいった話が一つでも
あれば、それでいいと思うけどね。

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幼稚園最後の運動会

 下の息子の、幼稚園最後の運動会があった。

 幼稚園最後の運動会。
もちろん、今年年長の息子にとっては来年小学生なので幼稚園最後。
私にとっても、上の娘から合わせて連続6年目。

 最後ということで、少し気合を入れて早起きした。
4時起床、5時前に場所取りの列に並ぶ。
この時点では、まだ雨が降っていた。
いつもよりは出足が遅いみたいだったけど、
それでも前に40人近く並んでいた……。

 小ぶりだから、たぶんやれるんじゃないかな、と思っていたけど。
やっぱり延期にされると色々と問題がでるから。
休み取れない人もいるだろうし、お弁当の問題もあるし。

 天気はなんとかもったけれども、
風が強くて肌寒いという。運動会で寒かった記憶なんてないんだけどな。

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 さて、最後の運動会。
一番の目玉は、やっぱり組体操だろう。

 もうね、途中から涙腺がゆるみっぱなし。(苦笑)
かろうじて泣いてないけどさ。w
ところどころ怪しかったけれども、立派にやりとげていた。

 何より、彼の「真面目に一生懸命やってる姿」ってのは、
なかなか見られるもんじゃないので。
それだけでも感動した。

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 組体操で問題になるのは、むしろ「一人」でやる技だと思っていた。
彼は、運動神経がよろしくはないからね。

 それでも、誰よりもきれいにブリッジができていた。
いや、ちょっと前までは全然できなかったはずなのに。
少しずつ、少しずつ練習してできるようになったんだろう。

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 でも、組体操以外は、、昔を思えばがんばっていたけどさ。w
ダンスは、完璧には程遠く、基本的には他の子を見て動いていた。
なので、どうしてもワンテンポ遅れる。(苦笑)

 それでも、自分の場所を見失うようなこともなかったので、
まだ上達した方なんだろう。w

 リレーも、、、まぁ、あれが全力なら仕方ないかな。
少なくとも、去年よりはマシだったし。

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 組体操に全力を出した結果、ほかまで手が回らなかったものと思われる。w
まぁ楽しくやれたんならいいんじゃないかな。

 3年前、娘の時はどうだったかなぁ……。
少なくとも、彼女の場合「出来るかどうかハラハラする」ってことがないからなぁ。
そういうハラハラがある分だけ、息子の方が感動した。
よくぞここまで、と。w

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 さて、私は2ヶ月くらい前から断続的な腰痛に悩まされているが、
この運動会の親子競技で、またしても再発してしまった。(苦笑)
息子は重いからなぁ、おんぶするのも一苦労だわ。

 しばらくは、重いものもたないように気をつけないと。

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ラグビーワールドカップ、日本は決勝T進出ならず

 色々とネタはあるけれども、
一番大きいのはやっぱりラグビーかな、と。

 日本代表は、グループリーグ最終戦、アメリカに勝利して3勝1敗で終了。
ただ、これやる前から準々決勝に進めないのわかっていた。

 同じ3勝1敗でも、南アフリカ、スコットランドが勝ち点を多く稼いでいて、
日本はアメリカに圧勝しても届かないのが確定していたので。

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 それでも、モチベーションを落とすことなく、アメリカに勝利。
今までワールドカップで1勝しかできていなかったのに、
今回だけで3勝。準々決勝に残っていてもおかしくなかった。
実際、ワールドカップの歴史上、3勝1敗でグループリーグ敗退した
チームは今までになかったらしい。

 次回、4年後は日本で行われるけれども、
ここで、今回達成できなかったベスト8を目指して欲しい。

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 ってか、こないだまでワールドカップで1勝しかしていなかったのに、
よくワールドカップ誘致できたな。ww

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 ラグビーは、比較的番狂わせがおきにくいゲームらしい。
まぁ、体格でガシガシと削っていく戦いだと、そうなるかな?

