クラリチンEX発売
2月。そろそろ、花粉症の薬が動き出す。
このシーズン、医療用から新たに市販用(OTC)にスイッチされた薬が、
発売されている。
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クラリチンEX
http://www.taisho.co.jp/claritin/
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大正製薬から発売されている。
医療用のクラリチン(成分名:ロラタジン)と同成分、同用量。
今のところ、要指導医薬品の分類になるな。
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過去の歴史を振り返ってみる。
アレジオン10(2011、秋)
アレグラFX (2012、秋)
ストナリニZ (2013、春)
この辺は、もう要指導医薬品どころか、1類医薬品ですらない。
ストナリニZも第2類に落ちている。
このあたりの薬は、薬剤師の対面販売ですらない。
で、クラリチンなんだけど。
医療用を知っている私の率直な意見としては、、
今さら?
なんだけど。(苦笑)
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もちろん、副作用の少なさという利点はあるけど、
それは、アレグラと大差ないと思うし・・・。
個人的な印象だけど、効果の強さはそれほど感じない。
値段は、今のところ
7錠で1380円。14錠で1980円。
1日1錠でいけることを考えると、
他のOTC,アレジオン、アレグラなどと大差ない設定。
ちなみに、現時点での医療用薬価は、1錠86.7円
OTCの方はかなり割高に見える。
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で、これ売れるのかねぇ?
昨年の夏に日経メディカルの記事で医師の処方頻度の高さを
比べた記事があったけれども、
1位 フェキソフェナジン(アレグラ) 32.7%
2位 エピナスチン(アレジオン) 16.0%
3位 レボセチリジン(ザイザル) 15.3%
4位 オロパタジン(アレロック) 13.0%
5位 ベポタスチン(タリオン) 7.8%
ときて、ロラタジン(クラリチン)は6位の6.2%
実感としてもそんな感じ。
王者はフェキソフェナジン(アレグラ)で、伸びてるのがレボセチリジン(ザイザル)
アレロックとタリオンは、まだOTCになっていない。
この辺の方が、クラリチンよりも需要はありそうな気がするが。(苦笑)
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という訳で、王者であるアレグラがすでに圧倒的シェアを奪い、
規制緩和も進んで第2類医薬品になっているところに、
クラリチンは戦いを挑む訳だ。規制の強い要指導医薬品で。
しかも値段は大差ないというかアレグラの方が安くないか?(汗)
正直、勝ち目があるように見えないんだけど……。
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ただ、弱小メーカーが売り出すならともかく、
大正製薬さんだからなぁ。
そこは営業力で何とかしてしまおう、ということなのかも。
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