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読書記録 2021.4

 2021.4の読書記録

直近1ヶ月の読書記録

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2021年4月は39冊読了。

小説(新規)は19冊、再読は8冊。
学術・ビジネスは8冊、その他4冊。

 ハリーポッターを読んでいるけれども、
5巻にあたる「不死鳥の騎士団」からは初読。
これ、子供向けとは思えないほどの大作になってるな。

 今年はここまで167冊。年間500冊ペースだけど、
あまり冊数にこだわらずに読んでいこうと思う。

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 今月読んだ本から、3冊紹介する。

フィクション
毒をもって毒を制す 薬剤師・毒島花織の名推理
作者は塔山郁さん。(上記リンクはamazon)

 薬剤師が主人公のミステリ小説、毒島シリーズの第三段。
主人公はホテルマンで、調剤薬局勤務の薬オタク、毒島さんの協力のもと、
薬にまつわる謎を解いていく、というミステリ。
 縮まりそうで全然縮まらない二人の距離もお約束なんだけど。

 最新作は、「2020年3月」と明確に時代設定された。
それでいて、舞台はホテルと薬局。

 そう、新型コロナをメインテーマとした巻になっている。
これ、今読まずにいつ読むよ、という話。
2020年3月の、コロナが広まりつつあった空気感がそのまま味わえる。
こんなの、時間経ってから読むと面白くなくなるよ。

 今となっては昔の話、なんだけど、
あの頃は「そうそう、確かにこんな感じだった!」と懐かしく思った。
今と比べれば、まだ平和だったなぁ。。

 塔山さんは薬剤師ではないけれども、
確か、奥さんが調剤薬局勤務の薬剤師だったかな?
小説自体も、日経DIで転載されているので知っている薬剤師も多いと思う。
薬剤師の出てくる漫画、ドラマに続いて、ミステリ小説まででてきたな。

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 次、学術系。

がんになった緩和ケア医が語る「残り2年」の生き方、考え方
作者は関本剛さん。

 関本さんは、お母さんが有名な緩和ケア医で、
在宅での緩和ケア医として現役でバリバリ働いている。
ところが、2019年の秋、自身がガンであることがわかる。

 肺がん、ステージ4.脳転移あり。
平均余命は、2年。

 実は関本さん、経歴を見る限り私と同級生である。
やり残したこともたくさんあるだろう。
何より、奥さんや子ども達(まだ小学生にもなってない)を
残していかなければならないのは、非常につらいと思う。

 冒頭部分からもう、泣きそうになった。
こんなん、辛すぎるよ。

 それでも、この人は自分に何ができるかを必死で考える。
自身がステージ4の肺がんでありながら、
身体や頭が動き続ける限りは、緩和ケア医として働き続ける。

「最善に期待して、最悪に備える」

「たとえ世界の終末が明日であっても私は林檎の樹を植える」

 緩和ケア医の仕事内容も解説されていて、とてもよく分かる。
自分が、家族に、世の中に何を残せるかを必死に考えている。

 そして、死というのは全ての人に共通に降りかかるんだ、
ということを感じた。私だってもちろん例外ではないし。

 もちろん、関本さんはかなり特殊なケースだけれども、
生きているみんなが、それぞれの人生の中で
死と向き合わなければならない。
 多くの人は本にもならないし、話にものぼらないけれども、
それぞれが戦っているんだろうな、と思うと、泣けてきた。

 みんなが読むべき本だと思う。

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 最後。

#発達系女子の明るい人生計画
 作者は宇樹義子さん。

 発達障害をもっていて、PTSDもあるというなかなかハードな女性に、
白馬の王子様?が現れていきなり結婚して実家から逃げ出すものの、
生来の障害のせいで、結婚生活もうまくいかずに離婚の危機を迎える。

 という当事者書籍。

 とにかく、こういう人には一にも二にも支援が大事!
どこかとつながることで、社会から救い出される。

 支援する人も色々なので、一度や二度の失敗でくじけちゃダメ。
いい支援者にあたるまで、少なくとも三回は挑戦すること。
うまくいけば、世の中はとっても生きやすくなる。

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 びっくりしたのは、かなり重度の発達障害なのに、
本人にその自覚がまるでなかったこと。

 これ、周りが気づいてあげないといけないのかな。
もともとの能力は非常に高かったんだろうけれども、
障害のおかげでかなり厳しい生活に追い込まれていた。

 でも、この人は適切な支援者と出会ったことで才能が花開く。
この人もすごいけど、支援した人もすごいと思った。

 とても頭のよい人のはずなのに、
道を踏み外してしまうこともある、そのアンバランスさが怖い。

 これ、私にもあてはまるんじゃないかな、と思うと
少し怖くなった。
自分の性質をちゃんと理解しておくこと。
周りの理解をえること。
きちんと支援できれば、本人も周りも幸せになれる。
ある意味、夢だと思った。

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 今年もゴールデンウィークはステイホーム。
がんがん、読書するしかないのかな?

 図書館は休業要請対象外のはずなんだけれども、
あちこちの図書館は閉まっている。むぅ。

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