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2020年4月

学校の再開は難しい


 5月6日の緊急事態宣言解除をめぐって、学校現場が揺れている。
緊急事態宣言を解除するかどうかの結論が出るのが、
どうも、5月に入ってからになりそうな雰囲気だ。

 5月の連休中に、連休明けにどうするのかを決めるってんだから、
かなり無理がある。早く決めてくれよ、と。

 実際のところ、地域によって差があると思う。
未だに一人の感染者も出していない岩手県とかは
そもそも緊急事態宣言自体が不要だった気がする。

 一方で、東京都は新規感染者数が減少傾向とはいえ、
まだまだ多いので、緊急事態宣言の解除は非常に厳しそう。
大阪も難しいんじゃないかな。

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 学校の再開をどうするのかも難しい。
愛知県ではいち早く、5月末までの休校延長を決めた。
それに追随しようとする自治体もある。

 大阪府では、府立学校の休校延長をとりあえず5/10まで伸ばした。
が、これは単に連休対策だと思う。
5/7,8の二日間で、11日以降の体制を整えるんだろう。

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 ただ、一回始まった休校を「解除」するのは非常に難しい。
特に、世論を気にする政治家にとっては。

 茨城県や兵庫県では、4月の学校再開に反対する運動があり、
(緊急事態宣言もあって)結果的に休校延長となった。

 子供の命に何かあったらとりかえしがつかない。
勉強の遅れなんか、後から何とでもなる。
確かにそれはその通りだ。

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 でもね、それは科学的な判断ではない。
そういう人に聞きたいのは、じゃぁ、いつになったら休校解除していいの?
というところ。

「安全」と「安心」は違う。

 今後、というか今までも、リスクが0になったことはない。
学校に行けば事故がおきることもあるし、病気になることもある。
わずかのリスクであれば、目をつぶってきたでしょ?

 子どもたちが健康を害するリスクと、勉強できないデメリット。
どちらが大きいのかを比較するのが、科学や政治の仕事だ。
明確な基準を示して、休校解除すべきだと思う。

 例えば、その市区町村で新規感染者が3人未満である、とか。
都道府県なら、10人未満である、とか。
人口10万人あたり1人未満である、とか。

 インフルなら、欠席者が増えてきた時点で学級閉鎖になる。
子どもにとっては、インフルの方がコロナより怖くないか?
子どもに重症者が少ないのは明らかだし、
子どもからの感染が非常に少ないらしいのもわかっている。

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 この国では、「安心」を追い求めるあまりに、
不必要に高いコストを払ってきた前例がある。
狂牛病検査しかり、福島の農産物しかり。

 今回、そのコストを払わされるのは子ども達だ。

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 感情だけでなく、事実、科学的な意見を重視して、
休校の是非を議論してほしいと思う。
この辺は、リスクコミュニケーションの話になるだろう。

 今回もやっぱり、難しいのかな?

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「鈍化」している。

 昨日の専門家会議は、あまり内容がなかった。

 緊急事態宣言から2週間経ったが、
ウイルスの潜伏期間、発症してから検査するまでの時間、
検査してから結果が出るまでの時間で、2週間近くかかる。

 今、見えてきている感染者は「2週間前」の状況を見ているので、
まだ緊急事態宣言の効果が判定できない、というのが理由。

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 いや、それでも現在の感染状況を判断することはできると思うが。

 質疑応答で西浦教授(8割おじさん)が答えたのが、
「感染拡大は鈍化している」という表現だった。

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 新規感染者数は、先週末から今週にかけてやや減少傾向。
もうしばらく横ばいで進むかも知れないけれども、
少なくとも増加はしていない。

 指数関数的な増え方にはなっていない
安倍さんは、緊急事態宣言の時に東京都が感染者1000人(当時)で、
(このペースなら)「2週間後に1万人、1か月後に8万人」と言っている。

 ちょうど2週間後で、東京都は3000人くらい。
今月末でも1万人になるとは思えない。これが「鈍化」という意味。

 これは、緊急事態宣言の前からの東京都知事の働きが大きかったのだろう。
週末の外出自粛や夜のクラスター対策。「自粛ムード」を広げていた。

 もう一つ、あえて書くと、志村さんの死が大きかったように思う。
志村さんのおかげで、みんなの危機意識が格段に上がった。

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 まだ油断するのは禁物だが、
少なくともオーバーシュートは起こらないだろう。

 ただ、オーバーシュートが起きなくても医療崩壊はおこる。
東京都はかなり限界に近そうだ。

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 あとは、先日から書いているが東京都の検査データが使えない。
検査数がリアルタイムで分からないと、陽性率も分からない。
検査数が増えてるから感染者が増えているのかどうか。

 まぁ、一般人はおとなしく家にいろ、ってことかな。

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 一番、理想的な展開なら、ここから新規感染者数は減少に転じる。
安倍さんも、緊急事態宣言の記者会見では
(4月7日の)2週間後には感染者の増加をピークアウトさせる。
と言っている。

