書籍・雑誌

読書記録 2022.12

記事の順番がめちゃくちゃだけど、
12月の読書記録

2022.12の読書まとめ(読書メーター)

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12月は26冊読了。

小説(新規)11冊、小説(再読)2冊、
学術/ビジネス 11冊、エッセイ/その他 2冊。

学術、ビジネスが多いのは、
これはKindleUnlimitedの加入期間だから。
ずっと入っている訳ではなくて、
格安の期間だけ加入して、いったんやめて、
を繰り返してる。

「3カ月198円」みたいなキャンペーンを時々
やってくれてるんだけど、
退会後1年くらいは、そういうキャンペーンは対象外。
でも、1年たつとまた対象になるので、
そのタイミングで再加入している。

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 さて、今月の3冊。

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 小説から。

小説の小説」(似鳥鶏)

 似鳥さんは、本格推理作家なんだけど、
普通ではない作品も多い。

 たとえば、「叙述トリック短編集」なんてのも書いてる。
叙述トリックというのは、作者が地の文で読者を騙してくる
トリックのこと。ふつう、小説でしか成立しない。

 なので、叙述トリックの本は紹介しにくいんだ。
ネタバレを書くわけにいかないし、
かといって、叙述トリックがあることを教えてしまえば、
慎重に読み進めていくだろうし。

 だが、この叙述トリック短編集は、
最初から「叙述トリックがあります!」と宣言して
書いてくる、とても変わった小説で、
こんなことできるのは似鳥さんしかいないと思う。

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 さて、この「小説の小説」もそういった似鳥さんのお遊び。
小説という形態をどこまで崩せるのか、に挑戦している。

 一編だけ紹介すると、「文化が違う」という作品。
これ、2022年で一番笑った小説。

 人は、ネーミングに引っ張られて、
勝手に自分の中で映像を捏造する。
という前振りから、
いきなり異世界ファンタジー転生ものが始まるんだが、
ネーミングがとてもおかしい。

 まず、ヒロインの名前が
マッスルゴリラ=ウンコナゲルです。ゴリラとお呼びください。」

 いや、名前以外の描写はいたって普通、というか
勝手に美少女を連想してしまっているのに、
名前がソレというだけで台無し。

 ほかにも、魔法(魔法もある世界なのだ)のネーミングが
やばくて笑える。ちょっと書けない。
ちなみに、ゴリラの得意魔法は「ウホッ!」

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 普通、ネーミングってのはそれらしく聞こえるように工夫する
もんだけど、この作品はすべてが逆転している。
「どんな名前なら面白いか?」を極限まで追求しているので、
本筋とは関係ないところで大笑いしてしまった。

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 次、学術系。

失敗の科学」(マシュー・サイド)

 少し前の本だけど、KindleUnlimitedに入っていたので。
人はみな失敗するけれども、その失敗をどう活かすのか?
むしろ、失敗することでシステムが改善されていくべきなんだが、
そうなっていないところも多い。

 優秀な例として、航空業界があげられている。
何らかの事故がおこれば、全て解析されて、
二度と同じようなことがおこらないように改善される。

 では、医療業界はどうなの?
医療事故による死亡者は、航空業界よりもはるかに多いが、
すべて「仕方なかった、避けようのない事故だった」とされて
隠ぺいされていないか?と。

 失敗を認め、それを次に活かすための仕組みづくりの話だけど、
そもそも、失敗を認めるのが非常に難しい。

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 人は、自分の失敗をなかなか認めたがらない。
その心理的メカニズムを解説してくれているんだが、
非常に恐ろしいと思った。

 私は自分の失敗を認める方だとは思うが、
それでも、認められないことってあるんじゃないかな。

 この本に出てくる、失敗を認められない人は、
はたから見ると、「いや、どう考えてもおかしいでしょ」
と思うんだけど、

 これ、自分だって同じ過ちに陥る可能性があるよ。
それが、非常に怖かった。

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 あとは、ミスを責めるのは百害あって一利なし。
それしたら、誰もミスを報告しなくなるので、
システムを改善することができなくなる。

 これって、常識だと思っていたけれども、
意外に知られていないのかもしれない。
じゃぁ、どうすれば報告してもらえるのか。
そういう仕組み作りから必要になるんだろうな。

