全日本フィギュア
スポーツより。
フィギュアスケートの全日本選手権が行われていた。
私はフィギュア好きだったから、このブログがアクティブな頃は
毎年のように記事を書いていた。
一旦休止状態になってるのでスルーしてもよかったんだけど、
今年の全日本はマジすごかったので書いておく。
コロナで開催すら危ぶまれたけれども、
この規模のスポーツ大会は観客を制限したうえで開催するのが、
今のところの流れらしい。
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男子。
羽生が、また伝説を作った。
いくつ伝説作ったら気が済むんだろう、この神様は。
ロックなショートもよかったけれど、
フリーの「天と地と」はまさに、圧巻としか言いようがない。
どんなジャンプを跳んでも、GOEがガンガンつく。
GOEってのは、芸術点ではないからそうそう爆盛とかできないんやけど、
それだけ難しいことをいとも簡単にやってのけている。
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羽生は、助走をしない。いらない。
いや、ふつうはありえないんだけれどもね。
何年か前のシーズンで、4Tのあとシークエンスで3Aとかやってたな。
今回は、3A-2Tの直後に3Lo。
ルール的には、ほとんど意味のない助走省略だ。
別に、これやったからボーナス点が付く訳ではない。
ただ単に「やってみたかったから」やっただけじゃないかな。w
でも、羽生以外にやろうとする人間はいないだろう。
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特に圧巻だったのが、後半のコンビネーション。
4T-3Tに、4T-1Eu-3S。
昔はこのコンビネーションを3Aからやってて、
それが羽生の得点源、と私は書いていたこともある。
いともあっさりと後半にこんなの突っ込んでくるんだから。
もう、羽生にとっての4回転トーループって、
そういう位置づけなんだなぁ、と思った。
失敗するジャンプじゃないんだ、っていう。
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ほぼノーミスの演技で今季の世界最高をたたき出した。
いやこれ、シーズン初戦よ?最初から伝説作っちゃったよ。
インパクトとしては、かつてのNHK杯の「SEIMEI」に近いなぁ。
4回転ルッツは封印、というかいらないんだろう。
質の良い4回転のGOEで勝負するんだから、もう手が付けられないな。
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2位には、宇野くん。
全日本5連覇を狙ったけれど、あの羽生相手じゃ無理だわ。
昨シーズン最初はコーチ不在で、ジャンプが全然決まってなかったけど、
ランビエルがついてから復活の気配があった。
そして、今期。うん、これは完全復活と言っていいんじゃないかな。
ジャンプの内容としては、得意の4Fに、4Sもいれて、4Tを2本の構成。
途中で4Tが3Tになってしまったけど、そこからさらに4Tを2本入れて
リカバリーしてきた。これもすごいよ。
終わった後の笑顔がとても印象的だったなぁ。
羽生が伝説を作り、宇野が復活した。
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3位に、鍵山くん。
今年のNHK杯を制したといっても、上位二人不在だった。
4回転3本の構成は、上位二人にやや劣るけど、あの二人は人外だから。w
特筆すべきは、3Lz-3Loのコンビネーション。
ロシア女子で飛ぶ選手がいるけど、男子では珍しいんじゃないかな。
これが使えるとコンビネーションのバリエーションがあってよい。
お父さんも全日本チャンピオンだったらしいけど、知らないや。
まだ高校生だから、今後が楽しみ。日本のエースになりそうだ。
顔がちょっと地味なのがかわいそうだけど、まだ成長するよね。
点数的にも、鍵山くんまでいれて上位3人が突出していた。
これ、しばらくほかの選手が入る余地はなさそうだな。
再来年のオリンピックもこの3人で決まりそうだ。
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さて、女子。
男子は始まる前から、(宇野が万全なら)羽生、宇野、鍵山で決まりだと思っていた。
女子は、紀平、坂本までは当確だけど、3位争いが激しくて誰が来るかな?
と思ってみていた。
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1位に紀平。
あのフリーには度肝抜かれた。4Sを完璧に決めて降りちゃったよ。
日本女子では、ジュニアの頃の安藤美姫以来の快挙。
世界的に見ても、女子の4回転ジャンパーの「最高齢記録」を作ったらしい。
そりゃ、ロシアは若い子しかジャンプ跳べないからね。
そのあとも3A。見た目は完璧だったが回転不足取られた。
3F-1Eu-3S。高難度のコンビネーションを放り込んでくる。
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後でテレビで言ってたけど、
実はプログラムで滑る方向を間違えてしまって、
修正するのに四苦八苦していたらしい。w
思ったより点が出なかったのはその辺が影響したのかな?
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にしても、後半に3F-3T。とんでもないプログラムだ。
最後こそ2Aにしてるけど、それだけしんどいってことだろうな。
まだ構成を上げる余地はあるけど、いやいやいや、難しいだろう。
日本のシニアで、4回転ジャンパーが出てきた。
これでやっと、ロシアに対抗できる。
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2位は、坂本。
坂本の演技もものすごかった。2シーズン目のマトリックス。
高難度のジャンプこそないものの、加点が大きいよいジャンプ。
安定感が増したよなぁ。
さらに、プログラム自体の完成度が高い。
最後のコレオでジャッジめがけて足を上げるんだけど、
ジャッジが3人ほどのけぞったわ。(近いよ!)
そのうち、けが人でるんじゃなかろうか。w
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坂本のすごいところは、トリプルアクセルも4回転もなしで、
150点取ってくるところだ。紀平と5点しか離れてない。
5点差ってことは、ジャンプのミス一つでひっくり返るよ?
つまり、紀平が4Sで転倒していたら坂本が勝っていた可能性が高い。
このジャンプ構成では、紀平ほどミスのリスク高くない。
それでいて150点出るんやからなぁ。この選手もすごい選手だ。
いずれ3Aに挑戦するのかも知れないけれども、
今の方がバランスよいかも知れない。
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熾烈な3番手争いを制したのは、実績のある宮原だった。
個人的には三原推しだったんだけど、
宮原のフリーもすごかったわ。
宮原は、ジャンプは相変わらず。
回転不足との闘いが続いている。(今回はなかったけど)
サイズが小さいもあると思うが、GOEがそんなに出ない。
その分、ミスをしない安定感があるんだけど。
今回のプログラムは「トスカ」
これが、本当にはまっていて、よかった。
芸術面では、若い子二人を圧倒してるんじゃないかな。
昔は、ミスをしないジャンプが取りえって感じだったけど、
大人になって円熟味を増してきたなぁと思う。
世界選手権代表は宮原で間違いないわ。
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さて、最後にアイスダンス。
注目のペア、村本、高橋は2位に入った。
高橋大輔は、アイスダンス1年目だよね?1年で2位ってマジすごい。
まだまだトップは遠いけれども、これだけの成長力があれば、
来年はひょっとしたらひょっとするかも??
ただ、日本人男子はどうしてもアイスダンス弱いよね。
ペアもそうだけれども、使う筋肉が違うと思う。
高橋の挑戦は、尊敬に値するなぁ。
小松原のペアがもっと上位に入って五輪枠2取ってくれないか?w
壁が果てしなく厚いから厳しいだろうけど。
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もっとも、世界選手権が行われる保証はないけど。
フィギュアは、今年ほぼ国際大会行われていない。
他の海外勢がどんな感じか、直接対決で見てみたいな。
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