 一進一退は続くだろうが、そろそろ減少が見えてくるはずだ。
理想的に進めば、緊急事態宣言の終了日(5月6日)で、
新規感染者数が100人未満(二桁)になっている。

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 でも、8割減は達成できていそうにないから、
新規感染者200人くらいまでしか減っていないかな?
そうなれば、緊急事態宣言は解除できない、だろうな。

 それでも、ニューヨークのようにはならないのはほぼ確実。
少なくとも大敗はなくなった。後は持久戦になるだろうな。

 

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PCR検査体制拡大へ


 PCR検査体制を拡大すべく、色々と試みが始まろうとしている。
医師会によるPCR検査センターの立ち上げや、
各地でドライブスルー検査が始まっている。

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 ところが、検査体制の拡大の報道があると、
「今までは検査絞っていたのだろう?」
「やはり、検査を絞るやり方は間違っていたんだ!」

 と主張する人がいるようだ。

 もっとも、ただ政権を批判するために騒ぐ人もいるので、
何とも言えないんだけれども。

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まず、検査体制の拡大について。

今までだって、検査体制は拡大し続けている
検査は絞っていたが、検査体制を絞ろうとしたことはない。

クルーズ船の頃って、検査数は1日数百件だった。
クルーズ船の数千人を全員検査するのも、渋っていたくらいだ。

今は、1日1万件を超えてきている。20倍以上に拡大している。

今までも、頑張って増やしてきている。
安部さんは、今月末までに1日2万件にすると言っている。
可能かどうかは分からないが、やる気はある。

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「検査数を絞る」ことと「検査体制を拡大」することは両立する。
というか、車の両輪である。

PCR検査は、現状、需要>>>供給となっており、
バランスが崩れている。

需要を減らして、供給を増やすことが必要だ

「需要を減らす」=軽症者は検査しない。
「供給を増やす」=検査体制の拡大。

 こう書けば、わかりやすいかな?
これ、どっちも必要でしょ??
国は、一貫してこの方針だ。全然ぶれてないよ。

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 あと、検査体制の拡大といっても、大まかに分けて二通りある。

1.検体採取の効率化

2.RT-PCR検査体制の拡大

 最近ニュースになってるのは、1.の方だ。
検体採取をどれだけ効率的にやっても、
PCR検査がキャパオーバーしてたらあまり意味がない。

 今まで、ドライブスルー検査があまり行われなかったのは、
たくさん検体採取したところで、PCR検査の方で詰まるから
意味がなかったんじゃないのかな?

 逆に言うと、検体採取の効率化が言われるようになった、
ってことは、PCR検査のキャパが上がってきたのかも知れない。

 新しい検査キットができたとか、いろいろ報道されているし。
検査技師を増やすのは簡単じゃないけれども、
検査法の改良で、状況はどんどんよくなっていくはずだ。

 そのうち、PCR検査よりも使いやすい検査が出てくるだろう。

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 そうなれば、臨床検査技師はたくさん必要ない?
いや、そんなことはない。今後も絶対に必要。
コロナの「次の」パンデミックに備えるためだ。

 日本の検査体制が韓国や中国に大きく後れを取っていたのは、
SARSやMERSの体験がなかったことが大きく影響している。

 先進国のようにスムーズに検査ができるためには、
何年も前から検査体制を整えておく必要があった。

 今から検査体制を拡充しても、今回は間に合わないかもしれんが、
次のパンデミックの時には役に立つだろう。

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 もっとも、その頃にはもっとよい検査が開発されているかも。
いつまでもPCRだけじゃバカにされる時代がくるかもね。

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暇になってる医療従事者


 今日で、国内累計感染者数が10000人を突破した。
少し減少傾向だったものの、東京でここ二日大きな数字が出ている。
単に、検査を増やしただけだったらいいんだけど。
東京は検査数が見えないのでよくわからないのが正直なところ。

 安部さんは、4/16に緊急事態宣言を全国に拡大した。
最初の1都6県以外にも危険な感じのところが増えてきていて、
そういった自治体は独自に緊急事態宣言を出していた。

 緊急事態宣言の範囲を拡大するのかな、と思いきや、
えいやっと全国に広げてしまった。これはこれでありだろう。
宣言するだけなら、特に何の実効性も持たないから。

 未だに感染者が見つかっていない岩手県なんかもあるけど、
特にゴールデンウィークに向けて、コロナ疎開みたいな動きがあってはならない。
パチンコを求めて県外に移動とか、夜の街が地方に出張に出るとか、
ふざけんな、とか言いようのない事例も見えてきたので、
安部さんは、都道府県の越境を強く自粛するよう求めた。

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 COVID-19に最前線で立ち向かっている医療従事者には感謝しかない。
医師や看護師、また、検査に携わる臨床検査技師。
ずっと臨戦態勢の保健所の人たち。

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 でもね、医療従事者と言っても色々ある。
もちろん、感染者が来る可能性があるから危険ではあるんだけれども、
町の診療所みたいなところは、患者さんが減っている。
(そりゃ、みんな外出しないもん)

