有川浩さんと西加奈子さん
うつで休んだのは今年の春先の話。
それまでも、読書の習慣はあったけれども、
今年3月以降は、ほぼほぼ日に1冊くらいのペースで読んでる。
すでに年間300冊は突破している。
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たくさんの作家さんの本を読んでいるけれども、
私に影響を与えたのは、有川浩さんと、西加奈子さんだろう。
ほかにたくさん読んでるのは、東野圭吾さんとか、湊かなえさんだが、
この辺はもう、完全にエンタメとして読んでるから。
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有川浩さんの特徴は、「癒し」の力だった。
傷ついた心を、和らげてくれた。
去年一番読んだ本は「阪急電車」だったけれども、
とにかく、読んでいて心地よいのがこの作家さん。
もちろん、「植物図鑑」みたいな甘々な話もあれば、
「三匹のおっさん」みたいな勧善懲悪ものもある。
変わり種では、「キケン」
これ、今年読んだなかでは一番面白かった。w
恋愛要素はあまりないけど、理系大学生の暴走ぶりが受けた。
文庫化されていたので、新刊で買った。
他には、「明日の子供たち」もよかったな。
偏見を正された、というか。(苦笑)
有川さんの本は、新刊以外はほぼコンプしてしまった。
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一方の、西加奈子さんは、そのパワー。
「前に進む」力の強さを感じた。
面白いキャラクターも多いんだけど、メッセージ性が強い。
「うつくしい人」、「舞台」では、
他人からどう見えるかにからめとられた主人公が印象的。
そして、そこからどうやって抜け出すかも。
「きりこについて」は、インパクトのある書き出し。
(「きりこはぶすである。」から始まる。w)
きりこは、自分の外見と内面について悩んだ結果、
「入れ物(外側)も中身もこみで自分」という結論に至る。
後半、自分を信じて突き進むきりこ達をみて、勇気づけられた。
「漁港の肉子ちゃん」も、肉子ちゃんのパワーがすごい。
とにかく、周り全部を巻き込んで前向きにさせてくれるし、
これは、読んでいる読者も含めてそうだと思う。w
(これも文庫で買いなおした)
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なんといっても、直木賞作品「サラバ!」
文庫化するまで待てなかったので、単行本で購入した。
これは、私が今年読んだ300以上の作品のなかで間違いなく最高。
あまりにも長編なので、感想を書くのを断念したのだが。w
「サラバ!」という言葉が全ての意味を内包している。
「あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ」
信じられるものを自分でみつけ、自分で進んでいくんだ、
というメッセージが強烈。
少し不安なのが、「サラバ!」を超えるものは、
西さんにはもう書けないんじゃないかな、という……。
西さんのメッセージは、「サラバ!」を読めば伝わるし、
この上ってのはちょっとどころでなく難しい。
メッセージ性を緩めて、エンタメに近づけばいくらでも
書けるだろうけど、それってすでに西さんの作品ではないような。
西さんの小説作品も、ほぼ全てコンプしてしまった。
(エッセイとか絵本はまだ残ってるけどね)
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まだまだ抗うつ薬は続けているけれども、
他人から見れば、私はほとんど病気以前に戻っている。
もちろん、周りに助けられた部分も大きいし、
現在進行形で助けてもらってるところもある。
その中で、この二人の作家さんの果たした役割も
決して小さくはないと思う。
今年読んだ本の95%以上は図書館で借りたもの。
でも、図書館で借りてばかりだと作家さんに申し訳ない。
今回新刊で購入した文庫本は、半分くらいは「恩返し」
の意味をこめての購入だ。
ちなみに、残り半分は「応援」w
成田名璃子さんとか喜多喜久さんには
本を書き続けてもらいたいので。
ちゃんと売れてもらわないと、次書いてくれるかどうかわからんし。
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