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 最後。

グレーゾーンの歩き方」(成沢真介)

 少し前に、「認知症世界の歩き方」という本が流行った。
認知症の人がどう感じているのか?をわかりやすく解説した本で、
そりゃ健常者にはわからないわな、と思った。

 で、この「グレーゾーン」は、
発達障害のグレーゾーンにあたる人が、
どのように考えて、どのように感じているのか、という本。

 ま、二番煎じと言えばそうなんだけれども。(苦笑)
その視点は考えたことなかったから、新鮮だった。

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 いやこれ、誰にでも当てはまるでしょっていう内容が多い。
まぁ、白に近いグレーもいれば、黒に近いグレーもいる。

あと、人間は「自分」の当たり前しか認識できないんだよね。

 例えば、私は息子に対して、
「冬休み、計画的に勉強しなさいよ」と言っているが、
たぶん、できそうにない。(苦笑)

 おそらく彼は、「物事の計画を立てる」ことができない。
他の能力に比べて極端に弱いんだろうな。

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 でも、私から見れば、「なぜこれができない?」になる。
普通、みんなできることだよね?と思うから。
ただ、それも彼の「特性」なんだろう。

 で、特性ってのはそう簡単になおるもんじゃない。
なので、そういう特性があるのを、自分で自覚して、
じゃぁどうする?と考えるしかない。

 できないことをできるようになるのは、非常に難しいので、
できなくても何とか迷惑かからんように考えることが必要。

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 ちなみに、彼はなくしもの、落とし物が異様に多い。
おそらく、これも特性によるものだろう。

 私の対策としては、「高価なものを買い与えない」になる。w
どうせ、なくすんだから、なくすことを前提に買う。

 今度、腕時計を買ってやるつもりだけれども、
3000円の腕時計を買うよりも、
1000円のを3つ買う方がいいだろう。

 財布にしても、どうせなくすから大金いれない。
財布自体を高価なものにしない。

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 ものを落としやすい、なくしやすい、という性質を知っていれば
それだけで対策の立てようがあるんだ。

 でも、それは本人だけで気づくのは難しい


 特に今は、便利なアプリとか増えてるから、
うまく利用すれば、かなりの部分をフォローできるんじゃないかな。
スマホなくさないようにだけ気を付けてもらえれば。w

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2022年、1年間の読書記録まとめ。

2021年は500冊オーバーで、人生で一番本読んだ年だったけど、
今年は環境が変わったこともありペースは落ち着いた。

 今年の記録は、344冊である。
(あまり読まないけどコミック含まず。
 ただし、一部のコミックエッセイは含む。)

 2022年読書メーターまとめ

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 2022年に読んだ作家さんtop10

1位 今野緒雪 10冊
2位 香月美夜 9冊
2位 矢崎在美 9冊
4位 伊与原新 8冊
4位 綾崎隼  8冊
6位 喜多喜久 7冊
7位 額賀澪  6冊
7位 知念実希人6冊
7位 成田名璃子6冊
10位 椹野道流 5冊

 今野さんは、マリア様がみてる全巻再読の残り。
香月さんは本好きの下克上だけど、再読もちらほら。
椹野さんは、最後の晩ごはん。矢崎さんは、ぶたぶた。
ただ、この二つのシリーズはほぼ追いついた。

全体みて思うのは、このランキングに入るのは
ほとんどが再読してる作家さん、ということ。
今年一気に読みこんだのは伊与原さんくらい。

そろそろ、新規の作家さんも開拓しないと。

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 今年トータルで記録をみると、
小説(新規)  167冊
小説(再読)  55冊
学術/ビジネス  93冊
エッセイ/その他 29冊

 全体の約50%が小説(新規)、約30%が学術/ビジネス。
比率は昨年とほとんど変わってないな。
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 2021年からは、毎月の読書記録をつけているので、
どんな本を読んでいるのかは思い出しやすくなってる。

 医療系の本以外では、
歴史や言語の本も読んでいたりして、
かなり興味の幅が広がっている。


 2022年は、私にとっても変革の1年で、
生活を軌道に乗せるのに苦労した。
軌道には乗ったけど、日常の仕事が多くて
なかなか読書に時間が取れていないのが実情。

 よく、そんな状態で300冊読めるもんだ。w

 今年は、読むペースはこれくらいでいいから、
もう少し新しいことにも挑戦したいと思う。

 