 電話での再診や、オンライン診療みたいな話もあるけど、
支払いをどうするか、という問題もある。
町のお医者さんだと、「ツケ」にしてるとこも多いんじゃないだろうか。

 実は、患者さんが減って、業務の余裕のある医師も多いんだ。
今度、医師会主導でPCR検査をするって話が出ているけど、
こういった、余裕のある医師を使おう、という話なのかも知れない。

 今までは全て保健所だったけど、かかりつけの医院に相談することもできる。
(もちろん、診療所にとっても収入になる。)
これは、オンライン診療で構わないと思う。というか、来院されたら感染対策が大変。
ようは、今まで保健所に相談していたところに、町医者を使おう、と。
町のお医者さんは患者さんが減って、収入が減っているところも多いから
一石二鳥にもなる。(だから医師会が動いてるのかな。)

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 さて、他にも暇になっている医療従事者がいる。

 薬剤師だ。(苦笑)

今のところ、処方せん枚数は減少傾向だけれども、
一枚あたりの処方日数が増えているからまだよい。
これが、さらに感染拡大が進むともっと暇になると思われる。

 もちろん、感染対策には万全の注意を払う必要はあるが、
原則として、COVID-19に処方される薬はない。
しかも、軽症者は検査してもらえないので、家で寝てることが多い。

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 オンラインや電話診療の処方箋が医療機関からFAXで飛んできて、
それの対応をすることはあるけれど。
「通常と違う」業務に対する忙しさは感じるかも知れないが、
患者さんがその場で待ってる訳ではないので、
気持ち的にもかなり余裕がある。

 みんな、「この大変な中で働いてくれている医療従事者に感謝」
って言ってくれるけど、ちょっと申し訳ない気分になったりして。(苦笑)
特に、会社勤めの薬剤師だと、仕事は楽になるし、給料は減らないだろうし。

 なんか、すみません。

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 さて、薬剤師も暇してるだけじゃなくて、仕事を増やしてもよいと思う。
暇な薬剤師は、普段薬を渡してる患者さんに連絡とってみてもよいのでは?
投薬後のフォローアップは、薬剤師の業務になってきている。

 特に、オンラインや電話診療で処方箋出してる患者さんの場合、
医師の診察も、対面に比べると劣っていると思う。
そこを、薬剤師が後からフォローアップできればよい。
コロナに対してはあまり役に立たなくても、それ以外の病気をフォローしよう。

 たまに、「病院行くのが怖くて、薬が切れてるけど受診しない」
なんて人もいるので、来る予定なのに来てない人に連絡するのもいいかもね。

 

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何があった?

 先日に引き続き、東京都PCR検査の話。

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 私の不満を聞いてくれたのか(絶対違う)
東京都のPCR検査のデータに、保険適応分が追加されている。

ただし、4/8(水)分まで。

 今後、金曜日に、その週の水曜日の分までの
保険適応分のPCR検査件数がアップされることになるようだ。

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 4/8までのデータをみた感じ、検査数は1日1000件前後。
前の数字覚えてないからわからないけれども、
保険適応を入れると倍以上になってると思う。

 つまり、これまでの陽性率は半分以下になるだろう。

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 ただ、問題点が。保険適応分は件数で示されていて人数じゃない
1人で2,3件検査する例もあるし、下手したら退院時の検査も入ってる?
うーん、わからん。

 また、検査日と陽性確定日も異なる問題は継続している。
結局、東京のPCR検査陽性率はわからないままだ

まぁ、以前の見た目の数字が完全に否定されたのはありがたいし、
おおざっぱな傾向として、高くて20%前後という私の予想通り。

 明日には4/15までの保険適応検査件数が出るので、
そこでもう少しわかるかな。

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 さて、気になっているのが東京都の検査人数の減少傾向だ。
先週はだいたい、1日350人前後で推移してきたが、
今週に入ってこれが減少傾向。

4/13 250人   4/14 91人

何があった???

同じ時期に相談件数は増えているので、流行が収束してるとは思えない。
(そんなこと考える頭が春な人はいないだろうが)

.

 今まで行政検査で頑張ってきた分を、保険適応に回してるのかな?
もしくは、検査の待ち時間が長くなりすぎているので、
鬼のように絞って正常化を目指しているのか。

検査4000人待ち、なんて情報もあった。)

医師会が、自治体と協力してPCR検査専門の施設を作る話もある。

「PCR検査専門施設整備へ」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200415/k10012389211000.html

以下、一部引用

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「PCR検査を行う検査センターを設置することが始まっている」と述べ、
各地の医師会と自治体が連携し、ウイルス検査を専門に行う施設の整備を
進めていることを明らかにしました。

.

