「ベンチウォーマーズ」
本の紹介。
「ベンチウォーマーズ」(成田名璃子)
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こないだ、「東京すみっこごはん」で紹介した成田さんの本。
書かれたのはこっちの方が先になる。
メディアワークス文庫だから、はっきりライトノベルでいいと思う。
(すみっこごはんは、もうちょっと大人向けかと。)
高校生の、青春モノ。
恋愛要素もあるけど、メインではない、かな。
クラス対抗駅伝にくじ引きで選ばれた5人。
この5人はそれぞれの部活では活躍できていない。
部活ではベンチを温めているだけ。
最初、そんなにやる気なかった5人が、駅伝の朝練をはじめ、
徐々に前向きに、結束していく。そんな話だ。
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2014年発売の文庫書き下ろし。
最近、「酒飲み書店員大賞」というよくわからない(失礼)
賞に選ばれている。w
よくある青春モノ。と言ってしまえばそれまでだけど。
このメンバー5人のキャラが、すごくよくできている。
一応主役?の朔は、最初、俺様な増長キャラだったのに、
自分と向き合った結果、まとめ役として成長していく。
外向けに作ったキャラと内面が違いすぎる女子、
伊織は、仲間に本質を見抜かれてしまい、少しずつ自分のキャラを
脱ぎ捨てて、自然になっていく。
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一番すごいキャラは、体重過多な勇樹。w
正直、かなりやばいキャラだ。(汗)
自分に甘く、自分に都合のよい妄想の世界の中で生きている。w
勇樹に関しては、直接的にダイエットさせることは不可能なので、
(ほかのメンバーの意見をマトモに聞く奴じゃない)
メンバーは、搦め手から攻めていき、やる気を出させることに成功する。
まぁ、主に伊織がうまく煽るんだけど。
成田さんは、たまにこういうやばいキャラを出してくる。
他の本でも、「クラス会へようこそ」という作品で、
黒魔術師としか言いようのない女性キャラがいたし。
(注:現代日本が舞台の話である。)
5人もいれば、一人くらいこういうぶっとんだキャラがいてもいいと思う。
多すぎるとバランスが崩壊するだろうが。w
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あとは色々、お約束な(嫌な)ライバルだとか、
アクシデントとか、恋愛要素もあったりするんだけど、
なんとか駅伝当日を迎える。
実際、当日の競技内容は、ほぼ必要なかった。(苦笑)
この話は、彼らが当日までにどのように変わり、成長したか。
そこが主眼なので、当日の結果はどうでもよい。w
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この本は、ブックオフの通販で購入した。
成田さんの本は、ほぼ全て読んでいるが、
この作品だけ、地元、勤務先のどちらの図書館にもなかったので、
借りることができなかったため。
大阪市立図書館ならあるんだけど、さすがにそこまで行くのはちょっと。
新刊で買う気はなかった。予算の問題もあるけれども、
「東京すみっこごはん」の2冊は新刊で買ったし。
図書館であれば借りたい、程度の本だったので。
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ところが、届いた本に問題があった。
表紙めくったところのページに、成田さんのサインと、
(おそらくその当時の)所有者の名前が入っていた。
成田さんのサインが本物かどうかはわからないけど、
ネットで画像検索した限りでは、本物くさい。
というか、(失礼ながら)成田さんレベルの知名度の作家の
サインを捏造する意味がない。w
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サイン本をブックオフに売るな。
売られた作家さんがかわいそうじゃないか。
買った方も、それなりのショックを受けるし。
正直、読み終わったらブックオフに戻すか、図書館に寄贈するかと
考えていたけれども、そうするとこのサイン本はさらに別の人の目に
ふれることになってしまう。
結局、私が持ち続けておくことにした。
ある意味、貴重品だし、話も面白かったしね。
いつの日か子供たちが読む日が来るかも知れないし。
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でも、この本が何十年も経ってから私の本棚から発見されたら、
それはそれで一つのミステリーになりそうな気がする。
(ビブリア古書堂の栞子さん向けの謎だ)
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