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2022年おすすめランキングTop20

 読書記録、小説編。

 今年は、激しく環境が変わったこともあって
読書量は昨年よりも減っている。

 それに、再読することも多いし、
小説以外の本を読むことも増えた。
今年、新規で読んだ小説は167冊。
(昨年、一昨年は240冊以上読んでる)

 ま、仕方ないよね。

今年読んだ小説のTop20。

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 2022おすすめランキング

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20位 「モノクロの夏に帰る」(額賀澪)

 青春モノが多い額賀さんだけど、
 この本は「戦争」がテーマになっている。

19位 「ぼくらに嘘がひとつだけ」(綾崎隼)

 綾崎さんの将棋小説第二段。
綾崎さんは、「才能と血縁」をよくテーマにするよね。

18位 「六人の嘘つきな大学生」(浅倉秋成)

 今年の本屋大賞5位の作品。
就活がテーマだけどミステリとしても面白い。

17位 「残月記」(小田雅久仁)

 今年の本屋大賞7位の作品。
暴力的な描写も多いけれども「愛」の物語。

16位 「悪いものが来ませんように」(芦沢央)

 芦沢さんの本は初めて読んだけれども、
見事にやられてしまった。再読必須。

15位 「マイディアポリスマン」(小路幸也)

 小路さんは東京バンドワゴンシリーズが有名だけど、
別シリーズのこちらもなかなかよかった。

14位 「Unnamed Memory after the end」(古宮九時)

 古宮さんの大作「Unnamed Memory」のその後。
相変わらず、この作者は人の心がないらしい。

13位 「跳べ、栄光のクワド」(碧野圭)

 碧野さんのひさびさのフィギュア小説。
だれがどうみても、主人公のモデルはあの人。

12位 「同志少女よ敵を撃て」(逢坂冬馬)

 今年の本屋大賞受賞作。
独ソ戦の女性スナイパーのお話。重い。

11位 「三千円の使いかた」(原田ひ香)

 お金との付き合い方についての連作短編集。
原田さんは、こういう方面が強いようで。

10位 「小説の小説」(似鳥鶏)

 今年、一番笑った小説。
似鳥さんは、いろいろと実験的なことをしてくるな。

9位 「わたしの美しい庭」(凪良ゆう)

 凪良さんの本屋大賞受賞前の作品。
とてもやさしい物語。

8位 「琥珀の夏」(辻村深月)

 今話題の「宗教二世」とも関わる話かも。
悲しい話だけど、ラストに希望がもてる。

7位 「機械仕掛けの太陽」(知念実希人)

 知念さんのコロナ小説。オミクロン到来まで。
もう、続編はいらん、終わってくれ。

6位 「夜が明ける」(西加奈子)

 本屋大賞第6位。西さんのパワー健在。
「苦しかったら助けを求めろ」

5位 「月曜日の抹茶カフェ」(青山美智子)

 「木曜日にはココアを」の続編になるけど、
青山さんらしく、やさしい連作短編集。

4位 「空をこえて七星のかなた」(加納朋子)

 星、宇宙をテーマにした加納さんの連作短編集。
加納さんは後味の良さだけじゃないんだよ。

3位 「オオルリ流星群」(伊与原新)

 理系研究者の伊与原さんの小説。
45歳の青春、まだまだ頑張れる。

2位 「本好きの下克上 5-Ⅷ」(香月美夜)

 いよいよクライマックス。全部つながるのがすごい。
来年、ついに物語が完結する(予定)

1位 「らんたん」(柚木麻子)

 女性同士の友情を描いた歴史的大河作品。
柚木さんのルーツはこんなところからきてるのか。

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 この記録も7年目に突入。
今年は、あまり新しい作家さんに出会えてないな。

 浅倉秋成さん、逢坂冬馬さんくらい?
しかし、逢坂さん、本屋大賞でデビューして、
次に何を書けるんだろうか?

