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ノーベル賞、物理学賞に梶田さん、生理学医学賞に大村さん

 1週間遅れくらいのニュース。

 結構、毎年(?)ノーベル賞に関しては書いている気がするし、
記録に残しておきたいので。

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 今年も、日本人から二人も受賞者がでた。
ここんとこ、コンスタントに選ばれている気がするなぁ。

 物理学賞に、梶田さん。
ニュートリノに質量があることを証明した人、とのこと。
意味がわかるようで、よくわからない話。(苦笑)

 質量がある、ということ自体はわかるんだけれども、
その発見がどういう意味をもつのかがよくわからないな。
だから何?って思う。

 去年の青色LEDは、わかりやすかったんだけれども。w
どっちかというと、わかりやすい方が例外で、
物理学賞は、一般人には理解するのが難しい。

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 生理学医学賞に、大村さん。
感染症に効果のある「イベルメクチン」の開発で、
多くの人々を救ったそうだ。

 ……、全然知らんかった。(苦笑)
いや、これくらい自分の専門に近いところなら知っていても
よさそうなもんなのにね。全く知りませんでした。

 日本であまり使われない薬だからかな?(言い訳)

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 ゴルフ場の土にいる細菌から、新たな抗生物質を作った、
っていう話だけど、そういう話はこの時代ならたくさんあったと思う。
旅行に行けば、とりあえず何らかのサンプルを持って帰るという
研究者は、結構いるんじゃないだろうか。w

 私が覚えている例では、「カスガマイシン」という抗生物質。
ヒトに使うことはないんだけどね。

カスガマイシンの「カスガ」は奈良県にある春日大社の「春日」である。
これは、春日大社の土壌から発見されたから。

 当時の創薬は、そういう方法が主流だったんだろう。
とにかく、ひたすらサンプルを集めまくって、なにか使えそうな成分が
ひっかかるのを祈る、という。運がよければ新薬が作れる。w

 さすがに、最近はそういうやり方はあんまりしないと思うけど。

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 さて、日本人の受賞はなかったけれども、化学賞について。
これは、「DNA修復のメカニズムの解明」だそうな。

……、それって、化学というより生理学医学の方が近くね?w
この辺、なんかあいまいだと思う。

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 近年、日本人の受賞が続いているけれども、
ごく一部の人(iPSの山中教授)を除くと、ほとんどが何十年も前の
若い頃にやった基礎研究が認められたパターンだ。

 つまり、近年の日本の研究が素晴らしいわけではなくて、
数十年前の研究が素晴らしかった、ということ。
中国がなかなかノーベル賞を取れないと嘆いているけれども、
そりゃ、20年前の研究だったら中国が日本に叶うわけないだろう。(苦笑)

 逆に言うと、今から20年もすれば、中国もノーベル賞学者が増えてくるかもね。

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 ノーベル賞受賞者の数を競うような風潮もあるけどさ、
ものすごいタイムラグがあるよってこともちゃんと認識しておかないと。
5年や10年で結果なんて出るもんじゃない。
何十年も継続して努力した結果の「ノーベル賞」だからね。

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コメント

イベルメクチンにはいろいろな思い出があります(イベルメクチンというより疥癬に関する思い出かもしれません)。
日本では疥癬の薬としか知られていませんが疥癬くらいでは死にもしないし、面倒でも治療はできますからノーベル賞の対象にはならないでしょう。ノーベル賞の対象になったのはオンコセルカ症(失明する)やフィラリア症(リンパ浮腫でキンタマパンパンや下肢の浮腫などで日常生活が困難)のような命や生活に関わる疾患を撲滅することに役立ったからですね。どちらも発展途上国の生活改善・向上に大きな役割を果たしたと思います。まさに人類に対する貢献です。

以前に薬剤師会がノーベル賞受賞者の下村脩先生を招いて講演されましたが、来年あたりは大村智先生の講演を聴くことができるかもしれません。来年の日本薬剤師会学術大会は名古屋ですので行けそうです。楽しみです。

投稿: | 2015-11-03 14:43

 コメントありがとうございます。

 日本で(それほど)認められていなくても、
世界ではしっかり、貢献しているんですよね。
ほかにも、認められなくてもしっかりと人類に貢献している
学者は大勢いるんでしょうね。知られていないだけで。

投稿: kitten | 2015-11-04 21:52

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