 引用終わり

 ちょっと、詳細が分からない。医師会のHPにも載ってないし。
これで少しでも検査能力が上がればそれに越したことはないね。

 まさか、医師会まで「東京都が検査に非協力的」なんて
陰謀論を信じてる訳ないよね……。

 これは続報待ち。
「クラスター対策じゃなくて、検査拡充を!」みたいな声があるけど、
私はそう思ってない。

 検査拡充が間に合わないから、
クラスター対策せざるを得なかった。

 私は、そう認識してるんだけども。

 そもそも、クラスター対策と検査拡充は同時並行してやれるし、
実際、同時並行でやってるよ。クラスター対策にこだわって
検査を軽視してるなんて批判は的外れだ。
クラスター対策するのにもPCR検査必要でしょう。

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 ここ二日ほど、東京、大阪では新規感染者の数は頭打ちの傾向
東京は200を超えず、大阪も100を超えてない。

今、見えてるのは4月初頭くらいの感染状況を表しているはずで、
その頃は「早くロックダウンを!」っていう空気だったから、
その辺の自粛が効いてきているのかも知れない。
激しく希望的観測

 もちろん、単に検査数が限界を超えてて検出しきれないだけ
という可能性もなくはないんだけど。

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 ちょっと世界のデータを追い切れていないけど、
新規感染者の数は減少傾向に入ってるんじゃないかな?
欧米のロックダウンの効果が徐々に見えてきている。

 問題は、途上国なんだけどね。
途上国で蔓延しても、検査体制が貧弱だと見えてこない。
(日本も、検査能力は途上国並み)

 私も知識のアップデートがされてなかったけど、
これ、国も遺伝子検査の必要性を甘く見てたよね。
こんなに世界から遅れをとっているとは思わなかった。

 つくづく、平時の備えが大事。
こういうのって、平時には「無駄」に見えるから
削減対象になりやすいんだよ。

 

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東京都のPCR検査の陽性率

 東京都のコロナのPCR検査の数字がおかしい。

少し前から、陽性率が異常に高いなと思っていたが、
今日の数字は度肝を抜かれた。

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4/10 検査人数 362人 陽性者数 188人
    陽性率  51.9%

4/11 検査人数 511人 陽性者数 197人 
    陽性率 38.5%

4/12 検査人数 57人  陽性者数 166人
    陽性率 291.2%

.

 なんじゃこりゃ!

 めちゃくちゃやんか。
57人しか検査してなくて、166人陽性って。

 おそらく、検査数と陽性者数は、元になる数が違うんだと思う。
私の想像だけど、「検査人数」は、その日に検査を依頼した数。
陽性者数は、その日に陽性が確認された人。

 で、検査日から陽性発覚までタイムラグがあるんだろう。
つまり、12日の166人の検査日は、11日の511人の中にいる。
(もしくは、もっと前の検査日かも知れない。)

 分母と分子の日付が違ったら、陽性率なんて意味ないね。

.

 でも、問題なのはタイムラグだけじゃない。
東京都の検査人数なんだけど、(注)として、
「医療機関が保険適応で行った検査は含まれていない」
と書いてある。

 陽性者数には、その注がない。
この陽性者数は全世界に発表される感染者数なので、
ここに計算ミスがあるとは思えない。
つまり、陽性者数には、保険適応の検査も含まれていると思われる。

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 実際、調べてくれた人がいた。

https://togetter.com/li/1492358

 私は政府の出している数字は基本的に信用するから、
陽性者に「保険適応分」が含まれているのは当たり前だと思っていたが、
そう思わない人もいた。
まぁ、今までの政権みてれば、信じられないのも無理ないが。

 で、ちゃんと確認してくれたらしい。

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「保険適応分」ってのは、簡単に言うと、
医療機関が保健所を通さずに、健康保険で検査したもの。

 これも、二通りに読めるなぁ。
「医療機関が」保険適応でやった検査なのか、
医療機関が依頼して「保険適応で」やった検査なのか。

 後者だと民間の検査機関に頼んだ分が入ってくる。

 これは、厚生労働省のホームページに(数日遅れで)データが出てくる。
ただし、都道府県別ではなくて全国の総計。

例えば、4/10だと、

国立感染症研究所  344件
検疫所       650件
衛生研究所・保健所 4182件
民間検査会社    1581件
(うち、保険適応分)(1058件)
大学        551件
(うち、保険適応分)(151件)
医療機関      320件
(うち、保険適応分)(233件)

合計        7567件
(保険適応分)   (1445件)

.

「医療機関が」保険適応で検査した分なら、全国で233件だけど、
「保険適応で」検査した分なら、1445件になる。

 このうち、東京でどの程度行われたか分からない
ただ、今、一番感染者の多い東京が一番検査数多いだろう。

東京の衛生研究所、保健所のPCR検査キャパは200件程度なので、
4/10の東京、検査362件のうち、162件は保健所、衛生研究所以外。
東京には大学も多いし、国立感染症研究所も使ってるかも。

そう考えると、民間の保険適応分が入ってる気がしない。
民間の保険適応、全国で1058件でしょ?
そのうち東京で100件以下とは考えにくいんだけど。

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 東京に関しては、陽性率を計算する意味がない。
分母が、「行政検査の検査数」、分子が「全陽性者数」なので。
分母を全検査数にしなくちゃ、正しい数字が出てこない。

 仮に、「保険適応」で検査した分の半分くらい、700件が東京だとすると、

4/10の東京の検査数は、362+700=1062件、陽性者数が188人だから、
陽性率は17.7%、となる。

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 元の陽性率51.9%だと、すでに東京は終わってると言って過言ではない。
あれだけ検査拒否しまくってて50%超だったら、感染者山ほどおるわ。

