電子お薬手帳の落とし穴
今日で、年度末。
明日から、色々と制度がかわる。
診療報酬改定の最初の疑義解釈資料も、
今日、発表されていたな。
http://www.mhlw.go.jp/file.jsp?id=344633&name=file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000119348.pdf
・・・正直、もう少し早くだしてもらいたいな。明日からなんだからよ。
.
気になったのは、調剤の問28。意訳すると、
Q、電子版お薬手帳を、薬局が確認できなかったらどうなるの?
.
回答が長いんだけどね。これも意訳する。
1)原則として、スマホ等の画面を確認しなくても情報確認できるシステムにしろよ。
2)それが無理なら、スマホ等の画面確認するしかないんじゃね?
でも、患者がそれを望まないことも考えられるから、気をつけな。
3)それで、患者さんが情報を見せてくれなかった場合は、
薬歴管理指導料は50点(高い方)を算定するんじゃないぞ。
薬歴管理指導料自体が算定できないからな。(0点!)
.
なん……だと……
こりゃ、電子お薬手帳の情報読み取りシステム、必須じゃねーか。(汗)
まぁ、そうでなければ、悪い薬局が、
「電子お薬手帳は、こっちで確認できないから持ってきてないのと同じ。
だから薬歴管理指導料は50点ね」
と、中身を確認する仕事自体を放棄して50点とりにいく可能性はある。
それに対する対策として、0点、ってのはわかる。わかるけどさ、
逆に、患者さんがその仕組みを熟知していたら、、
「私、電子お薬手帳もってます。でも、端末を見せたくないんです。
薬歴管理指導料、取らないでくださいね?」
って言えば、いとも簡単に薬歴管理指導料を拒否できることにならんか?(苦笑)
.
でも、薬局としては、患者さんが「電子お薬手帳をもっている」ことを
確認する方法がないんだけど、そこんとこどうなんだろうか?
実は手帳自体を持っていないケースであれば、
「手帳の必要性をじっくり説明した上」でも拒否されたら
50点算定していいんだよね。
電子お薬手帳の有無で、点数が変わってくるんだけれども。。
.
万が一、そういう患者さんが来た場合、薬局がやるべきことは、
1)スマホ等の画面を閲覧することなく情報把握できるシステムを入れる。
これ、絶対条件になるだろう。でもさ、電子お薬手帳って
システム的にまだ、そこまで統一されてない・・・よね。
早急に、電子お薬手帳のシステムを統一してもらう必要があるんだけど。
システム上、どうしても無理だった場合は、
「お薬手帳の意義を説明して」画面を見せてもらうしかなくなる。
……冷静に考えれば、今までの仕事と変わらないか。w
お薬手帳の意義を考えると、内容を薬剤師に見せるのは当たり前なので、
そこんところを説明するしかないね。
.
でも、お薬手帳見るのって、薬剤師だけではないよね。
医師の方も、電子お薬手帳の情報を把握できるシステム用意できるのかな?
また、例えば救急隊員とか、そういう人達でも
簡単に内容把握できるシステムでないと、困るんじゃないかな。
最終的には、医療のどの職種であっても簡単にその人の健康、疾患の情報が
把握できるようなシステムを考えるべき、かな。
今のところ、電子お薬手帳使っている人は少ないけれども、
今後、増えていくと、色々と問題は出てくるかも知れないな。
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コメント
うむ~~~~。
かたくなにお薬手帳は拒否してきたけど(うざいってのもあるけど、主には、手帳をずっと持っているのも嫌だし、受診時だけ手帳を持っていくのはかなりの高確率で「忘れる」ってのが最大の理由)、 余分に取られるのは嫌かなあと思います。50点ということは、3割負担で170円弱?かな。
でも、電子手帳なら、持っていくのを忘れることはないし、その画面だけ見せるのは嫌ではない(スマホは私が持っているという条件だけど)。
あと、医者がね、記憶はあてにならないけど、手帳はすごく参考になるって言ってたもので、、、。でも、ここ5年くらい、ず~~~~っと同じ薬なんですよ(+o+) しかも、喘息の吸入薬のみ。どうしても、「いらんやろ」って思ってしまうのですが…。
投稿: pega | 2016-04-03 23:43
電子お薬手帳お勧めですよ。
スマホなら、まず確実に忘れることはないでしょうし。
最終的には、患者さんの情報が
医療関係者の間で全て共有できるシステムがあれば・・・。
そのとき、お薬手帳は不要になりますね。
投稿: kitten | 2016-04-05 23:15