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2021年5月

手詰まりで再延長

 今月末まで延長された緊急事態宣言だが、
当然、それで収まるはずもなく再延長される予定。
おそらく、6月20日までが濃厚らしい。

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 緊急事態宣言の効果は出ている。

 大阪ほか、関西は明らかにピークアウトして減少傾向。
東京も、第3波よりも低く抑えることができている。

途中から追加された、福岡、愛知、広島、岡山、北海道、沖縄は
まだ厳しいけれども、宣言としては適切だと思う。

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 ただ、やめ時を見失っている。
第3波のときも、あれだけ
「出口戦略が大事」
「リバウンドさせない対策を」
と言ったが、変異株の出現ですべて無に。

 インド変異株なんて話もあるので、今緩める訳にはいかない。
緊急事態宣言を続けていても、徐々に効果は薄れてきている。
そりゃ、みんな自粛続けるのしんどいし。

 続けても効果は落ちてくる。
でも、やめたら再拡大が目に見えている。
どうしろと?

 もう手詰まりだ。

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 こうなったときに、とりあえず現状維持に動くのが、
日本のよいところであり、悪いところでもある。

 現在、緊急事態宣言出ているところは、そのままに。
まぁ、そうするしかない。
緊急事態宣言を解除するという判断は、危険すぎるので。

 ゲームチェンジャーとして期待されるのは、ワクチンだ。
これが出回ってくれれば、コロナを終わらせる可能性も十分ある。

 ただ、高齢者が終わるのが早くて7月末。
そのあと、一般の方となると、、
冬になるまでになんとか終われば御の字ではなかろうか。

 でも、そこまで緊急事態続ける訳にもいかんよね。
やっぱり手詰まりだ。
現実的な線としては、死亡率の高い高齢者のワクチンが終わる
7月までは、この緊張度を保っておきたいんだけど。

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 もっと困ってるのは東京オリンピックである。

 もう、やらないほうがよいのは、みんな分かってるでしょ。
でも、誰も「やめよう」と言えないよね?
責任取れないんだもん。
むしろ、IOCに「やめる?」って言ってほしい。

 厳重に感染対策すれば、無観客の実施は可能だろうけど、
それが新たな変異株を持ちこむ可能性は、、あるが、
それほど大きくないんじゃないかな。

 ただ、もう終わらせないと、終わらないんだよこれ。
どんなにしょぼい形でもいいから、終わらせないと。

 太平洋戦争でも、もう「負ける」ってわかってから
なかなか降伏できなかった。
それが、70年以上経っても繰り返される訳だ。

 私はもう、諦めている。
この国では中止は無理だ。

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 そして、祈ることにしている。
「無事に終わりますように。」

 

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緊急事態宣言、延長(当然)


 3回目の緊急事態宣言は、予定通り延長となった。
最初の予定通り終わったことないから、これは予想通り。

 というか、明らかに設定期間短すぎたよね。
あれで封じ込めるのなら、もうロックダウンするくらいの
強力な規制かける必要があった。
 でも、そこまでできないのなら、そりゃ延長やむなし。

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 私は、もう「祈る」しかないよね、と書いていたが、
当然、ウイルスに祈りが届くわけもなく。
大阪では、死亡者数過去最多を更新し続けている。

 できることはないので「祈る」しかない。

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 3回目の緊急事態宣言に効果はあるのか?
賛否あるだろうけど、私は大いに効果があったと見ている。
GWが入っているから簡単に評価はできないけれども、
大阪は感染者数は減少傾向に入っている。
少なくとも、増加傾向は止まっている。

 死亡者は増えているけれども、
感染者が増えてから死亡者が増えるまではタイムラグがあるので、
それはもう仕方ない。(祈るしかない)

 手遅れだったけれども、変異株を抑え込んでいることは間違いない。

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 東京にしても同じこと。
緊急事態宣言中も、徐々に増えてきていたけれども、
年末年始のような爆発的な増え方はしていない。
なんとか、1000人/日前後で抑えられるかも知れない。
それで済めば、大阪のような医療崩壊は免れる。

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 ただ、緊急事態宣言が出ていない地域でエラいことに。
愛知、福岡、北海道が第3波を超えている。
変異株、なめちゃいかんよ。

 ここで何とか抑え込まないと、第三波を超えてしまう。
せっかくワクチン接種が始まったのに。

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 とりあえず、5月末まで延長になったけど。
これ、どうするよ?
5月末にはおそらく、大阪の減少傾向は見えてきていると思うが。
第三波はそこで少し緩めたところに変異株の攻撃くらったよね。

 出口戦略をしっかりしないといけない。
もう、高齢者にワクチンいきわたるまで
自粛続ける方がいいんじゃないだろうか。

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 去年の話を思い出す。
このウイルスとは長期戦になる、と。

1回目の緊急事態医宣言を乗り越えたところで、
「これは野球でいうと1回表のウイルスの攻撃は終わっただけだ」

 現在、4回の表という訳か。

 人類のコールド勝ちで終わらせる可能性があるのが、
ワクチン接種。mRNAワクチンの効果は、かなり期待できる。

 私は、今月末に1回目を予約した。
7月上旬には免疫ついてるかな。
今はあちこちで予約騒ぎがおきているけれども、
ワクチンは最終的には余るほど来ることがわかってるので、
そのうち打てる。焦る必要はない。

 アメリカは子供むけの治験を始めてるけど、
あれは、余ってきてるからだよね、と思ってる。(苦笑)