 常識的なレベルだと、高くて20%くらいじゃないかな?
そうなると、民間の保険適応分は、東京の検査数に入ってない可能性が高い。

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 また、最初に書いたように、タイムラグもある。
検査数は、検体採取日で。陽性者は陽性確認された日。
分母と分子で、全然違う人になってる。

<結論>
東京において、その日の「感染者数」÷「検査人数」の数字は、感染率ではない。
ほとんど参考にならない数字である。

東京都は、その日の保険適応分の検査数を公表すべきだし、
陽性者数は、その検体の採取日も公表すべきである。

そうでないと、真の陽性率を計算できない。

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 ノーベル賞取ってる山中教授が、一般向けにコロナの情報出してくれてる。

https://www.covid19-yamanaka.com/cont3/16.html

それは大変ありがたいんだけど、、、
以下、一部引用

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4月12日は57人が検査され、166人の陽性者が同定されています。
前日の検査結果がこの日に反映されたと推測しますが、東京都の検査の
陽性率は非常に高くなっています。検査数を増やさなければ、
爆発的感染(オーバーシュート)があっても見逃します。

.

 引用終わり

 山中先生、保険適応分の検査数が漏れてるの気付いてないんじゃないかな?
(まぁ、結論は変わらない。このままじゃオーバーシュート見逃す。)

.

 さて、山中教授は「今すぐ検査体制を拡充しないと!」という意識みたいだ。

私の認識は違う。

「もう、今から検査体制を拡充しても間に合わない。」
実はこれ、2月くらいから思ってた。

 日本のPCR検査体制はあまりにも貧弱だった。
みんなが頑張って拡充して、当初の10倍以上の体制になってる。
(正直、そこまで頑張れるとは思ってなかった。)

それでも全然足りてない。

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 実は、非公式な情報なんだけど、ちょっと怖い情報がある。
東京都の検査、検査結果が出るまでにかなり時間がかかっているらしい。
普通は1,2日なんだけど、どうも、3日とか長ければ1週間?なんて話もある。

 これが本当なら、東京の検査体制は限界を超えている、ということだ。

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 たとえば、どう頑張っても民間含めて1日1000件しか検査できない、としよう。
陽性率を20%とすると、最大でも

1日200人しか陽性者が出ない

それ以上は検査できないので分からない。
もちろん、陽性率は徐々に上がっていくだろうけど。

 この限界が200人か300人かはわからないけれども、
東京に1000人陽性出せる検査キャパはないと思われる。
どこかで、限界がくる。

 数字の見た目は、「感染の拡大が落ち着いている」ように見える。
でも、実際はオーバーシュートしてるんだ。

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 おそらく、まだそこまでは、いっていないと思う。

 もし、検査数の限界を超えると、重症者数や死者数で見えてくるだろう。
また、「コロナ検査待ち」の重症者がわらわら出てくる。

 まだ、重症者も死者も少ないから、そこまではいってない。

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 ただ、近い将来(下手したら数日で)東京の検査体制はパンクする。
そうなるとどうなるか?
より重症な人を優先させるために、
今まで以上に検査を絞るしかない。

 軽症者は、ほぼ検査できなくなるだろう。

東京都は、「検査できないコロナ疑い患者」の扱いを早急に周知すべきだと思う。
当然、この中からも重症者は出てくるし、感染対策は必要だ。

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 今まで通りPCR検査に頼るのならば、とれる手は一つしかないと思う。

中国にPCR検査を外注する

 中国は、一通りコロナを抑えたので検査余力があるはずだ。
また、同じ意味で韓国を頼ることができるかも知れない。
サンプル送るのに1日かかったとしても、日本で1週間待つより早いだろう。

………たぶん、今の安部政権では無理だと思う。(苦笑)

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 なので、私の予想はこう。

PCR検査によらない検査、治療体制を確立する。

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 幸い、日本は胸部CT検査の設備が腐るほどある。
もう、コロナ確定するのは一部にとどめて、
あくまで、「肺炎」だけをターゲットにして治療していくんだ。

 というか、肺炎をすべてコロナに準ずる扱いにする。
実際、オーバーシュート起こせば、「肺炎はたいていコロナ」状態になる。

.

 今日発表された東京の感染者数は、161人。
先週末に200人に迫っていたから、少し減ったように見えなくはない。
小池知事の注意喚起が功を奏している、ことを祈る。

 検査能力が限界を超えていて、正しい数字が出てきていない、
ということなら、東京はデッドゾーン一歩手前だ。

 緊急事態宣言から1週間。
緊急事態宣言の効果が見えてくるまで、あと1週間かかる。
頼むから持ちこたえて欲しい。。

 

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いつから出勤してよいの?


