「漢方薬キャラクター図鑑」
書籍の紹介
「漢方薬キャラクター図鑑」
リンクはアマゾン。
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これは、一体誰を対象としている本なんだろう?w
あえて言うと、一般向けかな、とも思うけど、
文字の大きさやルビの多さは、子ども向け、と言えなくもない。
「自分にぴったりの薬が見つかる!」というふれこみ。
帯に書かれているのは、
「自分の薬がわかる!選べる!
52のキホン漢方薬をまとめてキャラクター化!!」
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「52」とあるけど、メインは29種類で、残りの23種は
「○○のなかま」みたいな感じでおまけ程度にしか紹介されていない。
で、私がみて、かなり面白かった。
なるほどな、とわかりやすいところも多かったし。
これ、むしろ薬剤師や登録販売者向けの本じゃないかと思う。
実践的な漢方の入門書としてちょうどよいと思う。
薬学生にはどうだろう?
国試に出るような内容はほとんどないので、いまいちかな?
「これから漢方を勉強しよう!」という人で、かつ、
「そんなにがっつり学ぶのはちょっと……」という人がちょうどよいと思う。w
漢方の本気の入門書だと、まず証の話は避けて通れないだろうし、
表、裏とか、実証、虚証とか、気、血、水とか、、
そういうのが基本になると思うんだけど、
本書は、そういう理論的なところは思い切り端折っている。
例えば、「葛根湯くん」の場合、
「むいている人:がっちりタイプ」みたいに書かれている。
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さらに、漢方のチョイスが絶妙というか。
医療現場で比較的汎用されるものが多い。
私はこの本に書かれている「52」の漢方薬、全て、調剤経験がある。
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一応、キャラクター化されている。
漢方薬の名前も、敬称?までついている。
「葛根湯くん」「香蘇散ちゃん」「小青竜湯さま」
といった、普通?のものから、
「六君子湯どの」「補中益気湯アニキ」「小建中湯マン」
とか、なんかイメージをさせるようなものまで。
補中益気湯に「アニキ」なイメージはないけどなぁ。w
相手を元気にさせる、という意味ではそうなのか?熱いアニキ?
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ただ、一つ問題があるとすれば・・・
キャラクターがそんなに可愛くない、という点だろうか。
ゆるキャラっぽい感じで、なんとか、漢方のイメージを
キャラクターまで落としこもうとして、やり切れていない感じかな。
もう、いっそのこと萌えキャラにしてしまった方がよかったんじゃないかと。w
(それなら一般向けにはならんかな)
桂枝湯と桂枝加芍薬湯って、構成生薬同じだったとは知らなんだ。
さらに膠飴を加えると、小建中湯になる。
でも、この3つって使い方は全然違うんだけど。。
西洋薬のように単純ではないのね。組み合わせの問題なんだろう。
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コメント
キャラクター図鑑シリーズはいとうみつるさんのイラストが可愛いので、それ1コマ目に動かさせるアニメ化もいいと思います。
投稿: サイナイ | 2016-08-18 06:38