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2024年4月

読書記録 2024.3

2024.3の読書まとめ(読書メーター

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3月は30冊読了。

小説(新規)10冊、小説(再読)6冊
学術/ビジネス 13冊、エッセイ/その他 1冊

いろいろあった3月も終了。
小説よりも、学術系の本の方が多いな。
これは、図書館予約の回ってくるタイミングの結果
たまたまそうなっただけ。
本屋大賞の発表が近づいてきてて、そっちの本が増えてる。

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 今月の3冊。

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 小説。

成瀬は天下を取りにいく」(宮島未奈)

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 宮島さんは、これがデビュー作。
デビュー作にして、いきなりの本屋大賞ノミネート。
もし取っちゃったらえらいことだなぁ。

 主人公、成瀬あかりのキャラクターがとにかく強烈。
書き出しからすごい。

島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う

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 もう、「???」しか浮かばんよね。
島崎は成瀬の親友。でも、お互いに苗字呼び。
これも逆に新鮮で面白い。

 この時、成瀬は中学2年生。
この「西武」は、この夏に閉店が決まっている
「西武大津店」
 滋賀県大津市に唯一存在していた百貨店だ。

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 この作品は、「ありがとう西武大津店」という短編を
さらに膨らませた連作短編集になっている。
最初の構想では、むしろ主役は「西武大津店」
だったんじゃないかな?

 でも、キャラクターの成瀬がとんでもなくて、
成瀬を主人公にした連作短編集になった、って感じかな。
成瀬が出てこない回がつまんなく感じるから。w

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 やる、と決めたことは必ず実行する。
なんせ、目標が200歳まで生きることだったりするし。

 いきなりM-1に挑戦してみたりするし、
高校は膳所高校に進学して、
なぜか丸坊主になって、
かるた班に入って。。

 膳所高校は、実在するよね。
本当に部活動が「班」呼びなのかな?

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 本作では、大学受験(たぶん、京大)までで終わる。
成瀬視点は最終話だけで、これ見ると、
超人ではあるものの、普通な一面を見えて、面白い。

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 特徴二つ。

 あふれだす滋賀愛
もともと、西武大津店を舞台にした話だし、
その外にも、滋賀県(というか大津)あるあるを
全部ぶっこみましたってくらいに地元愛にあふれている。

 これ、滋賀県民はめっちゃ面白いでしょ。

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 もう一つは、現在進行形の話であること。
第一話が、成瀬中2の夏でコロナ発生時の話だから
2020年なのね。

 え、、うちの娘と同い年なのか?w
じゃぁ、大学受験って、すでに未来の話になってる。
来年、京大受けたら、成瀬と一緒になれる?
(絶対無理だけど)

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 あくまで、現実世界、現代の話でありながら、
枠組みにとらわれずぶち壊していく成瀬が、
かっこいいんだよなぁ。

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 つぎ、学術系
運動脳」(アンデシュ・ハンセン)

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 この人は、「スマホ脳」という本が大ヒット。
で、この「運動脳」は、スマホ脳よりも先に書かれた本だけど、
本国(スウェーデン)では、こちらの方がより読まれている、という
ふれこみ。

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 で、タイトルも「スマホ脳」を連想しやすく変えて出版した、
という経緯になる。

 内容は非常に簡単で、
運動することは、身体によいだけでなく、脳にもよい

 具体的には、認知機能の向上。記憶力の向上。
また、うつ病に関しても抗うつ薬と同程度の効果を発揮する。

 運動強度はそれほど高くなくてもよいけど、
息が切れる程度の運動を20分くらい?
ジョギングかウォーキングがおすすめ。

 別に、どこを歩けという指示はないので、
マシンを使ってもかまわない。

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 ちゃんとエビデンスも示しているんだけど、
うーん、スマホ脳の作者が書いてなかったら、
「ほんまかいな?」って思って無視するかも。

 まぁ、運動することが身体によいのは
明らかなので、かりに脳に(それほど)よくなくても、
別に問題ないのだが。

 この本のラストは、
さぁ、この本を閉じて運動しよう
って感じで終わる。w
そりゃそうだ。

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 でも、確かに「運動しようかな」って気になった。
勉強する前に、少し運動すれば能率が上がるらしい。

 頭いい人って、朝にジョギングする人が多い気がする。
さすがにそんな時間はないけど、
何か運動した方がいいのかな、って気になった。

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 この本は、母が買ってきて、父に読ませたところ、
どれだけ言っても運動しなかった父が、
毎日散歩するようになった。

 認知症の予防になる、と言って。

 すぐによくなることはないと思うけど、
一時のことをおもえば、かなり改善したように思える。
まぁ、何にせよ運動することは健康によいのよ。

 それは、ほぼ間違いのない事実だから。

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 最後も小説。

スピノザの診察室」(夏川草介)

 これも、今年の本屋大賞にノミネートされている。

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「神様のカルテ」で大ヒットを飛ばした夏川さんの、
新たな医療小説。

 ただ、テーマはかなりかぶっていると感じた。

 本作は、京都が舞台である。
そして、おいしそうな和菓子がたくさん出てくる。

 また、家族とのかかわりも重要なファクターの一つ。

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 愛読書は、スピノザの「エチカ」らしい。
神様のカルテは、夏目漱石だったよねぇ。

 神様のカルテとの類似点はかなり多いなぁと感じた。

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 何が違うのか?というと、
単純に、神様のカルテはすでに10年前の話だということだ。

 当時とは、医療環境が異なる。
高齢者を無理に延命しないのは、もはやメジャーになりつつあるよね。
10年前だと、まだまだ珍しかった気がするが。

 この10年で社会、医療の在り方が変化して、
また、作者の夏川さん自体も、変化というか進化している。

 もちろん、変わるだけではなくて変わらないものもある。
だいたい、スピノザのエチカっていつの時代だよ?w
でも、今でも読まれてるんだもんね。

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 このあたりのミックスが、読んでいて心地よい。
神様のカルテは、もちろん続編が出ているけれども、
こちらは続編でこそないものの、
今の時代に合わせた「2.0」という印象を持った。

 読む方の私も進化してるのかな?
さすがに、スピノザはハードルが高くてなかなか読めないが。

 

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