韓国ビンゴとアルジェリアの裏切り
ワールドカップについて。
日本代表は、なんとか決勝トーナメントに進出したが、
1回戦の相手がブラジル。さすがに時間的に見られないな。
でも、ブラジル相手なら負けても仕方ないでしょ。
昨日のワールドカップグループリーグ最終戦は面白かった。
今回、参加国が48か国になったことで、グループリーグは12組。
決勝トーナメントが組みにくいので、リーグ3位の12チーム中、
上位8チームも進めることにした。
決勝トーナメント進出チームが32って、めちゃくちゃ甘いな。
ここからが本当のワールドカップ、と言われるのもわかる気がする。
さて、この3位の12チームの争いがめちゃくちゃ面白かった。
ネットで話題になったのは、「韓国ビンゴ」である。
A組の韓国は、早々に3位になってしまい、12チームの争いに巻き込まれる。
初日終わった時点で、3チーム中2位。
韓国より下に、あと3チームいれば勝ち抜けなので、
「残りグループ9のうち、3つ条件を満たせば勝ち抜け」
これが、ビンゴカードっぽかったら、「韓国ビンゴ」として、
ネット上でネタにされていた。
9つの条件を簡易的にまとめておく。
D組 オーストラリア勝利
E組 ドイツもコートジボワールも負けない
F組 日本がスウェーデンに2点差以上で勝利
G組 エジプトが勝利
H組 スペインが勝利
I組 セネガル対イラクが“大差にならない”
J組 オーストリア勝利
K組 ウズベキスタンが引き分け以上
L組ガーナ勝利
このうち3つ。
パッと見で簡単そうなのは、E,H,Iかな。DとGも可能性はある。
J,K,Lは最終日なのもあって、やや厳しい。
結果、達成したのはHのみで、韓国は敗退となった。
E:ドイツがエクアドルにまさかの敗北。いや、ドイツ……。
I:セネガルがイラクに5-0大勝。なんでや……。
まぁI組はもともと組み合わせが厳しくて。
セネガルはアフリカの強国なんだけど、同組にフランス、ノルウェーがいて、
この二つに勝つのは非常に厳しい。
で、迎えた最終戦。セネガルが決勝トーナメントに上がるには、
「イラクをぼこぼこにして勝つ」という条件だったのね。
だから、ぼこぼこにした。w
最終日、J,K,Lまで来ると、
「前の結果がわかっている状態で調整」が可能だから、
ボーダー上にいる韓国はターゲットにされる訳で。不運だね。
L組のガーナが負けた時点で逆リーチ。
K組のウズベキスタンが、コンゴに逆転されて終了。
L組はガーナが勝つ可能性は実力的にかなりきつかったし、
K組は、ウズベキスタンが敗退決まってて、コンゴは勝利が必要だった。
つまり、モチベーションが全然違う状態で戦ってたからね。
なので、韓国ビンゴ達成するためには、
もっと早く決めておかなきゃいけなかった。最終日がきついのはわかってたから。
で、迎えたグループリーグ最終戦J組。ここが、一番面白かった。
今大会ベスト、どころか、ずっと語り継がれる伝説になるレベル。
まず、状況を整理しておこう。
最終戦を前に、アルゼンチンは1位突破を決めていて、
最終戦は敗退が決まっているヨルダン。完全に消化試合。
オーストリアとアルジェリアが、どちらも1勝1敗同士。
勝った方が2位通過。ただ、決勝トーナメント1回戦の相手がスペインになる。
負けて3位になった場合は、得失点差が届かないから敗退。
でも、引き分けた場合でも、お互いに決勝トーナメントが確定していた。
しかも、3位通過なら1回戦の相手はスイス。スペインより楽。
結論から言うと、「お互い引き分けが最善」
点を取りに行って、逆に取られて負けるのが最悪なので。
露骨にやると「談合試合」と言われる。
でも、戦前の予想は圧倒的に「0-0の塩試合」だった。
ただこの二ヵ国、もともと因縁があるのね。44年前だけど。
最終戦、オーストリアが談合試合をやって、アルジェリアを敗退に追い込んだ
という過去がある。(その結果、後にルール自体が変更になった)
今回、アルジェリアはオーストリアと手を組んで談合できるのか?w
事前の監督インタビューでは、どちらも「勝ちに行く」と
言っていたけど、そりゃ、そう言うしかないわけで額面通りには受け取れない。
(事前に「引き分け狙います」なんて思ってても言えるわけない)
ところが、この試合がまさかの神試合になる。
試合は序盤からいきなり動く。オーストリアが先制点を入れたんだ。
この時点で、多数のファンは「え???」である。
談合するんじゃないの?やる気なの?空気読まないの?
当然、アルジェリアもやり返す。同点。
オーストリアはまだ攻撃して勝ち越し2-1.
アルジェリアも同点に追いつく。2-2.