 

 

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#読めよ薬剤師2022

年末恒例になってきた、
るるーしゅさんの企画

【2022読めよ薬剤師企画】
《企画概要》2022年に読んで「オススメ」っていう書籍を
他の薬剤師にオススメする
《日時》2022年12月29日(木)21時〜

 というわけで、今年も参戦する。


 1冊目、フィクション。

オオルリ流星群」(伊与原新)


 伊与原さんは、昨年「八月の銀の月」で
本屋大賞にノミネートされてる。
もともと、理系の研究者だけあって、
科学を下敷きにした小説をたくさん書かれている。


 20年以上前、高校の文化祭でオオルリのタペストリーを作った
高校生たちが、45歳になって、地方の天文台を手作りする。

すでに中年と言ってよい年齢だけど、
昔の、高校生の文化祭のノリで
多くの友人たちの手を借りながら天文台を作り上げていく。

 作中に「45歳定年説」というのが出てくる。

セカンドキャリアを考えると、
45歳くらいで一度仕事を変えた方がよい、という話。

 現役で働くのを65歳くらいまで、と考えるなら、
45歳ってちょうど半分くらいになるんだ。

 50歳すぎてしまうと、新しいことを始めるのは勇気がいるし。
また、仕事自体を変えるのではなくて、
仕事のやり方を変えるのもいいかも。

 全体としては、青春モノであり、天体モノでもあるんだけれども、
私にはもう一つ興味深いところがあって、

 主人公(の一人)は、地元で薬局をやってる薬剤師
大手のドラッグストアチェーンが進出してきている中、
どうやって生き残っていくか、という話もあったりする。

 まぁ、実際は天文台にかこつけて、
なかなかそっちは進まないんだけれども、
天文台の仕事を手伝ったからこそ、
新たに一歩を踏み出せるのかも知れない。


 なぜこの作品を推すのかというと、
単に私が45歳なので。w

 社会人生活もちょうど半分。
キャリアを見直すにもいい時期なんだ。

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 次、学術系。

これが私の薬剤師ライフ
 6年制卒50人がキャリアをかたる」(日経DI)

 では、若手薬剤師はどんなキャリアを積んでいるのか?
というわけで、2冊目はこの本になった。

薬学が6年制になり、6年制の卒業生が初めて出てから10年。
どんなキャリアを積んできたのか。
50人の卒業生のキャリアが書かれている。

 特徴としては、
「途中で変わっている人が多い」ということ。

 大手調剤薬局に10年間勤めました、という人は
ほとんど紹介されていなかった。

 病院から薬局に行った人、
大学院に戻って研究者になってる人、
医学部に入って、医師になってる人、
起業した人、いきなり新規に薬局を立ち上げた人、
治験に関わっている人、政治家になった人。

 本当に、さまざまなキャリアがあるんだなぁ、と。

パラレルキャリアな人も、結構いる。

「薬剤師 × ウェブデザイナー」とか。
その辺も、最近の流行を抑えている感じ。

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 いやー、6年制すごいわ。
何だろう、自分のやりたいことを貫いている人が多い。

 今から就職先を探す薬学生が読むといいんじゃないかな。
逆に、私みたいなおじさんが読むと、
自分のキャリアがあまりにもへぼいのでちょっと辛い。

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 3冊目はフィクション、というか
半分ドキュメンタリー。

機械仕掛けの太陽」(知念実希人)

 知念さんのコロナ小説。
というか、ドキュメンタリーに近い。
主要な登場人物は架空だと思うけど、
起こった事件は、全て現実のものだろう。

 第1波から始まって、オミクロン株まで。
もう、本当につらい。何なの、このウイルス。

 まだ3年もたってないのに、もう過去の話を忘れそうになってる。
そうそう、ワクチンが出た時の期待感はすごかったんだよ。

.

