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2024年1月

2023年読書まとめ

 時が流れるの早いよね。
年を取るたびにそう思う。

 2023年は、350冊読了。
昨年とほぼ変わらず。

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2023年読書メーターまとめ

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2023年の読んだ作家さんtop10

1位 香月美夜  39冊
2位 山本弘   10冊
3位 武田綾乃  8冊
4位 七月隆文  7冊
5位 日向理恵子 6冊
6位 寺地はるな  5冊
6位 原田マハ   5冊
8位 中山裕次郎 4冊
8位 辻堂ゆめ   4冊
8位 柚木麻子  4冊

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本好き完結年で、全部再読したから、
そりゃあ香月さんがぶっちぎるのは当たり前。
山本さんの2位は意外だった。
新作出ている訳がないので、こつこつ再読したんだろう。
武田さんは「ユーフォ」、七月さんは「ケーキ王子」
日向さんは「火狩りの王」、中山さんは「研修医」と
シリーズもの。

なんか、たくさんの作家さんを
少しずつ読むような流れになってるなぁ。
昔は、「これ!」っていう作家さん見つけて
ひたすらコンプ目指してたけれども、
なかなかそういう出会いも少なくなってきた。

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 今年のトータルの記録では、

小説(新規) 157冊
小説(再読)  61冊
学術/ビジネス  108冊
エッセイ/その他  24冊

 学術系の本が少し増えたかな?

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 今年の興味は、
認知症に関する本、社会と高齢者とのつながり。
親が介護が必要な年代にはいっているからなぁ。

 あとは、人間の知性の限界。
瀬名さんの「知の統合は可能か?」とか、
「因果推論の科学」、あとね、
「ことばの本質」とか。
この辺、私は「AIとのかかわり」でくくっちゃった。

 今後、chatGPTをはじめとする
生成系AIがどのように社会を変えていくか。
「科学的に考えることが苦手」な
ヒトという種族を、AIがフォローしてくれる未来って
くるんじゃないの?

 それと、特に年末に読み進めているのが、
発達障害関係の本。
たまたま、図書館の予約が集中しただけだが。

 いわゆるグレーゾーン問題。
私は少しグレーだけど、娘もそうだなぁ、とか。
息子は、むしろかなり黒に近いなぁ、とか。

 ごく普通の人、真っ白な人って、
そんなにいないんじゃない?って思ってしまった。

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 あとは、コロナの総括かな。
尾身さんに関する本をいくつか。

 最近読んだ「失敗の科学」にもあるんだけど、
行政、政策の検証をしっかりしてほしいと思う。
失敗しないと、成長しないのよ。

 ちゃんと検証できるように、次に活かせるように、
尾身さんが記録残してくれてるんだからさぁ。
ダメなところはダメってやんないと。

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 科学の中でも、特に医学の発展に大きく寄与したのは
「RCT」の発明だって話も読んだ。
なんでこれ、行政や政策に使わないの?

 ちゃんと対照取らないと、検証もしにくいし、
フィードバックが働かないから、進歩もない。

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 ま、そのためには、「失敗」を許す文化が必要で、
日本にはそこが決定的に欠けている。

 何かあれば、すぐ犯人捜しして、
責任をかぶせることに躍起になるからなぁ。
そんなことするから、進歩しないんだ。

 結果、失敗は隠すようになるに、
無理に「いや、あれは成功だった」とか強弁する。
そんなんじゃ、成長しないの当たり前だわ。

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 今年は、どんな一年になるかなぁ。
私自身のことよりも、家族がみんな大変なので、
そっちのフォローに力使わなきゃいけないな。

 

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読書記録 2023.12


2023.12の読書まとめ(読書メーター)

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12月は29冊読了。

小説(新規)10冊、小説(再読)3冊
学術/ビジネス 13冊、エッセイ/その他 3冊

また、KindleUnlimited加入中のため、
学術/ビジネスの冊数が増えている。
本好きの下剋上の再読が終わったので、
小説(再読)は少なめ。

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 今月の3冊。

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 小説。
本好きの下剋上第五部-XII」(香月美夜)

本好きの下剋上の本編、ついに完結。
Web連載のスタートから10年。
私が読み始めたのは2017年だから、
そこから数えても6年。

本当に楽しませてもらったなぁ。
昨年末の時点で、今年の12月に完結編が出ることがわかってた。
今年夏から、ベストの状態で完結編を読むべく、
再読開始。

1週間に1冊くらいのペースで読み進めた。
(32冊あるので、32週かかる。)

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実際、最後の戦いは前巻で終わってるので、
最終巻はほとんどエピローグなんだけどね。
兵士の娘からスタートして、
気が付けば「女神の化身」なんだもんな。
本狂いのマインだったけど、
「本よりも大事な」環境を手に入れた。

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もうね、ラストシーンだけで泣けるんだわ。
ここを目指して10年間かかったんだなぁ、と。
まだまだ何回でも読み直したい。

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 でも、これからも展開は続く。
まず、外伝にあたる「ハンネローレ編」が来夏発売。
それに、「短編集3」の発売も決まっている。

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 何よりも、第3部アニメ化!

 いやっふぅ!神に祈りを!!

