参議院選挙の結果、改憲勢力が2/3を獲得
日曜日に参議院選挙が行われた。
結果としては、文句無く与党の勝利。
自民党は単独過半数にはわずかに届かなかったものの、
おおさか維新などの野党の改憲勢力まで含めると、
参議院の3分の2の議員を獲得した。
これで、憲法改正の発議に必要な衆参両議院の3分の2を確保した。
これは、非常に大きい。
今回の選挙では、改憲は全く争点になっていない。
なんせ、安倍さんがほとんど語っていないので。
戦略としては、極めて正しい。
安保法制で国会前が揺れたのはそれほど昔の話ではない。
あえて、寝た子を起こす馬鹿がいる訳ない。
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じゃぁ、三分の二を取っても、表立って改憲に動かないのか?
そんなことは、絶対にあり得ないだろう。
もちろん、慎重に話を進めるに越したことはない。
改憲派、といっても、中身は色々。
いきなり9条に手をつけるのは危険極まりないし、おそらく不可能だ。
なら、できるところから手をつけていく。
衆参で3分の2を抑えるのは非常に厳しい条件。
こんな千載一遇のチャンスを逃す馬鹿はいない。
どこをどう変えるか、内容はともかく、
少なくとも、憲法改正の発議が行われ、
史上初の憲法改正の「国民投票」が行われることになるだろう。
その意味で、今回の選挙結果は非常に重要なものとなった。
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民進党は、改選議席は大きく割り込んだが、
3年前の大惨敗に比べれば、まだマシ。
がけっぷちには変わりないが、かろうじて踏みとどまった、とも言える。
共産党は、改選議席を倍増させたが、
このところの上向きの党勢を考えると、「失敗した」と言った方が近い。
3年前は8議席取れたのに、今回は6議席に留まった。
自民党は改選議員を大きく上回ったが、3年前の獲得議席(65)と
比べると、56議席と言うのは9議席も下回っている。
これは、1人区での「野党統一候補」がそれなりに機能した結果だろう。
3年前は与党の29勝2敗。今回は、20勝11敗。この差「9」がそのまま
3年前との差になっている。
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野党統一候補はうまく行かなかった点も多いけれども、
(特に、共産党の扱いは難しい。選挙戦しょっぱなにやらかしたし)
今回が初めてだから、というところもある。
特に共産党が候補者を引っ込めると、それだけで与党は苦しい。
共産党に流れた票が全部、統一候補に流れてしまうので。
これ、衆議院選挙でも行われるのかな?
そうなると、与党もいつまでも安心していられなくなるだろう。
もっとも、共産党が野党3党に協力するのは、
「護憲」という共通目的があるから。
次の衆議院選挙までに、憲法が改正されてしまう可能性は高い。
改正されてしまえば、共産党はまた立場を変えるかもね。
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大勝だった自民党だが、現職閣僚が二人も落選してしまった。
しかも、沖縄と福島。「基地」と「原発」に対して、現政権がいかに
嫌われているか、ということだろうな。
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