#読めよ薬剤師2025
年末恒例の企画
今年は、創作沼にはまってしまったせいで読書量が足りてない。
それでも、このブログに紹介しただけでも30冊はあるので、
なんとかひねり出してみた。
まずはフィクションから。
「7.5グラムの奇跡」(砥上裕將)
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デビュー作、「線は僕を描く」という水墨画の小説で
本屋大賞ノミネートされた砥上さん。
この人、水墨画の作家さんでもあるので、
他が書けるのか?という疑問があったが、
この「7.5グラムの奇跡」は、水墨画まったく関係ない。
本作は、視能訓練士のお仕事小説である。
視能訓練士とは、眼科のお医者さんの検査技師、
というのが一番近いかな。
そういえば、そんな人いたな、と思うけど
これもまた、かなりニッチな分野をついてきている。
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眼科ならではの豊富な症例を、
素人に近い、ペーペーの視能訓練士から見ることで
「眼科の世界」を見せてくれる。
カラコンの注意点とか、緑内障と眼圧の話とか。
緑内障の目薬、大事なのにコンプラ悪くなりがちなんだ。
薬剤師として、結構勉強になることが多い。
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ただ、よくも悪くも
「線は僕を描く」と雰囲気が似ている。
ほぼ、いいひとしか出てこないし
人情系のお話も多い。
これはもう、この人の味なんだろうな。
好きな人は好きだけど、
物足りない、と思う人もいるかも知れない。
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次、学術系
「オーバードーズ」(川野由起)
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近年、問題になってきているオーバードーズの話。
デキストロメトルファンのオーバードーズは知ってたけど、
ジフェンヒドラミンって。。眠くなるだけちゃうんか、と。
もちろん、規制は必要なんだけれども、
大元の原因は、「居場所がない」「孤独」なんだよ。
そこの対策を何とかしないと、
市販薬の次の依存先を探してしまうだけだ。
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オーバードーズでの死亡事例ってあったけれども、
あれって、極端な話本人「死んでもいいや」って思って
やってるよね。
少なくとも「危険だからやめよう」と言われても響かない状態で
手を伸ばしてしまっているケースが多い。
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他の本でも見てきたけど、
「ダメ、絶対」っていうキャッチフレーズは本当にダメ。
薬物対策の授業でこんなんやって、
その場にオーバードーズやってる子がいたら、
絶対に言えなくなるよ。孤立が深まるだけ。
オーバードーズって、ある意味セルフメディケーション。
自分の辛さを自分で何とかしてるんやね。
しかも、合法的手段で。
別に法律違反してるわけじゃない、、よね。だから問題が複雑。
もちろん、健康に悪影響あるに決まってるので、
対策は必要だけど、規制さえすればいい訳じゃなくて
根本的には社会的な援助が必要、ということ。
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もう1冊はAIの本
「AIは私たちの学び方をどう変えるのか」(サルマン・カーン)
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カーンアカデミー(Youtubeによる教育無料動画の配信)のCEOである著者が、
生成AIを利用した教育について解説している本。
実用例も多く、非常に勉強になった。
「生成AIによって、教師の価値は下がるのではなく高まる」
「AIによって職を奪われるのではなく、AIを使いこなす誰かに職を奪われる」
「文章をAIに書いてもらうのではなく、AIと一緒に書く」
ただ、あまりにも理想論が多く、何か裏というか、
落とし穴が待っているような気がしなくもない。
理屈ではわかるんだけど、果たしてそんなにうまくいくのかどうか。
この本の中では、ちゃんとリスクも示されているし、
AIによるバイアスも、0にはできない。
ただ、それでも、現状よりはいいんじゃない?という提案。
例えば、日本の教育環境でいうと、教育格差はかなり大きい。
どこに生まれるか。地方か、都市部か。
また、教育にどれくらいお金をかけるのか。
中学受験するのか?中学受験のために塾にいれるのか。
お金をかけたもの勝ち、という環境がある。
それを、「AI使いこなしたもの勝ち」に変えるのは、
今までとは違う格差が生まれるけれども、
AIに関して言えば教育費よりもはるかに安いし、
ネット環境さえあれば使えるわけで。
私が今年考えている内容に、一番近い本だった。
これからの人材の能力は、
「既存の能力」×「AIを使いこなす能力」の掛け算になる。
薬剤師がAIに取ってかわられる?違うよ。
AIを使いこなす薬剤師が、AIを使えない薬剤師を淘汰するんだよ。
AIが使えれば、今までの勉強がいらなくなる訳ではない。
どちらも大事、ということ。
ただ、ペーパーテストで点を取るためだけの勉強は、
今後必要なのか?とは思うなぁ。
何にせよ、AIを毛嫌いしているだけでは、
世の中から取り残されるのは間違いないだろう。
それは、30年前のIT革命と同じことだ。
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さて、今年はあまり読めなかったから、
年末年始にがっつりとインプットの時間をとろう。
あとは、年明けに、他の人の推薦してくれた作品を
がっつりと(図書館で借りて)読むのも、恒例行事。
自分で読まないとわからないこと、多いからね。
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