 でもウイルスの変異がそれを上回ってくる。

 個人的には、エチゾラムに頼りすぎて壊れそうになる
看護師さんがよかった。
昔は気軽に出されてたエチゾラムだけど、結構強い薬なんだ。

 この本は、歴史書のような価値が出てくると思う。

あの当時の医療機関の混乱や過酷な状態が書かれているから、
そうそう、あの時はそれだけきつかったんだよ、って。

 みんなで思い出しながら笑える日が来ればいいな。

 作中には「ネット中毒の医師たち」が
コロナやワクチンの正しい情報を伝えるのに
奮闘している様子も描かれている。

 いや、知念さんも「ネット中毒の医師」だよね。ww
ちょっと自虐っぽくて面白かった。

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 さて、今年はフィクションを2冊ぶっこむ、
という暴挙に出てみた。


 ほかの薬剤師に読ませたい、という以上、
たいていが学術や勉強系の本になると思うんだけど、
あえてそれに抗ってみる。w

 ストレートに勉強になる本以外からも、
得るものはいっぱいあるんだよ、と言いたいので。


 ほかにも、紹介したい本がたくさんあるんだけどね。
っつーか、毎月3冊紹介してるので、
この企画の時は、ほぼコピペしてるだけ。

 実際どうなんだろ?
私が紹介してるから読んでくれる人とかいるのかな??

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 年末は、この企画でシメ。
年始からは、ほかの薬剤師さんが紹介してくれた本を
ひたすら図書館で探して読む、という日々が始まる。

 

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読書記録 2022.11

2022.11の読書まとめ(読書メーター)

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11月は27冊読了。

小説(新規)12冊、小説(再読)4冊、
学術/ビジネス 8冊、エッセイ/その他 3冊

 気が付けば年の瀬が迫ってきているなぁ。

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 今月の3冊

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 まずは、小説。

機械仕掛けの太陽」(知念実希人)

 知念さんのコロナ小説。というか、ドキュメンタリーに近い。
主要な登場人物は架空だと思うけど、
起こった事件は、全て現実のものだろう。

 第1波から始まって、オミクロン株まで。
もう、本当につらい。何なの、このウイルス。

 まだ3年もたってないのに、もう過去の話を忘れそうになってる。
そうそう、ワクチンが出た時の期待感はすごかったんだよ。

.

 でもウイルスの変異がそれを上回ってくる。

 個人的には、エチゾラムに頼りすぎて壊れそうになる
看護師さんがよかった。
昔は気軽に出されてたエチゾラムだけど、結構強い薬なんだ。

 この本は、歴史書のような価値が出てくると思う。
あの当時の医療機関の混乱や過酷な状態が書かれているから、
そうそう、あの時はそれだけきつかったんだよ、って。

 みんなで思い出しながら笑える日が来ればいいな。
現在、第8波が来ているけれども。
もうそろそろ、終わりにしてくれませんかね?
野球なら9回で終わりだよ。

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 次。

世界史を大きく動かした植物」(稲垣栄洋)

 世界史と植物を組み合わせた本。
作物としての、コムギ、コメ、ジャガイモなどの特性と
それがもたらした歴史について。

 なんで、日本でこんなに人口が増えたのか。
それは、コメの生産性が非常に高かったから。

 家畜の目的は?
人間が食べられない草を食べてもらって、
それを人間が食べられる別の形に変える。
(乳や、卵や、肉)

 生物学的な話と歴史とのからみは、非常に面白く感じた。
大豆と戦国時代の話とかも新鮮だったなぁ。

 医薬品の話は少なかったけど、
それはまぁ別のところで読んでいるからいいや。

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 いや、お薬関係の本もちょくちょく読んでるんだけど、
11月はこの本を上回る本がなかったので。
私は、薬以外でも勉強が好きらしい。

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 最後。

「366日のにゃん言葉」
 猫の写真と文学作品で語彙力を高める

 やや難しい言葉を過去の文学作品から出してきて、
その言葉の解説を、猫の写真と合わせて見せてくれる。

 とにかく、猫の写真が絶妙すぎて面白い。
その言葉で、この写真もってくるのかぁ、と笑える。

 文学作品は、やや偏っているかなぁ、という気がしたけど、
まぁこの本の場合は、猫の写真がメインだから。w

 猫好きで本好きなら(つまり私)たまらない本だと思う。
買う気がない人も、amazonのリンクで中身を少しだけ見てほしい。

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 ここに写真貼ればいいのか?
このブログって、昔から写真とか図のたぐいは一切使ってない。w
(面倒だから)

