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2019年6月

「レッドスワンサーガ」を応援する

 

 この日本に、サッカー好きな人はどれくらいいるだろうか?
ミステリ好きな人はどれくらいいるだろうか?

 サッカー好き、ミステリー好きな人にぜひおすすめしたいのが、
綾崎隼さんの「レッドスワンサーガ」シリーズだ。

レッドスワンの絶命」(リンク先はamazon)

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 私は、図書館でソフトカバー版を全部借りて読んでから、
メディアワークス文庫で文庫化したときにすべて購入している。

 気に入った本は、文庫で買うのが私のスタイルだ。
現在、4巻目の「レッドスワンの飛翔」まで発売されている。

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 綾崎隼さんは、私が最もよく読んでいる作家さんの一人で、
出ている作品はほとんど読みつくしている。

 作風としては、「恋愛ミステリー」が一番多い。
恋愛ミステリーって不思議なジャンルだけど、そうとしか言いようがない。
しかも、紹介しようとするとネタバレになるので、簡単に紹介もできない。

 でも、どろどろした話じゃなくて、すごく透明感の高い印象がある。
ああ、この話は綾崎さんの話だなぁ、とわかるくらい。

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 レッドスワンシリーズは、綾崎さんの作品の中でも異色。
ガチガチのサッカー小説である。
コミックならともかく、小説の世界でガチにサッカーを描いた作品、私は他に知らない。

 赤羽高校サッカー部(通称レッドスワン)の物語。
古豪だったけれども、インターハイの県大会予選で屈辱的な敗北を喫し監督は病気で倒れ、
学校側からも、「全国大会に出場できなければ廃部」という厳しすぎる条件をつけられる。

 そんななかで監督についたのが舞原世怜奈、25歳の美しすぎる女性監督。
そんな彼女の夢は、「日本代表の監督」である。壮大すぎる。w
そのために注目度の高い高校サッカーの監督に就く。

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 物語の主人公は高槻優雅。レフティにして万能の天才プレイヤー、1年生にして絶対的エースだったが、
膝を故障して、復帰のめどすら立っていない。(復帰には、実際1年以上かかる)
優雅が、世怜奈先生とともに赤羽高校サッカー部を指揮して、蘇らせる。
そういう物語である。

 どこが、「ガチ」なのかというと、ポジションやシステムを明確にしているところ。
それぞれのポジションに、個性的なキャラクターを配置している。
また、試合のシーンの前には、スタメンのポジションとシステムが図示される。w

 サッカー漫画でありがちな、必殺技なんかも登場しない。
あくまで、ルールの範囲内、現実の範囲内で、知性で敵を倒していく。
(舞原家はお金持ちなので、お金だけはチートのように使えるが)

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 まず、各プレイヤーの資質を見極めて、最も有能な選手をサイドバックに固定する。
サイドバックは、現代サッカーで最もプレイ回数の多い大事なポジションであるから。
次に、守備。ボランチ、センターバック、ゴールキーパーにチームの主役級の三人を配置する。

 リーグ戦ではなくトーナメント戦を考えると、守備を固めるのが絶対的に必要だから。
なんて、地味な戦い方をするんだろうか。w
こういうところが、私が「ガチだ」と評するところである。

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 そして、ある意味このシリーズはミステリーでもある。
世怜奈監督の考え、優雅の戦術が、ミステリーでいう「謎」にあたる。
もちろん、きちんと伏線は張った
上で、試合のシーンでそれを解決していく。
(特に、2巻の準決勝はしびれた)

 もちろん、高校生なので恋愛要素もある。綾崎さんだから。w
でも、メインはあくまでサッカーだ。

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 で、このレッドスワンシリーズなんだけど、
4巻が出たところで、「打ち切り」の危機を迎えている。こんなに面白いのに。
図書館派の私が、シリーズ全部新刊でそろえるなんて、このシリーズだけだよ。w
作者の頭の中には6巻までの構想がしっかり出来上がっているので、必要なのは編集のゴーサインだけだ。

 なんとか、盛り上げて打ち切りを阻止しなければならない。
というわけで、紹介記事を書いてみることにした。

 まぁ、それこそ打ち切ったブログにこんなの書いたところで、誰の目にも止まらないだろうけど、
私にできることは少しでもやっておこうかな、と思って。

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 ほかに綾崎さんの本で買って持っているのは、

命の後に咲いた花

 これも、恋愛ミステリーの傑作。わかっていても泣ける本である。
ただ、綾崎さんのトリックは特殊だから、映像化はできないんだよね、どんなにすごい話でも。(苦笑)

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サニブラウンが9秒97

 スポーツより。

 男子100m走の日本記録が塗り替えられた。
以前の記録は、桐生がもっていた9秒98だったけれども、
サニブラウンが、9秒97の日本新記録を樹立した。

 桐生が9秒台出した時に、記事書いてるね。
日本人初の9秒台(2017.9.11)
http://tukutteha-mitamonono.cocolog-nifty.com/blog/2017/09/9-ffb4.html

 サニブラウンは、先月にも日本人二人目の9秒台をマークしていたが、
桐生の9秒98はまだ破られていなかった。
今日のレースで、サニブラウンは9秒97を記録して、日本新記録更新となった。

 それでも、優勝できたわけではないので、態度は冷めていたらしい。w
しかしアメリカの大学レベル高いな。優勝タイム9秒86とか。

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 日本人でもう一人くらい、9秒台突入しないかな?
でも、サニブラウンはまだ20歳。まだまだ記録伸ばせる余地あると思う。
200mでも好記録を出しているし。

 今月末の全日本選手権が楽しみだ。

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