 ってことは、今回3勝できたのは決してまぐれではない、ってことだろう。
南アフリカに勝てたのは奇跡みたいなもんかも知れないけれども、
サモア、アメリカに勝てたのは、れっきとした実力だろう。

 今回、南アフリカ戦から中3日で戦ったスコットランド戦。
ここでスコットランドに大敗したことが最終的に響いた。
最終的に、スコットランドと日本の勝ち点差は2.
この戦い、負けるにしても僅差で負けていれば、
相手に4トライを与えていなければ……。

 もっとも、この日程が厳しすぎ、って意見はあるわな。
今回の戦力、今回の日程で日本がベスト8に残るには、
南アフリカ戦ではなく、スコットランド戦の方が大事だった?
南アフリカ戦で主力温存して、スコットランドに万全の戦いを
挑んで勝てれば、日本が2位になれたかも。
・・・って、そんな采配とれるわけないだろうが。(苦笑)

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 次のワールドカップまであと4年ある。
幸い、今回のワールドカップで国民の関心は飛躍的に高まった。
また、海外からも日本の躍進は大いに注目された。
こっからだね。こっからの4年が勝負になるだろう。

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映画「バクマン。」みてきた

 少し前の話だけど、映画「バクマン。」を見たので、
簡単に感想をのっけておく。

 週間少年ジャンプに連載された、同名マンガの実写版。
アニメではなく、実写である。
少年ジャンプ作品で、ウチに全巻揃ってるのは、バクマンだけだ。(苦笑)

 マンガ作品を実写にすると、原作ファンからはどうしても、
「あれがおかしい、これが違う」という意見は出るんだけど。
実際、文句つけようと思えばナンボでもつけられるんだけど、
全体としてみるならば、いい映画だったんじゃないかなと思う。

 だいたい、映画化された作品を見るのは、原作ファンだけじゃないしね。w
逆に、映画から入って、コミックにいく人もいたっていいだろう。
というか、むしろ集英社としてはそっちを狙いたいところじゃないかな。

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 原作はコミックス20冊。Eテレのアニメにしても、30分x75話あった訳で、
そんな内容全てを2時間の映画に詰め込める訳はない。

 いかに、バクマン。の魅力を抽出して映画化するか、というところだ。

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 私の感想をいうなれば、「いかにも少年誌のような映画」
少年ジャンプのテーマ「努力、友情、勝利」をまんま、映画にした感じだ。

 特筆すべきとしては、女性キャラの大幅削減。w
ってか、ヒロイン以外、まともな女性キャラは誰一人でてこない
原作では、もっと色々いるのに・・・。

 2時間の映画では、登場人物を増やしすぎると訳わからなくなるから。
主人公とヒロインの恋愛にしても、あくまでサイドストーリーに過ぎない。
(特にラストは、原作とは全く違う終わり方をする)

 ようは、男同士の友情で盛り上がる、いかにも少年誌な展開な訳で。w

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 あとは、、当たり前だけど、漫画を描くシーンが多い。漫画家の話だから。
でも、そんなもん、どうやっても地味なシーンしかできない。
ここは、「音」がいい仕事をしていたと思う。

 ガリガリと原稿を作る様子を、緊張感をもって魅せる。
CGも多く使われていた。

 原作でも、それぞれのマンガ、漫画家のアンケートでの戦いは
重要なウェートを占めていたが、それを映画でどうやって表現するか?
これも、普通にやるとどうやっても地味になってしまうので、
かなり分かりやすく工夫されていた。

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 なんとなく・・・だけど、スラムダンクのネタが多かったような気が。w
途中のネタもそうなんだけれども、
ラストの展開は、いかにも「山王戦後の湘北」みたいな感じだったし、
卒業式の黒板に描くマンガってのも、スラムダンクを連想させる・・・。
ってのは考えすぎかな?

