アボルブの出荷調整も、工場のGMPの問題?
ようやく情報が出てきたので。
グラクソスミスクライン(以下、GSK)が、
前立腺肥大に効果のある「アボルブ」という薬を発売していたのだが、
「フランス当局からの指摘を受け」生産停止となっている。
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で、ようやくどういう指摘だったのかの情報をGSKが出してきた。
「前立腺肥大症治療薬「アボルブカプセル0.5mg(デュタステリドカプセル)」
の出荷調整に関する追加情報につきまして
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以下、一部引用する。
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フランス当局は、今年11月12-13日に行ったキャタレイト社のペントハイム
工場における工場査察の際、一製品のソフトジェルカプセルが別の製品に
混入したという逸脱について指摘を行い、当工場のGMPライセンスを一時
停止しました。
(中略)
GSKグローバルは、現時点での最善の措置として、今回の問題の原因究明
並びに影響の範囲が明確になるまでの期間、全世界的に6月20日以降に同
工場で生産された製品については、(一部略)すべての製品の出荷を停止しま
した。現在国内において流通しているアボルブは、6月20日以前に生産された
ものであり、ANSMの判断に基づいて品質は問題ないと判断しております。
.
引用終わり。(強調は引用者)
フランス当局の指摘内容は分かったけれども、原因は分かっていない。
ただ、この工場はGMP不適格になってしまったので、原因がわかるまで
生産が止まってしまうし、6月20日以降に作られた製品も全て出荷が止まって
いる、と。
工場のGMP違反ってーと、ラノコナゾールと同じような感じなのかな。
ただ、発表された事例は、結構深刻だと思う。
別の製品に別のカプセルが混入したってのはねぇ……。
原因が究明されるのはかなり時間がかかりそうな気がする。
原因が究明されないと、この工場で製造を再開することは不可能だし、
かといって他の工場で作るってのも、すぐにできることではないのだろう。
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予想通り、問題の長期化は避けられそうにないだろう。
原因が分かればなんとかなるのかも知れないけれども、
別のカプセルが混入って、普通には考えられそうにない事態だ。
ってか、人為的な犯罪じゃないのか?(汗)
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査察の時期がフランスのテロ事件がおこった日なんだけど……
これは、単なる偶然だよね?
(ネット上ではテロ?という噂もあるみたいだが。)
ただ、もしも人為的な犯罪行為だとしたら……
その悪質さはテロ行為に匹敵するかもしれない。
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