 この本は、猫好きな人にプレゼントしてみたいな。

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 さて、今年もあと1ヵ月。
まだまだ読みたい本はたくさんある。
記録によると、今年読んだ本は300冊を超えている。
1日1冊ペースには届いていない。
 去年(年間511冊)がおかしかっただけだけど。

 

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2022.10の読書記録

2022.10の読書まとめ(読書メーター)

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 10月は29冊読了。

小説(新規)12冊、小説(再読)5冊、
学術/ビジネス 8冊、エッセイ/その他 4冊

 最近、ちょっと読書時間が減りつつある。
ほかにやることも多いし仕方ないかな。

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 今月の3冊。

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 まずは小説

トリカゴ」(辻堂ゆめ)

辻堂さんはミステリ作家で、かるーい作品もあるんだけど、
最近は、しっかりしたテーマを持った、読みごたえのある作品が多い。
まだ、私が紹介したことはなかったかな?

 そんな辻堂さんの長編ミステリ。

 テーマは、戸籍のない人、無戸籍者。
戸籍がないので、学校にも行かず、保険証ももたず。
そんな無戸籍者が寄り集まって生活している場があった。

 そこに殺人事件が絡んでくるんだけど。

 まぁ、事件そのものはなかなかにクソなのだが、
「無戸籍者」の問題がメインテーマになっている。

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 戸籍がなかったら、作ればいいんだけど、
そう簡単には作れないんだよね。
特に「日本人であること」の証明が難しい。

 極論すれば、親が誰なのかもわからん人もいるので、
そんな人が、「日本人であること」を証明するのは、
無理難題に近いわな。

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 ただ、近年、制度の改革が進んでいて、
意外に、戸籍をとる以外のことは結構できたりする。
戸籍が一番ハードルが高いけど、健康保険証とかは何とかなるし、
無戸籍の子どもが学校に行くことも、たいていの場合可能。

 一番楽なのは、生活保護を受けること、ってのがびっくり。

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 でも、無戸籍者を救おう、と活動している人から、
当の無戸籍者が逃げていく、という図式があって。
やっぱり、「本当に支援が必要な人は、自ら支援から遠ざかる」
もんなんだなぁ、と。

 あとは、どの世界でも共通だけど、
情報のアップデートが大事。

 昔(といっても20年ほど前)は、
無戸籍者は本当にどうしようもない時代があったけれども、
最近は、割と何でもできるようになっている、ということ。
 でも、周知されていないので、
昔のイメージ(どうしようもない)のままでいるから、
誰も救われない、と。

 本当に弱い人には情報も伝わらないんだよね。

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 次、学術系。

ドラッグストアで買えるあなたに合った
 薬の選び方を頼れる薬剤師が教えます」(児島悠史)

 Fizz先生の、市販薬解説本。

 もともと、「OTC医薬品の比較と使い分け」という薬剤師向けの本があって、
これにプラスアルファした内容を、消費者向けまで落とし込んだ本。

 特筆すべきは、値段の安さ。1760円。
いや、この本でこの値段は安すぎるでしょうよ。
専門書ではなくて、一般向けの本だから、
それくらい売れると見越して値段つけてるのかなぁ?

 相変わらず小ネタも多くて、楽しい。読みやすい。
薬剤師の人は、さすがにもう一つ上位の
「OTC医薬品の比較と使い分け」を読んでほしいけど、
登録販売者の人くらいなら、ちょうどよいレベルじゃないかな。

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 最後。

そして誰もゆとらなくなった」(朝井リョウ)

 直木賞作家、朝井さんの爆笑エッセイ集。
この人のエッセイ集は、すべて「ゆとり」が入っている。
「ゆとり三部作」の完結編?になるのかな。

 とりあえず、おなかが緩い。w
前作の「風と共にゆとりぬ」のラストの「肛門記」がやば過ぎて、
その印象しか残っていないんだけど、
今回は、さらに「その」ネタに特化している感じ。

 しかも、今回は写真まで多用している。
本人は真面目な顔しているんだけど、
文章とのギャップでさらに笑えるんだよな。

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 前作では、結婚式の余興に柚木麻子さん(作家友達)と
一緒に全力でふざけたダンスした話があったけれども、
今回もそのコンビで滅茶苦茶なことやってるし。

