読書記録 2026.4
2026年4月の読書記録
(読書メーター)
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4月は21冊読了
小説(新規)13冊、小説(再読)2冊
学術/エッセイ 5冊、その他 1冊。
今月も20冊オーバー。
だいたい、このくらいの数で安定してきた。
今月の3冊
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まずはフィクション
「イン・ザ・メガチャーチ」(朝井リョウ)
今年の本屋大賞。
朝井リョウが推し活について書くと、こうなるよなあ。
今、流行りの推し活について知りたいなら是非読んでみて。
そして、朝井さんの気持ち悪さを体感すべき。
「桐島部活やめるってよ」、「何者」、と同じような路線。
おそらく、推し活する人と朝井さんの本を読む人って重ならないのね。
読者からすると、自分では知り得ない世界を朝井フィルターを通して学ぶことができる。
推し活は、とにかく「視野を狭める」こと。
視野を広げちゃだめだ。我に返ってしまうから。
そして、「推せる」物語を提供すること。
作中では、そのまま陰謀論の沼にハマってしまう人も。
これ、構造が全く同じなのね。
推しのタレントの自殺が信じられなくて、って
これ、実際にあった話だと思う。
私は、物語よりもファクトを追求したいんだけど。
でも、世の中の動きはそうじゃないんだね。
物語で事実や科学を動かされると困るんだけど……。
何とも言えない気持ち悪さだけど、さすがに本屋大賞だな。
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つぎ、学術系
「Evidence Update 2026」(名郷直樹・ほか)
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毎年読んでいるような気がするけど、
実は去年、読んでない。もういいかな、って思ったんだけど、
今年はさくっと図書館で借りられたので読んでみた。
今年はAIの研究が多く、興味深い。
医師が手紙をAIで書いても、別に満足度は下がらない、とか。
AIが薬を決める場合の妥当性、とか。
一番笑ったのが、AIを用いて
「患者の無断キャンセル、直前キャンセル」を予測する、という研究。
やらかしそうな人には前もってリマインドを投げる、という対策。
まともな研究では、ガンに対する運動療法や、
帯状疱疹ワクチンの認知症予防効果。
これ、予想以上に大きい。
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ただ、臨床研究自体が難しいところもある。
帯状疱疹ワクチンの認知症予防効果って、RCTできないのね。
倫理的に問題があるから。
帯状疱疹に対する効果がすでに認められているので、
ここにプラセボを使うことができないんだ。
認知症に対する効果は、まだ未知数のところも多いんだけど、
プラセボ使っちゃうと、帯状疱疹にかかってしまう可能性があって、
それは、いかんでしょ、と。
運動療法も適切な対照群が設定しにくい。
いわゆる、プラセボが設定できないから、ダブルブラインドができない。
つまり、運動療法を実施していることが、
患者さんにもわかるし、研究者にもわかるからね。
(これを隠すのは難しいだろう)
だから、「この人は運動している」という情報で効果を判断してしまう
バイアスが避けられないよなぁ。
とはいえ。
こういう、コストが低くて馬鹿にならない治療効果、
という方が社会的には重要だと思う。
数百万円かかるような抗がん剤や、認知症予防薬と同等の効果が、
「運動」とか「ワクチン」で得られたら、社会的影響は非常に大きいよね。
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3つ目は、フィクション
「明日の記憶」(萩原浩)
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2005年の本屋大賞2位。
若年性アルツハイマーを描いた作品だけど、もう20年前の話。
本人も大変だけど、周りも大変なんだろう。
当時と比較しても、治療方法は進化してないし、長谷川式も変わってない。
むしろ変わったのは認知症に対する理解や、
スマホやAIはじめとする情報技術でなんとかなる部分が増えてるよ?
この部分のアップデートも必要だろうな、と思う。
認知症といっても、人それぞれだし。
みんながみんな、典型的な例をたどるわけでもないよ。
また、人格が崩壊する、と決まったわけでもない。
ただ、世界の見え方が変わる、と言った方が近いのかも知れない。
この10年で治療法はあまり変わっていないけれども、
「当事者からの声」が聞こえるようになってきたところが大きいよね。
私が20年前に体験した事例でいうと、
「この(認知症の)薬、夕方になると効き目が切れる」
という訴えを、患者さん本人から聞いたことがある。
また、当時のことを思い返せば、認知症の薬を介護者なしで患者さんだけで取りに来るのは、
「少し困るなぁ」という印象だったのは否定できない。
これ、今の私なら「何を言っているんだ?」って思うよ。
夕方になると効果が切れる、かどうかはともかく、
朝の方が調子が良くて、夕方になると認知機能が落ちてくる、という訴えだろうし、
認知症の薬を服用している人でも、普通に意思疎通できる人の方が多いよ。
つまり、当時の「認知症になった人はもう何もわからない」という常識は、
すでに過去のものになりつつあるんだ。
薬や治療方法じゃなくて、社会の環境、認識の進歩によって、
認知症でも生きられる社会を目指す方がよいだろう。
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