 新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。

 テレビ朝日の「報道ステーション」の富川アナがコロナ陽性で入院。
他のスタッフも自宅待機となった。

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 富川アナは、発熱があったけれども、すぐに下がったから出社した、と。

 さすがに、下がらなかったら出社はしなかっただろうけど、
一般人の心理として、熱が上がっても、下がったなら動いていい、と
判断するのは仕方ないと思う。

 少し前に、森三中の黒澤も、症状があったけど回復したので
仕事を再開したら、その後にコロナ陽性が分かったというケースがある。

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 PCR検査は、誰もが受けられる検査ではない。
安部さんは検査体制を拡充すると言っているが、
需要が爆発しているので到底追いつかない。

 検査体制の拡充は、一次関数の直線で増えていく。
(しかも、かなり早い段階で限界が来る。)

 でも、感染者は指数関数的に増えていくんだから、
あっという間に追いつかなくなるのは目に見えている。
世界で一番検査してるニューヨークだって、追いつかなくなった。

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 そうなると、最初から言ってるように、
「コロナの疑いがあっても、軽症者は家で寝てなさい」
という流れにならざるを得ない。

 体調が悪ければ家にいましょう。

 ここまでは、みんな理解できると思う。
そもそも、緊急事態宣言の出ている地域は
在宅勤務を強く推奨されているし、休業のところも多い。

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 問題は、「いつから出勤していいですか?
これに答えてくれる人が誰もいないというところだ。

 例えば、私の会社は37.5度の発熱で出社停止だ。
これは、すごく妥当だと思う。
もちろん他の体調不良とか、味覚、臭覚の異常でも休んでいいと思う。

 ところが、その症状が消えたときに、いつから出勤していいのか?
これがわからない。

 コロナ陽性の濃厚接触者なら、基本は(接触日から)14日待機だろう。
コロナ陽性の人なら、PCR検査で陰性になったら認められると思う。

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 でも、検査が全然間に合わない場合、この判断は非常に難しい。
すっぱり休んだ方がよいのは分かってるが、
ただの風邪で2週間休まれても、ねぇ。

 特に、医療従事者は難しい。
優先的に検査してくれたらいいけど、
今はともかく近い未来には絶対にそんな余裕なくなる。

 医師が体調悪いくらいで2週間休まれたら現場はもたない。

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 厚労省や首相官邸のサイトを探したけれども、
分かりやすいところには書いていなかった。

 どれくらいの症状、疑いなら、
回復してからどれくらいで出勤できるのか?

 これ、めっちゃ必要になる情報なんだけどな。

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 まぁ、PCR検査陰性でも、偽陰性の可能性もあるから、
「感染させる可能性がある」と認識して行動するしかないんだけど。

 もうちょっと、分かりやすい指針があればよいと思う。

 

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8割おじさん


 非常事態宣言が出て、初めての週末。
日曜日は幸い(?)にも荒天で、人出は少なかったんじゃないかな。
私も、外出の予定を一つキャンセルしている。

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 土曜日のNHKスペシャルは新型コロナウイルスのクラスター対策班を
追いかけたもので、押谷教授や西浦教授が密着されていた。
これは、全国民が見るべき内容だったと思う。
 わかりやすい方法で無料配信してくれないかな。)

 専門家会議の尾身先生も、毎日のようにテレビに出続けている。
本当に頭が下がる思いだ。この人たちバケモンか?

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人との接触を8割減らしてください

 これが、西浦教授の訴えだ。
これを1ヶ月続けられれば、新型コロナウイルスは抑え込める。
NHKスペシャルでもそのあたりの話はあった。

  で、一旦落ち着いたらまたクラスター対策に戻れる。
もう少し制限を緩めた形で、感染制御できるだろうと。

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 ところが、この8割は厳しすぎるんじゃないか、と。
西浦教授は、8割は絶対守るべき数字で、折れてはいけない、と考えている。

でも、緊急事態宣言で安部さんの言った言葉は、

7割から8割削減」となっていた。
私は事前に西浦さんの8割削減論を知っていたので、
なんで表現が後退しているのか、不思議に思った。

 案の定、政治の圧力があったらしい。
この辺の話を、BuzzFeedの岩永さんが記事にまとめている。
(岩永さんの記事は、非常に良いものが多いと思う。この人もすごい人だ)

「このままでは8割削減できない」「8割おじさん」こと西浦博教授が
コロナ拡大阻止でこの数字にこだわる理由

以下、一部引用

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8割という数字を出した時に、明確に「8割はできるわけない」とおっしゃった
政治家がいました。政治家の立場上、国の経済を止めるわけにはいきませんし、
接触の削減で割を食う業界を支えないといけないという責任を負っているから
だと理解しています。

一方、我々科学者がこういう数字を提示しないといけないのは、自分たちが
認識している流行のリスクは、いますぐ止めなくてはいけないという危機的
なものだからです。社会活動を制限することで受ける損失をはるかに超える
という思いがあります。

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 引用終わり

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 政治家と科学者の駆け引きがあったようだ。
私も、医療従事者としての立場なら何が何でも8割削減を支持する。
でも、経済を考えるとそう簡単ではないようだ。

