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読書記録 2025.3

2025年3月の読書記録
(読書メーター)

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ようやく子供たちの受験が終わった。
なんだか、子育てが一段落した感じ。
読書以外に時間使うことが多かったため、
今月は少な目

今月は27冊読了。
小説(新規)8冊、小説(再読)6冊
学術/ビジネス 11冊、エッセイ/その他 2冊

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今月の3冊

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小説

いのちの波止場」(南杏子)

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南さんの「いのちの」シリーズ。
今までの2作は、在宅医療がテーマだったけど、
今回は主人公がかわって、緩和ケアをテーマにしている。

緩和ケアも、一昔前は
「通常の医療で何もできなくなったから」
緩和ケア、という流れだったけれども、
近年は、かなり早い段階で導入されていて、
その方が治療成績もいい。

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一般人にとっては、まだまだ麻薬って恐ろしいものなんだな、と。
医療現場では、もはや普通に使われているし、
特にがん性の疼痛で使う分には、
依存なんて問題はおきないことが分かっているので
ほとんど気にしていなかったけど、
やっぱり昔のイメージにとらわれてる人も多いんだろう。

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今までの「いのちの」シリーズは金沢が舞台だったけど、
今回は能登に舞台を移した。
ちょうど、地震があったところだなぁ。
今まで一度も行ったことないので、
ちょっと行ってみたくなったな。

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つぎ、学術系

行動経済学で未知のワクチンに向き合う」(佐々木周作、大竹文雄、斎藤智也)

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行動経済学の研究者が、新型コロナワクチンの接種に
どのように対応したのか、という話。
「ナッジ」を使って、接種率を高める方法。

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 大竹先生、コロナの分科会に入ってたんだ、と。
コロナ発生当初の専門家会議は、経済系の人がいなかったから、
経済学者とかもいれて「分科会」として再スタートしたんだけど、
その「経済学者」の枠に入っていた。

 本筋とはちょっとずれるけれども、
「経済学者からみた分科会」というのは新鮮だった。
私は、どうしても医療者側から見てしまうからね。

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 結果的に爆速で進んだワクチン接種だけど、
最初、専門家はかなり悲観的だったらしい。
日本では、ワクチン忌避の動きが強いだろうから。

 でも、フタをあけてみると、
割とみんな接種に協力的だった、と。
私もそうだけど、おそらく「ノイジーマイノリティー」の
声が大きすぎるんだと思うよ。

 国民の大多数はワクチンに期待していたけれども、
ごく一部の反ワクチンさんたちの声が大きすぎるから、
錯覚してしまうんだね。

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 ワクチン接種者と、非接種者の意識の違いも面白かった。
意外にも、非接種者の方が接種者に対して好意的なんだ。
逆に、接種者は、非接種者に対して敵意を抱いていて、
それが最終的に大きく溝を作ってしまう原因になる。

 私もエコーチェンバーに囚われていたんだな。

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 肝心の「ナッジ」だけれども、
高齢者に対しては、そこそこ機能した例はあったみたい。
ただ、若者など、ナッジが全く効果のなかった層もいた、と。
この辺も、まだまだ発展途上の学問だなぁと思った。

 

 最後

薬剤師のためのお金の強化書」(木元貴祥、Key,よーてん)

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 こちらは、#読めよ薬剤師2024より。

 通称「薬マネ」。薬剤師向けのお金の教科書。
もはや、財テクという言葉も死語になってる気がする。

 薬剤師になって、就職できればもう人生安泰、
という訳ではない時代なので、
きちんとお金のことを考えなければならない。

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idecoやNISAといった定番どころの話題はもちろん、
税金や副業などについて解説してくれている。

 薬剤師ならでは、というところだと
「独立開業」というイベントがあるので、
そのあたりを考えている人はおすすめ。

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 あとは、薬局にかかってくる
不動産投資の話は、99%ダメ、とか。w
そりゃそうよね。

 X(旧twitter)でよく見る人たちのコラムもあって、
かなり読み応えがあって面白かった。

 ただ、(子供の)教育資金に関しては甘いかな?と。
執筆陣がまだまだ若いからね。
大学に行くとして、私立に行くか国公立に行くかなんて、
直前までわからんのよ?(汗)

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 この本、なぜか図書館にあって借りることができたけど、
一気に読むタイプの本ではない。
気になった時に、気になったところを読むような本だから、
図書館で借りるよりは、買った方がよかったかも知れない。

(とはいえ、内容を確認するだけなら図書館で十分)

 

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