 まぁ、同じジャンプマンガなんだから全然問題ないんだけど。

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糖尿病からの卒業

 糖尿病は、あまり「治る」ということがない病気である。
「治る」という言葉の定義にもよるんだけれども。

 ただ、がんばれば「薬を服用する必要がなくなる」ことはありうる。

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 私の父の話なんだけどね。w

 40歳でこのままだと10年後に糖尿になる、と言われ、
50歳で予言どおりに糖尿病になり……、
65歳で、糖尿の薬を服用する必要がなくなった。
薬全て中止して、HbA1cが6.0である。

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 もともと、薬は多く服用していたけれども、
血糖値はしっかりコントロールできていた。

 私が把握している時点で、一番多い時に、
ピオグリタゾン15mg、アログリプチン25mg、ボグリボース0.3mg
を服用していた。まぁ、立派な糖尿病患者だ。w

 で、医師から勧められた訳ではないのに、
インスリン注射に踏み切る。
(何かのテレビで、その方がいいとか見たのかも。)

 結果的に、さらに厳格に血糖をコントロールしたのが
よかったんだと思う。少しずつ薬が減っていき、
低血糖の頻度も増えてきたので、インスリンも中止した。

 外部からインスリンを入れることによって、すい臓を休ませる効果が
あったのかも。そもそも、高血糖状態自体がインスリン分泌能力を
低下させるので、血糖値は低いにこしたことはない。

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 今年の春から、SGLT2阻害薬による治療を開始。
最終的にはこれが決め手になった……のかな。
血糖値もさることながら、体重が落ちた。
SGLT2阻害薬だけでも、低血糖を起こすことがでてきたので、
これも中止。あとは食事療法だけで様子見ることに。

 おそらく、今の体重を維持できれば薬はいらないんじゃないかと。

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 いったん、薬を服用し始めた糖尿病の患者さんが、
薬なしでコントロールできるようになる例は、珍しい。
私が経験した中では、10年で2例目。(苦笑)

 いやね、厳格に血糖がコントロールできる人は……
そもそも糖尿にならないと思うんだ。w

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 薬が減るどころか、徐々に薬が増えていって、
最終的にはインスリンの注射が始まって、糖尿病の合併症がでてきて、
という方が、よくあるパターンだね。

 あとは、もう少し運動できるようになればいいんだけど……、
まだ難しいかなぁ。

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薬剤師国家試験の合格基準が変わるらしい

 仕事・・・とは直接関係ないけど、間接的に関係あるかな?

薬剤師国家試験の話。

 今年の国家試験は前代未聞の大幅補正(得点水増し)が行われ、
全体の合格率をなんとか6割台にのせた。

 でも、やっぱり「無茶」だったんだろう。
少なくとも、無茶をやった自覚はあったんだろう。(苦笑)

 来年から、合格基準が変わることになったらしい。

 まだ、公式の情報は確認できていないんだけど、
とりあえず大手予備校の情報ではそうなっている。

「薬学ゼミナール」
http://www.yakuzemi.ac.jp/p-a2466.html

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 簡単にまとめると、今年、1000人以上を奈落に叩き落すところだった、
必須問題の足きりが、各50%から、30%まで引き下げられた。

 今年の鬼門だった「物理、化学、生物」15問。
足きり50%をクリアするためには、8問正解が必要だった。
来年からは、5問正解でよいことになる。

 また、全体の合格基準も、今までの「得点率65%以上」から、
「平均点と標準偏差を用いた相対基準により設定した得点以上」と変わる。

 ただし当面の間は、今までの基準も併用する。
ぶっちゃけ、足きりなしで65%以上の得点をとっていれば、
平均点がクッソ高くても合格させてあげる、ということだろう。

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 一言でまとめると、「合格率を国がコントロールしますよ」ということだ。
ようは、ここ2年ほど低くなりすぎてしまったので、何とかします、ってことだろう。
企業や病院からの要望が強かったのかな。w

 受験者としては、対応は難しいんだけれども……。
ようは、今まで「65%取ったら合格」だったのが、来年からは、
このボーダーライン自体を、平均点と偏差値を見ながら国が設定しますよ、
ってことだね。
 恐ろしいことに、どういう基準で設定するのかは書かれていないんだけど。w
まぁそれでも、得点率65%以上であれば合格、とされているので、
どれだけ高くても、それ以上にボーダーが上がることはないんだろう。

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 明確にどういう基準になるのか分かりにくいけれども……、
ぶっちゃけ、合格率を堂々とコントロールできる訳だ。
国が「合格率70%くらいにしよう」と思えば、
そうなるようにボーダーラインを設定すればよい。

