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「東京すみっこごはん」

 今年読んだ本の紹介。

「東京すみっこごはん」 成田 名璃子

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 もともとメディアワークス文庫からデビューしてる作家さんで、
かなり、ラノベ寄りの人。全体としては軽くて読みやすい。

 最近、よくある(?)食べ物、お料理の出てくる暖かい話。
以下、あらすじの引用

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商店街の脇道に佇む古ぼけた一軒屋は、年齢も職業も異なる人々が集い、
手作りの料理を共に食べる“共同台所”だった。

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 一見、普通の民家なのに看板が
共同台所 すみっこごはん
 ※素人が作るのでまずい時もあります
。」

 と、なかなかインパクトのある設定。
定時になると集まった人で、くじ引きをして、
当たった人がその日の料理当番になる。

 いや、料理ができない人はどうなるの、となるが、
非常に丁寧に書き込まれたレシピノートがあるので、
基本的にそれを見て何とかする。

(というか、レシピノート通りに作らねばならない。)

 もちろん、常連さんが助けてくれることもある。
そうでないと、女子高生とか大変だし。
それでも、看板に「まずい時もあります」と書いてるので、
我慢して食べるのが基本。(まずい、と堂々と言う常連さんもいるが。)

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 集まってくる人たちは、本当にいろいろな人。
悩んでいる女子高生だったり、婚活中のOLだったり、
実はプロの料理人だとか、ひたすら口の悪いおっさんとか、
近所の主婦とか・・・。

 で、このお店?、オーナーというか店長が誰かわからない。
(ちょっとネタバレになるので詳しくは書けない。)

 他にも、誰も座ってはいけない指定席(でも常に空いてる)が
あったりとか、よくわからない謎もあったりする。

 もちろん、この辺は物語のラストで全て明らかになるんだけど。

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 基本的には、おいしい家庭料理を味わう場所、なのかな。
話としても、おいしそうな料理の描写を楽しむ話、かも。
いま、そういうジャンルはやってるのかも。

 ほっこりして読みやすく、感動させてくれる話だった。

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 図書館で借りたけど、文庫本で買いなおした。
いずれ、子どもたちにも読んでほしいなぁ、と思ったから。
成田さんの本は図書館でほぼ全て読みつくしたけれども、
やっぱり、この作品がベストだと思う。

 ちなみに、続編も出ている。
東京すみっこごはん 雷親父とオムライス

 こういう作品って尻すぼみになってしまうこともあるんだけれども、
むしろ続編の方がより面白いんじゃないか、と思った。
物語の舞台がしっかりと定まっているので、
書こうと思えばどこまででも書けるシリーズにできる。

 ・・・ってか、これ実写ドラマ化されてもおかしくないような。w

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 あえて不満を言うならば、

タイトルに「東京」入れる必要なくない?

 ってことくらいかな。w
話として、別に東京である必要性はまったくないと思うんだが。

 今年読んだ本(現時点で300冊超えてます)の中でも、
(個人的には)トップ10に入る。

 まだまだ続編出せると思うけど、書いてくれるのかな?

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