出口戦略と、反省を。
緊急事態宣言が延長された結果、
引き続き新規感染者は減少傾向。
死亡者数がまだまだ高止まりだったが、
こちらも減少傾向が見えてきている。
何より、重症者数が減ってきている。
緊急事態宣言の引き金となった医療状況のひっ迫も、
ある程度緩和されてきているのではないだろうか。
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新規感染者数は全国で1300人程度まで落ちてきた。
これは、第三波入口の11月上旬と同レベル。
今日は月曜日だから、3ヶ月ぶりくらいに
1日1000人を切る数字がみられるかも。
早ければ、今週中にも緊急事態宣言解除の要請が出ると予想する。
週明け、2/22から解除できるところもあるのでは?
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この減少傾向はおそらくもう1週間は続くと思う。
ただ、その後は減少傾向がもっと緩やかになると思う。
2週間くらい前から、感染者数が減ってるのが明らかになり、
緊急事態宣言解除?みたいな話が出てきたから。
もちろん、自粛疲れもあるし、緩んでくると思う。
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緊急事態宣言に関係なく、
「感染者数が増える」と、自粛する方向に意識がむくので
感染者は減りやすくなる。
これは、緊急事態宣言の地域以外でもおこる。
逆に、「感染者数が減る」と、自粛の意識が緩む。
結果として、感染者は増えやすくなる。
私は緊急事態宣言の早期解除には反対だったし、
そういう話題が出ること自体も望ましくないと思っていた。
だって、そんな話すればみんな緩むやん?
1週間前の時点で、2週後(つまり今週)
感染者数も重症者数も減ってるのは予想ができていた。
だから、無理やり解除できないこともなかった。
そうしなかったのは、そうすると、そのさらに2週後に
再び増加に転じる可能性が高まるから。
もうちょっと下げておかないと、次は本当にもたない。
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緊急事態宣言の解除にあたって、
一番重要なのは、「出口戦略」だ。
緊急事態宣言を解除した瞬間から、
新規感染者数がさらに増え始めると、
あっという間に第4波が来るかも知れない。
季節性がどこまであるのかわからないけど、
日本はまだ寒いぞ?
せめて3月末までおとなしくしてほしい。
緊急事態宣言を解除するためには、
「実効再生産数が1を大きく超えない」対策が必要。
野放しにすることはできない。
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今回で、緊急事態宣言は最後にしたいはずだ。
「なぜ、緊急事態宣言を出さざるをえなかったのか」
という、検証と反省も絶対に必要だ。
もちろん、Goto事業を継続したのも理由の一つだが、
それだけが全てではない。
医療体制が全然足りなかったのも明らかになった。
第一波が終わってから、いったい何してたんだ?
確かに、収束する可能性もあったけど、
冬になるともっと大きな波が来る可能性も高いのは
関係者ならわかっていたはずだろう。
もちろん、何もしていなかったとは思わないが、
対策が足りなかったことも明らかだと思う。
感染状況が下火になっているうちに、
こういった検証や対策を進めていかなければ、
また同じことの繰り返しになってしまう。
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先週末、福島県沖でマグニチュード7を超える地震があった。
最大深度6強というのは、かなりの大地震だ。
にも関わらず、日本の被害はおそろしく少ないと思う。
「津波さえ来なければ大丈夫」
過信かも知れないが、私もそう思ったし、事実そうだった。
地震に対する備えは、飛躍的に進歩している。
それは、過去の被害に対する反省があってこそだ。
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それは、感染症に対しても同じこと。
何度も失敗して被害を出すかもしれないけれども、
失敗から学び、対応策をブラッシュアップしていけばよい。
日本は、「マグニチュード7程度の地震、恐れるに足らず」
という耐震体制がとれている。
第4波に対しても、
「この程度の感染症なら、制御できる」と言えるだけの
準備をしてほしいと思う。
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