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 今年みたいに、後出しで不自然な補正をかけるよりはマシだろうけど。
やってることは同じようなことだ。

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 でも、平均点や偏差値を合否の判定基準にするんならさぁ、
受かる見込みのないような成績の悪い人たちがたくさん受けた方が、
ボーダーライン下がるからありがたいかもね。w
大学の合格率は下がるけど。ww

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確定拠出年金記録

月初恒例の、確定拠出年金記録。
今回は、10月初頭の記録となる。

100p=一ヶ月の拠出金額として、記録する。
(先月+拠出金+収益=今月)

          先月   拠出金  今月  収益
海外株式   4143       20        3988    -175
海外債券   4258       10        4246      -22
国内株式   4133       30        4100      -63
国内債券    4220       40        4274      +14 
定期預金  4103        0        4103         0
合計        20858     100       20714    -244

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 先月ほどではないものの、かなり大幅に下げている。
今までが好調すぎただけ、ってのもあるんだけれども、
株式よりも債券の方が高くなっているのは問題だなあ。

 ちょっと様子みながらではあるけれども、
そろそろ動いた方がいいかも。
動くとすれば、定期預金を崩して株式を買いましするか、
それとも、拠出割合を変えるか・・・。

 もう1週間ほど様子見て、考えてみようかな。
まぁ、すっかり忘れて放置する可能性も高いんだけど。w

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TPPが大筋合意

 先週末から今週にかけて、
重大なニュースがたくさんでてきている。

 イチローがメジャーで初登板したりとか、ノーベル賞受賞とか……。
記録としては色々残しておかないといけないんだけど、
とりあえずはTPPだろう。

 ノーベル賞は今のところ日本人は医学生理学賞、物理学賞と続いているが、
まだ出てくる可能性も0ではないので、全部出揃ってからまとめて記録書くことにする。w

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 TPP交渉も大詰めを迎えていた。
交渉も延長に延長を重ねて、何とか「大筋で」合意することができた。

 当初の予定では、9月30日から2日間の予定だったらしいが、
そんなもんで終わるはずはなく、延長に延長を重ねて5日間……。
なんとか、折り合うことができたようだ。
 正直、もう空中分解して終わるんじゃないかとさえ思っていたが。(苦笑)

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 実際、何がどうなってどう変わるかはよくわかっていないんだけど、
消費者の立場からすると、
選択の幅が広がるのはいいことじゃないかのかな、と思う。

 日本の農業にとってはダメージが大きいかも知れないけど。
ただ、カリフォルニア米が安く手に入る、といっても、
日本人はやっぱり、日本で作られた米が好きだと思う。
ある程度の価格差であれば、国産を選ぶ人も多いんじゃないかと。

 もっとも、10kgで1000円を切るような値段になってくると、
さすがに考えてしまうかも知れないが。(苦笑)

.

 著作権に関しては、保護期間が延びることになりそう。
この辺はアメリカが強いからしょうがないのかな……。
 日本が強いのは、自動車の分野。関税が段階的に撤廃されていくので、
この業界に関しては恩恵があるだろう。

.

 もっとも、まだまだ「大筋合意」しただけで、実際に発効するのは
もう少し先の話なんだろう。関税も、段階的に撤廃されていくので、
発効しても最初のうちは、まだまだ関税が残っているだろうし。

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 TPPには、メリットもあれば、デメリットもある。
日本という国全体で、(もっというならば、参加国全体で)メリットの方が
大きいのであれば、十分、意義があることだと思う。

 将来、これがどう評価されるのかはわからんけど。
個人的な意見としては、参加やむなし、だと思うけどなぁ。
TPP参加国全てで、トータル的にメリットの方が大きい(そうであるべき)なら、
参加しない国は、その分参加した国よりも劣ることになるからね。

 

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子ども絵画コンクール、入賞

 子どもの話。

 下の息子(幼稚園年長さん)が、子ども絵画コンクールで入賞した。
それも、賞状と賞品つき。

.