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 本好きのアニメは、最初に2クールやって第2部半ばまで。
次の第3期で第2部が終わったところだった。

 第3部はどうするのかな?
もう、2クール連続で第3部終わらせてほしいけど。

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 しかし、最後までアニメ化できるかっていうと、
いや、それはさすがに無理じゃない?と。
原作が33巻もある超大作。
仮に駆け足で第3部終わらせたとしても2クール。
ここまで5期。それで、原作小説12冊分。

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 残り、20冊あるんだが?
もう、やるんならNHK、Eテレかな。w

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 そもそも、コミカライズもなかなか終わらんよ。
第2部、第3部、第4部と並行して進めてるけど、
第4部とかまだまだかかるよ、これ。
第2部はようやく終わりが見えてきたけど。

 全部やれば、全60巻くらい?もっと?
第4部と第5部は、割とつながってるから、
第4部連載中に並行して第5部スタートってのも
難しいんじゃ・・・。

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 というわけで、本好きの下剋上からは
まだまだ目が離せない。

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 次、学術系
休み時間の感染症学」(斎藤紀先)

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 休み時間シリーズ、というらしい。
基礎的な知識を、わかりやすくまとめてくれてる。
医学生向けかな、と思ったけど、
私みたいなロートルの薬剤師にもちょうどよい
難易度だった。

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 で、本作は感染症学。
学生の時の卒業研究で、抗菌剤の耐性をやったのを
思い出した。20年以上前の話である。
当時と変わっていないところもあれば、
変わっているところもあるなぁ、と。

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 MRSA、VREなんかは、当時から問題になってた。
MRSAは、メチシリン耐性の黄色ブドウ球菌。
VREは、バンコマイシン体制の腸球菌のこと。

 で、当たり前なんだけど、
メチシリン耐性って、ほかの抗菌薬にもほぼ耐性だからね?
メチシリンだけに耐性な訳じゃない。
バンコマイシンは効くけどね。

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 バンコマイシンの話もあり。
そっか、たまに内服で出ることあって、
何に使うのかな?って思っていたけど、
(経口だと、血中にはいかないから)
腸内をターゲットにしているのね。

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 あとは、セフェム系って第4世代まであるの?とか。
第3世代までしか知らんかったな。
第3世代経口セフェムは、
やっぱりDU(=だいたいうんこになる)らしい。

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 こういう知識のアップデートって必要。
膀胱炎にはニューキノロン系使うこと多かったけど
(今でも多いと思うが)耐性が進んでいるから
いまや非推奨になっているらしい、とか。

 ただ、水疱瘡には今でもカチリ使うらしい。
いや、そこはいい加減アップデートしろよ、と思ったけど。
何かちゃんとしたエビデンスあるのなら教えてほしい。w

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 この休み時間シリーズは、読みやすくて勉強しやすいから、
またちょくちょく借りていこうかな?

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 最後。

精神疾患の元新聞記者と発達障害の元新聞記者がお互いを取材してみた。
(天地成行、大橋広宣)

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 タイトル通りの本なんだが。
天地さんが、統合失調症(そううつ含む)、大橋さんが発達障害(ADHD)。
なかなか壮絶な当事者の過去が語られている。

 お二人とも山口県在住。
大橋さんの方は、テレビや映画の製作なんかで活躍されている。

 天地さんは、自由律俳句やら、精神病の当事者としての執筆活動を
している。表現者として、活躍している。
もっとも、最近また入院していたらしいが。

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 ただ、お二人とも結構な年齢なのね。
天地さんは50手前だし、大橋さんは60過ぎかなぁ?
そんな彼らの若いころ、だと、
社会に全然理解がなくて、大変だったと思う。

 特に幼少期のいじめが本当に大変で。
大橋さんは、そのころのトラウマがもとで、
自分の子供に対しても恐怖感を持ってしまうとか。
いや、それひどいよ。

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 ただ、お二人に共通しているのは、
よい出会いがあったこと。

 お互いの出会いもそうだし、
天地さんは、「師匠」というべき人が何人かいるし、
大橋さんは、自分のできないところをフォローしてくれる人が
周りにたくさんいる。(主に奥さん)

 できないことは全然できないけど、
「強み」があるからなんだろうなぁ、と思う。
大橋さんは、映画に関しては幼少期から好きで
(ADHDの特性でもあるが)
それ一本でここまで来た人だ。

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 障害といっても色々ある。
正直、天地さんの精神疾患はかなりひどいと思うが、
それでも、「強み」はあるのね。

「強い」ところで勝負して、「弱点」は周りでフォローする。
発達障害のグレーゾーンの人も多いけど、
できないことは無理しない、と割り切って、
周りに助けてもらえればいいんだよ。

 いや、みんながみんな、同じところ弱かったらダメだけど。w
私も苦手な部分は多いけど、
そこは周りに助けてもらって、強みで勝負する。
それが、多様性につながるんじゃないのかな?

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 年末年始、発達障害の本を立て続けに読んだけど、
圧倒的にしんどいのは、学生時代。
みんなに合わせなければいけない。
むしろ、大学以降の方が楽じゃないかと思う。
苦手からは逃げていけばいいし。

 なので、高校生までのフォローをしなきゃいけないんだが、
今の教員にそれを求めるのは酷なので。
手っ取り早いのは一クラスの定員を減らすことだな。

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 少しずつ、社会も変わってきているな、と感じる。

よくなってきているよ。理解が進みつつある。
ただ、まだまだ改善しなきゃいけないところも多いな。

 

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