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読書記録 2022.5


 先月一ヶ月の読書記録。

2022/5の読書記録(読書メーター

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 5月は24冊読了。
小説(新規)12冊、小説(再読)4冊、
学術/ビジネス 6冊、エッセイ/その他 2冊。

 日々の生活が忙しく、なかなか読む時間が取れない。
新規の小説が少なくて、紹介するのが難しいな。

 今月の3冊。

 まずは小説から。

Unnamed Memory -after the end-I(古宮九時)

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 2か月連続でいわゆる「ラノベ」を紹介するとは。(苦笑)

しかも、これはシリーズモノの続編にあたる。
もともと、Unnamed Memoryというシリーズがあって、
前半3巻、後半3巻の計6巻で、完結していた。

 今作は続編にあたる。なので、after the end。
当然、前作をすべて読破していないと意味がないので、
万一興味をもったとしたら、前から全部読む必要がある。

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 元のUnnamedMemoryは、
「子供のできない呪い」をかけられた王子、オスカーと、
何百年も生きてる(けど、見た目はめちゃ若い)魔女、ティナーシャの物語。

 魔女のティナーシャが作った「塔」は、
最上階まで上がると、ご褒美に望みを一つ叶えてくれる。
王子(異様に強い)オスカーは、最上階まで制覇して
自分にかけられた呪いを解いてくれるようにお願いする。

 ティナーシャは、依頼を受けて塔から出てきて、
オスカーの呪いの研究のかたわら、国におこる数々の事件を
オスカーと共に解決していく、、というのが1巻から3巻の流れ。

 主役二人が激ツヨのラブコメ、と思って読めばよい。
ところが、3巻のラストでこの作者はそれをすべてひっくり返してくれる。
主役二人が結婚して、
「それから二人は幸せに・・・」とはならない。

 まぁ、あの衝撃を味わうためだけに、
クソ分厚い本3冊読む価値はあると思う。w
(一応ネタバレはやめとく)

 で、4巻から6巻で、何とか話をまとめて、
よくわからんけど、なんとか「おわり」になったんだけれども。
まさかの、続編発売である。

 「after the end」は、その後の二人の物語だけど、
本当にこの作者、人の心があるのか、と問い詰めたい。
基本、ラブコメのはずなんだけどなぁ。。
 どうしても、簡単にはハッピーエンドにしたくないらしい。
どちらかというと、
「俺たちの戦いはこれからだ!」って感じ。
当然、まだ続くので、付き合わなければならないな。

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 次、学術系。

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基礎からわかる類似薬の服薬指導

 類似薬の服薬指導って難しい。
「今までの薬と、今回の薬、何が違うの?」
ってのはよく聞かれるけれども、かなり難しい。

 しかも、もともと同系統の薬だったとすると、余計に。

この本は、色々な薬を網羅している教科書のような感じで、
「アセトアミノフェンとNsaids」とか、
「アロプリノールとフェブキソスタットの違い」とか、
「SGLT2阻害薬の使い分け」みたいな、
 添付文書には載っていない情報が多い。

 今回は、図書館で借りたけど、買うかどうかは難しい。
というのは、この本、今年の2月発売で、

「最新の薬、論文の情報まですべて入っている」ってのが、
一番ポイントが高いところなのね。

 何回も読み返したいとも思うんだけど、
時間が経ってしまうと、最新の薬が抜けてしまうし、
新たなエビデンスが出てきて情報が変わっているかも知れない。

 薬剤師は一生勉強が必要だけど、
最新の情報に常に触れ続けるのはかなり難しいと思った。
私は、この本で情報がアップデートされたところが多かったので、

 今まで、あまり勉強をしてこなかった薬剤師であれば、
こういう本を読んで勉強した方がよいと思う。
少なくとも、私には大いに勉強になった。

 でも、常日頃から勉強している薬剤師であれば、
この程度のことは知ってて当たり前なんだろうな。

 薬局薬剤師は、どうしても知識に偏りが出てしまうんだよな。
あまり見ない診療科の情報は抜けがち。

 ま、情報のアップデートが大事、ということで。

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 最後。

一九六〇年代のくすり」(松枝亜希子)

 松枝さんは薬剤師ではなく、社会学系の学者さんかな。
この本は図書館で見つけたけれど、もともとは著者の博士論文をベースにしている。

 1960年代は私が生まれるさらに前の時代で、
この頃の薬の宣伝とか、承認がどういう状況だったか、という話。
正直、現代からみると「無法状態」に近い。

 なるほど、医療用医薬品の宣伝が禁止されているのは
この時代からなんだね・・・。

 まさか、トランキライザーが普通に雑誌で宣伝されて、
市販で買うことができる時代があったとは思わなかった。
 薬害を引き起こしたサリドマイドも、
てっきり医療用だと思っていたけど、
OTCでも購入できた。そらやばいわ。。

 メーカーは儲けるためならなんだってする。
嘘、大げさ、紛らわしい広告なんて、やったもん勝ち。
当時は、まだまだEBMなんて時代ではなかったし。
薬の承認もいい加減なもんだった。

 承認当時のアリナミンが万能薬過ぎて笑った。

 風邪薬のアンプル剤とか、意味わからん。
アンプルにすることに、薬学的な意味はなにもない。
「ただ、効きそうな気がする」だけだ。

 でも、OTCだとそういうのも大事だったんだろうな。
いまでも、OTCではロキソニンの液剤あるもんね。
あれは、この1960年代のアンプルフィーバーがルーツなんだな。

 やれやれ。

 

 

 

 

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