 上の娘は、小さな頃からお絵かきが得意だったので、
絵で表彰されるのは何度かあったけれども。
息子は、お絵かきは嫌いではないけれども……
それほど上手ではなかった。

 なので、周りがびっくりした。
まさか、あの子が賞を取るとは、と。
これは、本人も同じ。w

「まさか、ぼくがえらばれるとはおもわんかった」(本人の談話)

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 といっても、保護者はコンクールに応募していることすら知らなかった。
幼稚園で描いた絵を、幼稚園でまとめて応募していた。
幼稚園でも何人か賞を取ったらしいんだけど、
その中でも息子が一番いい賞をもらった、とのこと。

 絵の上手な娘ならわかるけれども、
そうでもない(婉曲的表現)息子がそんないい賞をもらえるなんて。
「表彰式あるけど、行く?」と私の両親に聞いたところ、
一も二もなく「行く」とのこと。

 本音を言えば、「そんな機会は滅多にないだろうから」ということだろう。w
いや、彼は本当にいい子なんだけどね、
そういう「他人から褒められる」ようなことをする子ではないもんで。ww
娘ならそういう機会は今後もありそうだけど、彼に関して言えば、
本当に最初で最後かも知れないし。(汗)

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 で、入賞した絵を見てみたんだけれども。
いわゆる普通の、わかりやすい「上手な」絵ではなかった。
まぁ、彼の絵だよねぇ、という感じで。
 豪快に、自分の思うように描いているけれども、
その感性が評価されたのだろうか?
少なくとも、小さくまとまっているような絵ではない。w

 いや、それでも昨年までの彼の絵と比べて、格段に進歩してるわ。
幼児教育って、すごいなぁ……。
これで、絵に関しては私は家族で一番ヘタ、ということになるのかな。w

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 絵の客観的な評価はともかく、私は、絵を見て、とても嬉しかった。
彼が、何を描こうとしたのか、全て分かったから。

 公園で、私と(娘と)一緒に、自転車の練習をしたときの絵。
公園の池が描かれていて、そこに大きな魚と亀。
大きな魚は、かつて彼がみつけた、池の主とも言うべき巨大な魚。
この公園にいつもいる亀も、息子がよく探している。

 ようは、彼の、この公園に関する思い出を全て描いている訳で。
この絵を一番理解できるのは、私(と娘)だろうな。

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 入賞した絵は、返却してくれないので、写真を撮っておいた。
しばらくイベント続きだったり体調悪かったりで時間がないけど、
またあの公園に自転車で行ってみるかな。

 

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山本昌が現役引退

 ほとんど試合なんぞみていないが、プロ野球が佳境に入っている。

パはソフトバンクが優勝したけど、クライマックスシリーズ、3位争いが熱い。
西武は最終戦に敗れ、ここにきてまさかの4位転落。でも、まだ希望はある。

 3位にあがったロッテはあと5試合残っているので、ここで負けてくれればよい。
とはいえ、かなりロッテに有利になったのは間違いないかな。

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 その一方で、現役引退を選ぶ選手の話もちらほら。
今年は、特に多い気がするけれども……。

 その中でも、一番のベテランはなんといっても中日の山本昌だろう。
なんせ、50歳っていうんだから。プロ入りして32年。
昔に比べて、選手生活の長いアスリートは増えているけれども、
それにしたって50歳ってのは例外中の例外だろう。
 本当に、「自分の子ども」くらいの選手に混じってプレーしている訳で。
私(38歳)でも、「物心ついたときにはすでに山本昌はプロ」なので、
今のプロ野球選手のほとんどが、子ども時代にプロとしての山本昌を
みているだろう。

 あるいは、野球ゲームで遊んでいたりとか。w

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 私はアスリートではないけれども……。
ここ数年で、老いを感じることが多くなってきた。
老い、というとちょっと大げさかも知れないけれども、
自分の能力として、ピークを超えたなぁ、という感じがする。

 最近、調子悪いせいもあるんだけど、
自分が劣化してるなぁ、というのがすごく実感できる。(苦笑)
いや、まだまだ伸びてるところもある……とも思うんだけど。

 なんとなく、引退する選手達と重ねて考えてしまったりして。

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 もっとも、引退したからといって仕事しないわけじゃないよね。
第二の人生、というわけではないけれども、他の仕事をする人が
ほとんどな訳で。指導者とか、解説者とかね。

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