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2023年1月

読書記録 2022.12

記事の順番がめちゃくちゃだけど、
12月の読書記録

2022.12の読書まとめ(読書メーター)

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12月は26冊読了。

小説(新規)11冊、小説(再読)2冊、
学術/ビジネス 11冊、エッセイ/その他 2冊。

学術、ビジネスが多いのは、
これはKindleUnlimitedの加入期間だから。
ずっと入っている訳ではなくて、
格安の期間だけ加入して、いったんやめて、
を繰り返してる。

「3カ月198円」みたいなキャンペーンを時々
やってくれてるんだけど、
退会後1年くらいは、そういうキャンペーンは対象外。
でも、1年たつとまた対象になるので、
そのタイミングで再加入している。

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 さて、今月の3冊。

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 小説から。

小説の小説」(似鳥鶏)

 似鳥さんは、本格推理作家なんだけど、
普通ではない作品も多い。

 たとえば、「叙述トリック短編集」なんてのも書いてる。
叙述トリックというのは、作者が地の文で読者を騙してくる
トリックのこと。ふつう、小説でしか成立しない。

 なので、叙述トリックの本は紹介しにくいんだ。
ネタバレを書くわけにいかないし、
かといって、叙述トリックがあることを教えてしまえば、
慎重に読み進めていくだろうし。

 だが、この叙述トリック短編集は、
最初から「叙述トリックがあります!」と宣言して
書いてくる、とても変わった小説で、
こんなことできるのは似鳥さんしかいないと思う。

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 さて、この「小説の小説」もそういった似鳥さんのお遊び。
小説という形態をどこまで崩せるのか、に挑戦している。

 一編だけ紹介すると、「文化が違う」という作品。
これ、2022年で一番笑った小説。

 人は、ネーミングに引っ張られて、
勝手に自分の中で映像を捏造する。
という前振りから、
いきなり異世界ファンタジー転生ものが始まるんだが、
ネーミングがとてもおかしい。

 まず、ヒロインの名前が
マッスルゴリラ=ウンコナゲルです。ゴリラとお呼びください。」

 いや、名前以外の描写はいたって普通、というか
勝手に美少女を連想してしまっているのに、
名前がソレというだけで台無し。

 ほかにも、魔法(魔法もある世界なのだ)のネーミングが
やばくて笑える。ちょっと書けない。
ちなみに、ゴリラの得意魔法は「ウホッ!」

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 普通、ネーミングってのはそれらしく聞こえるように工夫する
もんだけど、この作品はすべてが逆転している。
「どんな名前なら面白いか?」を極限まで追求しているので、
本筋とは関係ないところで大笑いしてしまった。

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 次、学術系。

失敗の科学」(マシュー・サイド)

 少し前の本だけど、KindleUnlimitedに入っていたので。
人はみな失敗するけれども、その失敗をどう活かすのか?
むしろ、失敗することでシステムが改善されていくべきなんだが、
そうなっていないところも多い。

 優秀な例として、航空業界があげられている。
何らかの事故がおこれば、全て解析されて、
二度と同じようなことがおこらないように改善される。

 では、医療業界はどうなの?
医療事故による死亡者は、航空業界よりもはるかに多いが、
すべて「仕方なかった、避けようのない事故だった」とされて
隠ぺいされていないか?と。

 失敗を認め、それを次に活かすための仕組みづくりの話だけど、
そもそも、失敗を認めるのが非常に難しい。

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 人は、自分の失敗をなかなか認めたがらない。
その心理的メカニズムを解説してくれているんだが、
非常に恐ろしいと思った。

 私は自分の失敗を認める方だとは思うが、
それでも、認められないことってあるんじゃないかな。

 この本に出てくる、失敗を認められない人は、
はたから見ると、「いや、どう考えてもおかしいでしょ」
と思うんだけど、

 これ、自分だって同じ過ちに陥る可能性があるよ。
それが、非常に怖かった。

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 あとは、ミスを責めるのは百害あって一利なし。
それしたら、誰もミスを報告しなくなるので、
システムを改善することができなくなる。

 これって、常識だと思っていたけれども、
意外に知られていないのかもしれない。
じゃぁ、どうすれば報告してもらえるのか。
そういう仕組み作りから必要になるんだろうな。

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 最後。

グレーゾーンの歩き方」(成沢真介)

