読書記録 2024.10
2024.10の読書まとめ(読書メーター)
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9月は25冊読了。
小説(新規)10冊、小説(再読)4冊
学術/ビジネス 10冊、エッセイ/その他 1冊
今月もあまり読書がすすまなかった。
空いている時間に本を読むよりも、
ゲームしてる方が多いからかな。
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今月の3冊。
まずは小説から。
「臨床のスピカ」(前川ほまれ)
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前川さんの本は以前にも紹介した。現役の看護師さんの小説家。
今回の新作は、AAT。動物介在療法のお話。
動物介在療法、というよりはアニマルセラピーという方が
通りがいいように思うけれども、厳密には違うものらしい。
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動物のもつ癒しの力は、大きいと思う。
別の作者さんだけど、「猫を処方いたします」だって、
動物のもつ癒しの力がメインだよね。
もっとも、あっちはファンタジーだが、
このAATはリアルに存在する活動らしい。
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やっぱり、偏見が問題になるらしい。
医療機関の中に動物がいるのってどうなの?って。
みんなに理解してもらうのは難しいよ。
DI犬であるスピカと、ハンドラーの関係性がよいよね。
スピカは何も考えてないのかも知れないけど、
人間が大好きなのはすごく伝わってくるし。
ただ、どうかんがえても保険適応はできそうにないので、
お金の問題はでてくる。
その人件費はだれが払うの?とか。
完全に病院の持ち出しになるだろうしなぁ。
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制度的には難しいけど、
まずは知ってもらうことが第一歩かな。
その意味で、この小説の意義は大きいと思う。
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次、学術系
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「死ぬということ -医学的に、実務的に、文学的に」(黒木登志夫)
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これは中公新書。
タイトルがあまりに直接的で、気になって読んでみた。
この「文学的に」ってのがなかなか味があってよい。
実際には、章の一つとして文学的な話が出てくるわけではなく、
それぞれの章の最初に、短歌とかの形で
文章が提示されるだけなんだけどね。
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医学的にどのようなことが死につながるのか、
生活習慣病のことが書かれたかと思えば、
実務的な遺品整理の話がでてきたり。
正直、話があっちこっちに飛んでわかりにくい。
でも、死ぬということを考えるってのはそういうことなんだろう。
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「ピンピンコロリ」ではなくて、「ピンピンゴロリ」が理想とのこと。
ピンピンころりは、死ぬ本人はそれでよいかも知れないが、
突然死されたら周りが困る。(確かに)
少し、時間に余裕をもった死に方をした方がよい。
実際のところ、ピンピンコロリのつもりで、なかなかころっと死ねずに
寝たきりになることも多そうなので何とも、だけど。
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著者の黒木先生は初めてだったけど、医学者。
医師だけど臨床経験はほとんどないらしい。
日本癌学会会長や、大学の学長なんかもされていた、と。
今年、米寿。
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いや、88歳でこの文章が書けるのはすごいよ?
昔の栄光にすがっている感じがなくて、
割と最近の知見までしっかり押さえてある感じがあるのよ。
若い人がこんなの書いたら、
「何を若造がえらそうに」って思われるだろうけど、
88歳の医学者が書くと、かなり説得力があって面白い。
いや、この人もそろそろお迎えが近いんじゃ?
とか、恐ろしいことを考えてしまった。
もっとも、黒木先生は117歳まで生きるつもりらしいが。w
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最後。
「ハラスメントの解剖図鑑」(宮本剛志)
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昔は、セクハラ、パワハラ、くらいしかなかったけど、
今は○○ハラが多すぎるよね。
マルハラってのも話題になったな。w
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私は頑張って世の中にアンテナ張ってる方だと思うけど、
それでも知らないハラスメントがあった。
もう、何がハラスメントになるのかわからん!
って人(主に中年男性)も多いんじゃないだろうか。
そんな人は、とりあえず一読しておくことをお勧めする。
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セクハラ、マタハラはまだわかりやすいんだけど、
パワハラって、どこからがパワハラになるのかわかりにくいよね。
ワクハラ(ワクチン接種を強要する)に至っては、
いやもう、、としかいいようがない。
多様性を認めるって難しいことなんだなぁ。
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個人的には、同僚のプライベートをどこまで聞いていいのか。
「それ、仕事に関係ないですよね」と言われればその通りなんだが、
雑談って、仕事に必要な面もあるんだよ。。
でも、そんなことすら「〇〇ハラ」になりかねなくて怖い。
ハラスメントを恐れるあまりにコミュニケーションが希薄になって、
かえって弊害がでているように思うし。
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と、ここまで自分で書いた文章を読んで、うわーこれこそ
「ザ・老害」とか言われかねない、と思って凹む。
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とりあえず、頻繁に知識をアップデートするしかないかな。
今のところ、こう言われているけれども、
どうせまたこれも、変わるんでしょ?時代に応じて。w
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