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 あとは、オリンピック。。
もう、延期は無理だから、中止か決行だと思うんだけど、
無観客でやってしまうのが一番現実的かなぁ。

 医療者としてはそれどころじゃないけどさ、
スポーツファンとしては、オリンピックやって欲しい。
まぁ、私の意見なんて国に影響ある訳ないけどね。

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読書記録 2021.4

 2021.4の読書記録

直近1ヶ月の読書記録

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2021年4月は39冊読了。

小説(新規)は19冊、再読は8冊。
学術・ビジネスは8冊、その他4冊。

 ハリーポッターを読んでいるけれども、
5巻にあたる「不死鳥の騎士団」からは初読。
これ、子供向けとは思えないほどの大作になってるな。

 今年はここまで167冊。年間500冊ペースだけど、
あまり冊数にこだわらずに読んでいこうと思う。

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 今月読んだ本から、3冊紹介する。

フィクション
毒をもって毒を制す 薬剤師・毒島花織の名推理
作者は塔山郁さん。(上記リンクはamazon)

 薬剤師が主人公のミステリ小説、毒島シリーズの第三段。
主人公はホテルマンで、調剤薬局勤務の薬オタク、毒島さんの協力のもと、
薬にまつわる謎を解いていく、というミステリ。
 縮まりそうで全然縮まらない二人の距離もお約束なんだけど。

 最新作は、「2020年3月」と明確に時代設定された。
それでいて、舞台はホテルと薬局。

 そう、新型コロナをメインテーマとした巻になっている。
これ、今読まずにいつ読むよ、という話。
2020年3月の、コロナが広まりつつあった空気感がそのまま味わえる。
こんなの、時間経ってから読むと面白くなくなるよ。

 今となっては昔の話、なんだけど、
あの頃は「そうそう、確かにこんな感じだった!」と懐かしく思った。
今と比べれば、まだ平和だったなぁ。。

 塔山さんは薬剤師ではないけれども、
確か、奥さんが調剤薬局勤務の薬剤師だったかな?
小説自体も、日経DIで転載されているので知っている薬剤師も多いと思う。
薬剤師の出てくる漫画、ドラマに続いて、ミステリ小説まででてきたな。

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 次、学術系。

がんになった緩和ケア医が語る「残り2年」の生き方、考え方
作者は関本剛さん。

 関本さんは、お母さんが有名な緩和ケア医で、
在宅での緩和ケア医として現役でバリバリ働いている。
ところが、2019年の秋、自身がガンであることがわかる。

 肺がん、ステージ4.脳転移あり。
平均余命は、2年。

 実は関本さん、経歴を見る限り私と同級生である。
やり残したこともたくさんあるだろう。
何より、奥さんや子ども達(まだ小学生にもなってない)を
残していかなければならないのは、非常につらいと思う。

 冒頭部分からもう、泣きそうになった。
こんなん、辛すぎるよ。

 それでも、この人は自分に何ができるかを必死で考える。
自身がステージ4の肺がんでありながら、
身体や頭が動き続ける限りは、緩和ケア医として働き続ける。

「最善に期待して、最悪に備える」

「たとえ世界の終末が明日であっても私は林檎の樹を植える」

 緩和ケア医の仕事内容も解説されていて、とてもよく分かる。
自分が、家族に、世の中に何を残せるかを必死に考えている。

 そして、死というのは全ての人に共通に降りかかるんだ、
ということを感じた。私だってもちろん例外ではないし。

 もちろん、関本さんはかなり特殊なケースだけれども、
生きているみんなが、それぞれの人生の中で
死と向き合わなければならない。
 多くの人は本にもならないし、話にものぼらないけれども、
それぞれが戦っているんだろうな、と思うと、泣けてきた。

 みんなが読むべき本だと思う。

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 最後。

#発達系女子の明るい人生計画
 作者は宇樹義子さん。

 発達障害をもっていて、PTSDもあるというなかなかハードな女性に、
白馬の王子様?が現れていきなり結婚して実家から逃げ出すものの、
生来の障害のせいで、結婚生活もうまくいかずに離婚の危機を迎える。

 という当事者書籍。

 とにかく、こういう人には一にも二にも支援が大事!
どこかとつながることで、社会から救い出される。

 支援する人も色々なので、一度や二度の失敗でくじけちゃダメ。
いい支援者にあたるまで、少なくとも三回は挑戦すること。
うまくいけば、世の中はとっても生きやすくなる。

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 びっくりしたのは、かなり重度の発達障害なのに、
本人にその自覚がまるでなかったこと。

 これ、周りが気づいてあげないといけないのかな。
もともとの能力は非常に高かったんだろうけれども、
障害のおかげでかなり厳しい生活に追い込まれていた。

 でも、この人は適切な支援者と出会ったことで才能が花開く。
この人もすごいけど、支援した人もすごいと思った。

 とても頭のよい人のはずなのに、
道を踏み外してしまうこともある、そのアンバランスさが怖い。

 これ、私にもあてはまるんじゃないかな、と思うと
少し怖くなった。
自分の性質をちゃんと理解しておくこと。
周りの理解をえること。
きちんと支援できれば、本人も周りも幸せになれる。
ある意味、夢だと思った。

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 今年もゴールデンウィークはステイホーム。
がんがん、読書するしかないのかな?

 図書館は休業要請対象外のはずなんだけれども、
あちこちの図書館は閉まっている。むぅ。

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