 少し前に、「認知症世界の歩き方」という本が流行った。
認知症の人がどう感じているのか?をわかりやすく解説した本で、
そりゃ健常者にはわからないわな、と思った。

 で、この「グレーゾーン」は、
発達障害のグレーゾーンにあたる人が、
どのように考えて、どのように感じているのか、という本。

 ま、二番煎じと言えばそうなんだけれども。(苦笑)
その視点は考えたことなかったから、新鮮だった。

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 いやこれ、誰にでも当てはまるでしょっていう内容が多い。
まぁ、白に近いグレーもいれば、黒に近いグレーもいる。

あと、人間は「自分」の当たり前しか認識できないんだよね。

 例えば、私は息子に対して、
「冬休み、計画的に勉強しなさいよ」と言っているが、
たぶん、できそうにない。(苦笑)

 おそらく彼は、「物事の計画を立てる」ことができない。
他の能力に比べて極端に弱いんだろうな。

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 でも、私から見れば、「なぜこれができない?」になる。
普通、みんなできることだよね?と思うから。
ただ、それも彼の「特性」なんだろう。

 で、特性ってのはそう簡単になおるもんじゃない。
なので、そういう特性があるのを、自分で自覚して、
じゃぁどうする?と考えるしかない。

 できないことをできるようになるのは、非常に難しいので、
できなくても何とか迷惑かからんように考えることが必要。

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 ちなみに、彼はなくしもの、落とし物が異様に多い。
おそらく、これも特性によるものだろう。

 私の対策としては、「高価なものを買い与えない」になる。w
どうせ、なくすんだから、なくすことを前提に買う。

 今度、腕時計を買ってやるつもりだけれども、
3000円の腕時計を買うよりも、
1000円のを3つ買う方がいいだろう。

 財布にしても、どうせなくすから大金いれない。
財布自体を高価なものにしない。

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 ものを落としやすい、なくしやすい、という性質を知っていれば
それだけで対策の立てようがあるんだ。

 でも、それは本人だけで気づくのは難しい


 特に今は、便利なアプリとか増えてるから、
うまく利用すれば、かなりの部分をフォローできるんじゃないかな。
スマホなくさないようにだけ気を付けてもらえれば。w

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2022年、1年間の読書記録まとめ。

2021年は500冊オーバーで、人生で一番本読んだ年だったけど、
今年は環境が変わったこともありペースは落ち着いた。

 今年の記録は、344冊である。
(あまり読まないけどコミック含まず。
 ただし、一部のコミックエッセイは含む。)

 2022年読書メーターまとめ

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 2022年に読んだ作家さんtop10

1位 今野緒雪 10冊
2位 香月美夜 9冊
2位 矢崎在美 9冊
4位 伊与原新 8冊
4位 綾崎隼  8冊
6位 喜多喜久 7冊
7位 額賀澪  6冊
7位 知念実希人6冊
7位 成田名璃子6冊
10位 椹野道流 5冊

 今野さんは、マリア様がみてる全巻再読の残り。
香月さんは本好きの下克上だけど、再読もちらほら。
椹野さんは、最後の晩ごはん。矢崎さんは、ぶたぶた。
ただ、この二つのシリーズはほぼ追いついた。

全体みて思うのは、このランキングに入るのは
ほとんどが再読してる作家さん、ということ。
今年一気に読みこんだのは伊与原さんくらい。

そろそろ、新規の作家さんも開拓しないと。

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 今年トータルで記録をみると、
小説(新規)  167冊
小説(再読)  55冊
学術/ビジネス  93冊
エッセイ/その他 29冊

 全体の約50%が小説(新規)、約30%が学術/ビジネス。
比率は昨年とほとんど変わってないな。
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 2021年からは、毎月の読書記録をつけているので、
どんな本を読んでいるのかは思い出しやすくなってる。

 医療系の本以外では、
歴史や言語の本も読んでいたりして、
かなり興味の幅が広がっている。


 2022年は、私にとっても変革の1年で、
生活を軌道に乗せるのに苦労した。
軌道には乗ったけど、日常の仕事が多くて
なかなか読書に時間が取れていないのが実情。

 よく、そんな状態で300冊読めるもんだ。w

 今年は、読むペースはこれくらいでいいから、
もう少し新しいことにも挑戦したいと思う。

 

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