読書記録 2022.1
先月の読書記録
2022.1の読書まとめ(読書メーター)
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1月は読了38冊。
小説(新規)19冊、小説(再読)4冊。
学術/ビジネス 10冊、エッセイ/その他 5冊。
去年は途中から年間500冊を目標にしてたけど、
今年は、特に目標は設定しない。
数読めばいいってもんじゃないとわかったから。
例によって3冊紹介する。
フィクションから。
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ヴァイタル・サイン(南杏子)
医師の南さんの新作。
今回は、病棟看護師さんのお話。
準夜勤や深夜勤があるのはもちろんだけれども、
患者さんや、その家族から感謝されることもあれど、
辛く当たられることも多い。
厳しい環境下なので、心を病む人もいるし、
危うく犯罪に走ってしまうこともないとは言えない?
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読んでいくのがかなり辛い本だった。
認知症を患ってしまったら仕方ないんだけどさ、
本当、看護師さん(に限らず、医療従事者ほか)には、
常に感謝の気持ちをもとう。
「笑顔を絶やさず、寛容の心をもって」
コロナでみんな、気持ちに余裕がなくなってるのかな?
変な事件も多いし。
ああいうのをなくすためには、どうしたらいいんだろうね?
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次、学術系
「深夜薬局 歌舞伎町26時」(福田智弘)
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ホストクラブひしめく歌舞伎町に、
夜しか開いていない薬局がある。
その名も「ニュクス薬局」
基本的に、薬剤師が一人だけで営業している。
開いてる時は、常に中沢さん(薬剤師)が対応してくれる。
この本は、まるでフィクションのようだけれども、
ニュクス薬局の中沢さんと、患者さんのエピソードをまとめた、
ノンフィクションだ。
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歌舞伎町なんて、私にはまったく縁もゆかりもないし、
想像することもできないけれども、
いろんなことがおこるよなぁ。
ほぼ、夜の仕事の人しかいないし。
で、中沢さんが心がけてるのは、とにかく「聴く」こと。
そして、余計な説教はしない。
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私には絶対無理だな。
こんなの、好きじゃなきゃできないよ。
ただ、患者さんに寄り添うっていうのはそういうことだよね。
薬局を待ち合わせ場所にするカップルすらいるらしい。
みんなの居心地がいい場所を作っているんだろうなぁ。
大手チェーンには決してできない営業だろう。
これ、他にもまねする薬局あるかな?
ビジネスモデルとしては面白いと思うけど。
完全な夜型人間じゃないとしんどいかもね。
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その他。
「アイアム精神疾患フルコース」(瀧本容子)
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うつ病、パニック障害、複雑性PTSD、薬物依存症、
ボーダー、解離性障害、睡眠障害、摂食障害、
自傷行為、アルコール依存症、統合失調症、などなど。
本当にフルコースとかいいようのない著者の自伝のようなもの。
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大本になっているのは、幼少期の体験による複雑性PTSDだろう。
簡単に幸せになれそうなのに、その道を自分から避けているように見える。
「こんな私が幸せになっていいの?」って思ってしまうらしい。
それでもここまで生きてこれたのは、パートナーあってのこと。
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薬物依存の恐ろしさを実感できる本である。
瀧本さん、違法薬物は基本的にやっていないんだけれども。
「リタリン依存」がすごかった。
そりゃ、国も規制かけるはずだわ。
そして、リタリンが手に入らなくなると今度は、合法ドラッグに走る。
それが難しくなると、アルコールに。
私の身の回りに少ないから、目に入らないけれども、
実際にこういう人がいるのなら、なんとかしないといけないな。
「薬物、ダメ、絶対」
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それでも瀧本さんが救われているのは、
周りに助けてくれる人がいるから、だろうなぁ。
(主にパートナー)
実際は、誰にも助けられずに亡くなる人も多いんじゃないかと思う。
瀧本さんも、生き延びてこられたのが運が良かっただけでは。
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結局、依存症になってしまうと
自分だけで脱出するのは不可能に近いんじゃないだろうか。
そして、一つがダメになると、次のものを探しに行く、という。
薬物依存に関心がある人は、読んでみて欲しい。
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