 それでも、8割削減で1ヶ月で終わらせる方が
全体を通しての経済のダメージも少なくて済むと思う。

 7割削減だと3ヶ月はかかるし、それより低いともっと長期化する。

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 西浦教授は、「8割削減」と言って終わりにはしないと思う。
「どうすれば、8割削減できるのか」を真剣に考えてくれる。
どのように国民にアピールする必要があるか。
どうすれば、行動変容してくれるのか。

 本当は、政治側で補償してくれるのが一番確実なのだが、
政治家(というか財務省?)が動いてくれそうにない。

 なら、その条件でどうすればよいか?
非常に厳しい前提条件を突き付けられながら、頑張っている。

 もし、これでコロナを抑え込むことができたら、
MVPは8割おじさんの西浦教授だ。救国の英雄になるな。
科学者がここまで前面に立って危機に立ち向かった例を、
私は他に知らない。

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 さて、この西浦教授。
頭がだいぶ寂しいので、分かりにくいかも知れないが、
教授としては異例に若いと思う。

 調べてみたら1977年生まれ。私と同年代だ。(しかも大阪出身)
40代前半で、とんでもないプレッシャーと戦っているのか。
この人のデータ解析で、死者数が1万人単位で変わってくる。

 まだまだ負けられない戦いは続くが、頑張って欲しい。

 感染者数がうなぎのぼりに増えてきているけれども、
幸いにしてまだ重症者は少ない
というのも、感染の中心が比較的若い人だからだ。
ここで食い止められれば、医療崩壊を防げるかも知れない。

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 さて、私からの提言。できるかどうかは置いておいて。

 この「人との接触率」を、可視化できないだろうか??
それも、できるだけわかりやすい形が望ましい。

 それを全国のニュースで発表する。

「本日の東京は50%、神奈川は55%、大阪は60%」のように。
そうすれば、競争意識が沸くし、やりがいも出てくる。

「今日の大阪は8割減を達成しました!ありがとうございます!」
と吉村知事が叫べば、かなり効果は高いと思う。

(最近読んだ本に、そういう話があった。)

 できるとすれば、アプリを使った方法になるだろうか。
厳密に「8割減」というのは定義しにくいかもしれないが、
何らかの目安となる数字が欲しいな。

 私にはできないので、誰かにやって欲しい。
みんな、英雄を目指そうよ。

 

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緊急事態宣言


 ついに、緊急事態宣言が発令された。
首都圏の1都3県と、大阪、兵庫、福岡。

 ただし、いわゆる「ロックダウン」都市封鎖ではない。

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 そもそも、日本の法律では実効力(罰則)のある
ロックダウンはできない。
 できるのは、あくまで「要請」だけだから。
そこは海外とは異なる。

 なので、実態は今までとさほど変わらない。(苦笑)
北海道知事は法的根拠のない「非常事態宣言」をやったけど。

 全国一斉休校要請なんて、法的根拠ナッシングだった。
本来なら、非常事態宣言をして行うべき措置だけど、
法律の手続きすっ飛ばしてやれたやん。

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 じゃぁ、緊急事態宣言にどういう意味があるか。
「この上ない、自粛要請である」という意味が一番強い。
「緊急事態なんだよ!」という宣言だけだ。

 あとはどれほど実効力が上がるかは、国民にかかっている。
一人一人が、自覚をもって行動して欲しい。

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 中国は、強権でもってコロナウイルスを抑え込んだ。

2週間、感染者が誰も感染させなければ、感染拡大は収束する。」
ウイルスは自分で移動することはできないんだから、当然だ。
感染者がみんな家に留まっていれば、それ以上増えることはない。

 各国のロックダウンはこれを目指している。

 日本は、ロックダウンすることなく(できないから)、
「緊急事態宣言」の言葉の威力による、国民の行動変容だけで、
コロナウイルスを封じ込めようとしているんだ。

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 批判は山ほどある。
特に、自粛を求める事業者に対して個別に補償はしない点。
補償しなくちゃ、休んでくれないんじゃないの?
だって、みんな生活かかってるんだよ??

 でも、政府はそれでいくと決めてしまった。
日本という国は、同調圧力が強い国だから、
それでうまいこといく可能性は結構高いと思う。

 だからって、泣き寝入りさせるのはひどいぞ。

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 もちろん、国が全く無策という訳ではなく、
色々な救済措置を作っているんだろうけどさ。
全体的に網目が荒くて、漏れてしまう人が結構出るんじゃないか?

 この辺は、国に頑張ってもらいたい。何とかしろ。

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「緊急事態宣言」は、最後の手段だ。もう、この上はない。
これで抑え込めなければ、欧米と同じ道を辿ることになるだろう。
すなわち、10万人級の死者を覚悟する必要があるということだ。

 3月26日。東京都が外出自粛要請を出した。
そこからの二週間を、私は正念場の中の正念場、と評した。

 この二週間の結果は、今からの二週間で現れる。
おそらく、感染拡大の勢いは減ると思う。減って欲しい。
東京はここのところ、5日で感染者数が2倍になるペースだったが、
これが少なくとも1週間で2倍。できればもっと遅くしたい。

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 そして、ここからの1ヶ月が、最後の総力戦になると思う。
いや、ここをしのいでも戦いは続くのは分かってるよ。

 逆の意味だ。

ここで負けたら、もう終わり。
欧米の二の舞になる。
日本でも命の選択を迫られることになる。

 ある意味、ここまでやって抑え込めなければ、
日本にはそれ以上の手段がない分、欧米よりもひどい状態になるかも。

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 政府を批判するな、とは言わない。
生活を支える政策は必要だ。
それには、世論が動くしかないだろう。

 それでも、「絶対に負けられない戦い」がここにはある。
みんなの力が、国を守る。ONE TEAM。

 

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復習


 そろそろ、緊急事態宣言が出そうな雰囲気。

都市圏で感染が広がり始めてるので、復習しておく。
症状が出たらどうするか?