すでにこの時点でおかしいんだけど、
さすがに後半80分ともなると、アルジェリアが攻め手を緩める。
後方で攻める気のないパス回しを始める。
そうすると、オーストリアも無理に取りに行かない。
「あぁ、そういう流れね。わかってるよ」
あからさまな談合試合だ。
いや、これはリスク考えたらそうなるよ。
点数を取りに行って、カウンターで失点したら予選敗退。
お互いに攻めなければ、お互いハッピーなんだから。
90分が過ぎて、アディショナルタイムは4分。
アルジェリアはひたすら後方でパスを回し続ける。
オーストリアは、フィールド上でストレッチする選手までいた。w
ところが、残り1分を切った93分、アルジェリアが急に動くんだ。
鋭い縦パスからスルーパスを前線に通して、まさかの逆転弾!
試合試合残り1分で2-3。
これ、普通に考えて「絶対にありえない」展開。
特に、アルジェリアからすると、
引き分けなら次の相手はスイス。勝ったらスペイン。
勝ちに行く理由が全くないんだよ。
もう、実況も「まじかーーー!」って叫んでるし。
呆然とするオーストリアサポーターに向かって、
「いや…、そうなるって。おまえら、攻めないって言ってたじゃん!」
ところが、この神試合はこれで終わらないんだ。
あと1分で猛攻をしかけるオーストリア。最後の交代カードを切る。
ただ、絶対に準備しているわけのなかった選手だ。
ところが、この交代で入った選手が、ワンプレイで決めてしまう。
ラストワンプレイ、クロスからの折り返しをヘッドでズドン。
3-3、同点!オーストリア、崖っぷちから這い上がった!!
私はサッカーをそれなりに見てるけどさぁ……。
終了間際にいきなり放り込まれた選手が、
本当に救世主になるゲーム、初めてみたよ。w
それも、ワールドカップ、グループリーグ敗退の危機からの脱出だから。
で、3-3になった直後、タイムアップ。
結果的には全員ハッピー、戦前予想通りのドロー決着、となった。
(どっちかが負けると決勝トーナメント進出が決まるイランだけが
感情のジェットコースターに巻き込まれる不運があったが)
さて、こっからは裏読み、考察だ。
これさぁ……、偶然じゃないよね。
アルジェリア、狙ってやったんじゃないか?
最初、オーストリアが点を取ったのは、
「空気読まない選手」が勝手にやった可能性は高いし、
最初から談合すると、世間体も悪い。(イランに怒られる)
でも、終わり間際を狙って、そこまで時間稼ぎして、
縦パス2本通して、っていうのはね。
「チームとして約束事」じゃなければ成立しないと思う。
なぜ、アルジェリアがこれをやったか。
「44年前の復讐」という動機があれば成立する。
(というか、それ以外成立しない)
あの時、オーストリアはずるいことして勝ち上がったよね。
なんで俺らが、今回もそれに付き合うと思ったわけ?
こんな復讐のチャンス、金輪際こないよ?
推測だけど、ハーフタイムにはすでに指示が出てたんじゃないかな。
後半80分過ぎて同点なら、ボールキープして後ろで回せ。油断させろ。
おそらく、取りに来ることはない。
で、終了間際ぎりぎりまで待って、1点取って奴らを地獄に突き落とせ。
ルール上、何の問題もない。
というか、問題があるとすればむしろ、談合する方が問題がある。
正々堂々と戦う方がスポーツマンシップにのっとってるでしょ。
まぁ、下手したら国際問題になりかねないとは思うが
(サッカーの試合原因で戦争した国、とかもあるしね)
だいたい、最初に点を入れてきたのはオーストリアの方だ。
お前らが先に点を入れてきたんだから、こっちから入れてもいいだろ。
どっからどう見ても、アルジェリアの方が正しいんだよ。w
もちろん、ただの邪推の可能性もあるんだけどね。
その辺、情報が出てこないとちゃんとしたことはわからないけど、
そうだとしても、はっきりとは言わない可能性もあるし。
(オーストリアに角が立つから)
最初からこういう作戦だった、というよりも
「こういう展開になったらこういうオプションもある」と用意していた、
くらいなら十分ありそうだ。
この場面、考察してる人とか、観戦してるyoutuberとか見たけど、
みんな「アルジェリア、裏切ったーーー!!めちゃ面白い!!」
ってなってた。アルジェリア、まさかの裏切り。
マラソンに例えてる人もいた。
「一緒に手を繋いでゴールするって言ったよね?そういう流れだったよね?
なんで、最後に裏切ってスパートかけるのぉぉぉ!!!」
まぁ、過去に因縁があったからだろうなぁ、としか。w
さて、この試合、おそらくのちの時代まで語り継がれると思う。
「アルジェリアの裏切り未遂事件」として。
「談合試合だと信じて、油断してはいけない」という教訓だ。
オーストリアに、救国の英雄が現れたからハッピーエンドだったけど、
普通はそんなことおきないから。w
そうなると、グループリーグ最終戦の談合試合の戦術そのものに影響与えるよね。
同じことを狙うなら、最後にボールキープしておけばいい。
でも、相手も同じことを考えるなら、ボールを奪いに行くしかない。
……結果として、談合が成立しなくなる。ww
サッカー界としては、非常によい教訓になるんじゃないかな、と思う。
いやぁ、エンタメとしても最高だったし、世界に与える影響もポジティブだ。
これ、絶対に面白いのに、あまりニュースになってないんだよなぁ。
一部のマニアが騒いでるだけだ。
そのまま映画化されてもいいくらいのシナリオなんだけどね。

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