2022.10の読書記録
2022.10の読書まとめ(読書メーター)
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10月は29冊読了。
小説(新規)12冊、小説(再読)5冊、
学術/ビジネス 8冊、エッセイ/その他 4冊
最近、ちょっと読書時間が減りつつある。
ほかにやることも多いし仕方ないかな。
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今月の3冊。
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まずは小説
「トリカゴ」(辻堂ゆめ)
辻堂さんはミステリ作家で、かるーい作品もあるんだけど、
最近は、しっかりしたテーマを持った、読みごたえのある作品が多い。
まだ、私が紹介したことはなかったかな?
そんな辻堂さんの長編ミステリ。
テーマは、戸籍のない人、無戸籍者。
戸籍がないので、学校にも行かず、保険証ももたず。
そんな無戸籍者が寄り集まって生活している場があった。
そこに殺人事件が絡んでくるんだけど。
まぁ、事件そのものはなかなかにクソなのだが、
「無戸籍者」の問題がメインテーマになっている。
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戸籍がなかったら、作ればいいんだけど、
そう簡単には作れないんだよね。
特に「日本人であること」の証明が難しい。
極論すれば、親が誰なのかもわからん人もいるので、
そんな人が、「日本人であること」を証明するのは、
無理難題に近いわな。
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ただ、近年、制度の改革が進んでいて、
意外に、戸籍をとる以外のことは結構できたりする。
戸籍が一番ハードルが高いけど、健康保険証とかは何とかなるし、
無戸籍の子どもが学校に行くことも、たいていの場合可能。
一番楽なのは、生活保護を受けること、ってのがびっくり。
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でも、無戸籍者を救おう、と活動している人から、
当の無戸籍者が逃げていく、という図式があって。
やっぱり、「本当に支援が必要な人は、自ら支援から遠ざかる」
もんなんだなぁ、と。
あとは、どの世界でも共通だけど、
情報のアップデートが大事。
昔(といっても20年ほど前)は、
無戸籍者は本当にどうしようもない時代があったけれども、
最近は、割と何でもできるようになっている、ということ。
でも、周知されていないので、
昔のイメージ(どうしようもない)のままでいるから、
誰も救われない、と。
本当に弱い人には情報も伝わらないんだよね。
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次、学術系。
「ドラッグストアで買えるあなたに合った
薬の選び方を頼れる薬剤師が教えます」(児島悠史)
Fizz先生の、市販薬解説本。
もともと、「OTC医薬品の比較と使い分け」という薬剤師向けの本があって、
これにプラスアルファした内容を、消費者向けまで落とし込んだ本。
特筆すべきは、値段の安さ。1760円。
いや、この本でこの値段は安すぎるでしょうよ。
専門書ではなくて、一般向けの本だから、
それくらい売れると見越して値段つけてるのかなぁ?
相変わらず小ネタも多くて、楽しい。読みやすい。
薬剤師の人は、さすがにもう一つ上位の
「OTC医薬品の比較と使い分け」を読んでほしいけど、
登録販売者の人くらいなら、ちょうどよいレベルじゃないかな。
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最後。
「そして誰もゆとらなくなった」(朝井リョウ)
直木賞作家、朝井さんの爆笑エッセイ集。
この人のエッセイ集は、すべて「ゆとり」が入っている。
「ゆとり三部作」の完結編?になるのかな。
とりあえず、おなかが緩い。w
前作の「風と共にゆとりぬ」のラストの「肛門記」がやば過ぎて、
その印象しか残っていないんだけど、
今回は、さらに「その」ネタに特化している感じ。
しかも、今回は写真まで多用している。
本人は真面目な顔しているんだけど、
文章とのギャップでさらに笑えるんだよな。
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前作では、結婚式の余興に柚木麻子さん(作家友達)と
一緒に全力でふざけたダンスした話があったけれども、
今回もそのコンビで滅茶苦茶なことやってるし。
この人のすごいところは「いい友達がたくさんいる」
ところではないだろうか。
もちろん、全力でふざけるのに付き合ってくれる友達もいれば、
ピンチに陥った時に助けてくれる友達もいる。
変なことをしたときに、突っ込んでくれる友達もいる。w
いい友達がたくさんいると、人生を豊かにしてくれるんだろうなぁ。
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さて、朝井さんは最近、結婚したらしい。
その辺のことは、エッセイには一切書いていないけれども。
いったんここで三部作終了ってのは、
結婚のことをどう書くか(ネタにしてよいのか?)
悩んでるんじゃないのかな?
と適当なことを書いてみる。w
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気づけば、今月もあと2カ月。
あとどれだけ読めるかな?
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