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「風邪をひいたら休みましょう」(2020.2.18)
http://tukutteha-mitamonono.cocolog-nifty.com/blog/2020/02/post-464b23.html

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結果として、もし蔓延した場合の有効な対策は、

風邪症状があれば、自宅で休みましょう

 となる。無理して出勤しちゃだめ。感染が広がってしまう。
軽症なら自宅待機。重症になりそうなら病院にかかろう。

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「PCR検査」(2020.2.29)
http://tukutteha-mitamonono.cocolog-nifty.com/blog/2020/02/post-80117a.html

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検査しても治療の役には立たないので、
検査する必要はない。

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 基本的にはほとんど変わっていない。個人が軽症で検査する意味はない。
もちろん、感染対策のために国が検査するのを否定する訳ではない。

 というのは、いよいよ感染拡大になると、
検査難民の数が爆発的に増えることが予想されるため
全国で9000件/日くらいの検査能力が確保されている。
東京だけだと、1000件/日くらいじゃないかな。

 下手したら来週には飽和状態に達すると思う。
つまり、感染者が大量にいるのに、検査が全然間に合わなくなる。

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 日本の方針は、感染者数を正確に出すことよりも、
COVID-19による死者数を減らすことを主眼にしている。

(というか、検査体制が貧弱だからそういう手段しか取れない)

軽症者は、
検査せずに自己隔離して寝ていてください

 これ、何度でもしつこく言っておく。
絶対にこうなるから。

 

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アベノマスク


 昨日、安倍さんが新型コロナウイルス対策として、
各世帯に2枚ずつ、洗濯可能な布マスクを配布すると発表した。

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 ネットでは祭り状態になったみたいだ。
アベノミクスに引っ掛けて「アベノマスク」なんて造語が出るくらい。

一番説得力のある意見としては、
「誰もそんなもの求めていない」という。
布マスクならば、別に流通止まってないから普通に店で買える。
国民にお金を渡すだけでいいんだけどな。w

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 もっとも、面白おかしくすることに力かけすぎてて、
それはやりすぎじゃない?っていう意見もあった。

 よくあるのが、
「諸外国は国民に給与の補償とか現金給付とかしてるのに、
 日本ではマスク2枚だけ」
とか。

 いや、さすがにマスク2枚だけってことはないわ。
ほかにもあるって。w

 とりあえず生活に困ってる人にお金を貸す制度は作ってるし、
現金給付も今、進めてるとこだからちょっと待ってね、という状態。

 ちゃんとやろうとしてるとこを全部無視して、
マスク2枚だけ言いつのるのはアンフェアだと思う。

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 まぁ、自民党は他にも商品券のかわりに和牛の購入を補助する
「お肉券」とか、それなら魚もよろしく!の、「お魚券」とか、
すでに炎上している案件もあるんだけどね。

 それにしたって、他の(まともな)政策は報道されず、
一番突っ込みやすいとこだけ報道される。w

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 この政権に決定的に欠けているのが、「想像力」だ。
こんなこと発表したら、国民はどう感じるか。
普通の感覚していたら、「布マスク2枚」なんてのは
誰も喜ばないし、全力で突っ込まれるに決まってる、
って想像できるよね?

 想像できたら、
「いや、それは批判を招くからやめよう」
ってなるよね?

安倍政権の真に恐ろしいところは、
これが止まらないところだ。
政権内に常識人がいない。
もしくは、想像力のない安倍さんを止める人間がいない。

発表されたのが4月1日だったから、
「これ、エープリルフールだよね。w」みたいな反応も多かった。
本当、エープリルフールであってほしかったわ。

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 お肉券やお魚券は、まだ喜ぶ人はいたと思う。
生産者にとっては死活問題になっているだろうからね。
そこんとこ、業界の利害を主張できる政治家がいるのは大きい。

 ライブハウスとか、イベント、スポーツ、文化、観光、航空あたりが
コロナウイルスの影響を受けて瀕死状態になっているけれども、
ここを救おう、という政治家が出てこないのは、
単に政治力がないからじゃないかな、と思う。

 政治力がない理由も単純で、選挙に行ってないからだよ。
票にならないと、政治家は動かない。
ちゃんと選挙に行く農林水産業の人たちは、
ちゃんと議員が守ろうとしてくれる。

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 選挙に無関心な層が、こういう時に貧乏くじを引くってことだね。

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