「食品表示のウラ事情」
昨日、ぼーっとテレビをみていると、
NHKのクローズアップ現代+で、機能性表示食品についてやっていた。
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3931/
そろそろまる2年を迎えるこの制度について。
去年は色々書いたけれども、最近はすっかりご無沙汰だったので、
みていたら、ゲストに松永和紀さんが出ていたのでびっくりした。
ってか、松永さんの顔、写真では見たことあったけど、
テレビでみると、普通の人だなぁ。
もうちょっと怖い人のイメージあったけど。(ひどい)
松永さん、テレビでは健康食品のプロみたいに紹介されていて、
機能性表示食品についても、可能な限りフェアに紹介していた。
実際は、こきおろしたいんじゃないのかなぁ、と思ってみていたが。(苦笑)
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松永さんは、機能性表示食品の制度ができた時に
企業のいい加減な姿勢を激しく批判した人だ。
科学的根拠に基づく食情報を提供する消費者団体、FOOCOMの主催者でもある。
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機能性表示食品の立ち位置を、きちんと説明していた。
これは、消費者自身が判断する必要のある商品です、と。
科学的根拠はあるけれども、論文をよく読んでみると、
自分にあてはまるかどうかは「?」になる。
例示されていたのは、内臓脂肪を落とす作用。
ヒトでの効果は認められていたけれども、
試験対象者がBMIで25~30と、肥満な人ばかりだった。
例えば、BMI20の普通の女性が摂取して内臓脂肪を落とすかどうかは、
「わからない」としかいいようがない、とか。
その食品を継続摂取したデータがあって、
4週目、8週目、12週目、16週目とデータとってあったけど、
効果が確認できたのは8週目だけ、とか。w
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さすがNHK.これ、民放ではできんわな。w
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そんな松永さんが、機能性表示食品のメリットを説明していた。
1つ。「少なくとも、ヒトでの効果を確認した論文(根拠)があること」
あやしげな「いわゆる健康食品」の中には、ヒトでの効果が確認されてない
ものもたくさん交じっているってこと。
機能性表示食品がどんどん増えてくる結果として、
「機能性表示食品」にすらなれない健康食品は、
まともな根拠がないですよ、と考えることができる。(苦笑)
もう1つ。それは、情報が公開されていること、だ。
機能性表示食品は、申請データが消費者庁で全て公開されている。
公開されているからこそ、消費者(というか研究者)が、
この試験はおかしい、とか、安全性に問題があるんじゃない?とか、
問題点を指摘できるわけで。
いわゆる健康食品は、ちゃんとした論文が紹介されていないことも多い。
(それどころか、医薬品だって情報が見つからないことはある)
それを思えば、ちゃんと情報を吟味できる分だけ、
機能性表示食品は「マシ」ということができるだろう。
検証できる余地があるということだから。
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そういえば、機能性表示食品で、
「ストレスを緩和する」とかあるみたい。一体何かなぁ、と思って
軽く調べてみると、これはどうもγアミノ酪酸(GABA)のようだ。
ホンマかいな?w
一つだけ申請書を読んだけれども、研究の質は低そう、としかわからん。
GABAはトクホでも製品があるんだけれども、
トクホの場合、「ストレスを緩和する」なんて表現はなかったと思う。
個人的な感触は否定的なんだけど、
ちゃんと論文調べてみるかなぁ。……時間ができたら。
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