 この人のすごいところは「いい友達がたくさんいる」
ところではないだろうか。
もちろん、全力でふざけるのに付き合ってくれる友達もいれば、
ピンチに陥った時に助けてくれる友達もいる。
変なことをしたときに、突っ込んでくれる友達もいる。w

 いい友達がたくさんいると、人生を豊かにしてくれるんだろうなぁ。

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 さて、朝井さんは最近、結婚したらしい。
その辺のことは、エッセイには一切書いていないけれども。
いったんここで三部作終了ってのは、
結婚のことをどう書くか(ネタにしてよいのか?)
悩んでるんじゃないのかな?
と適当なことを書いてみる。w

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 気づけば、今月もあと2カ月。
あとどれだけ読めるかな?

 

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読書記録 2022.9

 2022.9の読書記録

2022.9の読書まとめ(読書メーター)

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 9月は31冊読了。
小説(新規)15冊、小説(再読)5冊
学術/ビジネス 8冊、エッセイ/その他 3冊

 久々に1日1冊以上のペースで読めたし、
面白い本も多かったな。
やっぱり、冊数を増やせば当たりが増える。

 今月の3冊。

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 小説

空をこえて七星のかなた」(加納朋子)

 日常の謎の名手、加納さんの短編集。
宇宙にまつわる話が多い。

 加納さんは、今までに紹介したことなかったけど、
私は著作のほとんどを読んでると思う。
比較的、ほっこりした話が多い。

 短編集も面白いのが多くて、
別の作品集だけど「モノレールねこ」という短編集では、
表題作(モノレールねこ)もさることながら、
「バルタンの最期」というザリガニ目線の一人称小説があって、
これが泣ける、という。w
 安定してヒットを出してくれる作家さん。

 七星は、ななせ、と読む。
これは、一話目の主人公の名前なんだけどね。
この本が、全七話、ということもありそう。

 加納さんの連作短編集は、「七」をキーワードにしたものが多く、
「レインレインボウ」とか「七人の敵がいる」とか、
きっちり七話で閉めてくれる。

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 本作を、ネタバレなしで紹介するのは難しい。
一話、一話が、全て面白い話でありながら、
最終話を読むとすべてひっくり返ってしまうようなお話。

 これは、文庫本でたら買いたいな。
何度でも読み直したい物語だし、
読み直さないとわからないと思う。

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 次、学術系

ロボット薬局 テクノロジー×薬剤師による薬局業界の生き残り戦略」(渡部正之)

 今年の七月に発売された本だけれども、
とにかく、Amazonが薬局業界に進出してきたときに、
今までどおりではいけない、どうやって対抗するか?
 という警戒心が強く表現されている。

 先月、ついにAmazonが日本の薬局業界に参入することが発表されて、
なんというか、タイムリーな時期に読めたなぁ、と思った。

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 ロボット薬局、といっても、ロボットが全部調剤してくれる訳はないので、
錠剤全自動払い出し機のことである。
 どうしても、計数調剤のところが技術的にネックになってしまっていて、
そこはまだまだ改良の余地があると思うんだけど。

 技術的なことはおいて、
とにかく「薬剤師は、対人業務を鍛えて、単純作業はロボットに任せましょう」
というお話だ。
本当に、ロボットでもできるような単純作業をたくさんしてるんだよね、薬剤師って。
なんで、6年間勉強してきてそんな単純作業してるの?

 薬剤師は、時代に応じて変化できなければいけない。
昔ながらの薬剤師は、淘汰されてしまう時代に入っていくんだろうな。
と言いながら、私もまだまだ単純作業ばかりしている訳で。(苦笑)

 AIや、ICT技術をうまく利用しないといけないな。

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 Amazon薬局は、来年1月から始まる電子処方箋をターゲットに
参入してくる。最終的には、オンライン診療、オンライン服薬指導に
実物の薬はAmazonの物流システムが届けてくれるのなら、
患者さんは一歩も外に出ないで薬が受け取れる仕組みになるだろう。

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 ただ、個人的にはそこまで一気に進むとは思っていない。
電子処方箋を導入するためには、マイナンバーカードが必須で、
これを健康保険証に紐づけることが必要なんだけど、

 今の日本の状況で、そこまで普及するとは思えんのよね。
特に、高齢者はマイナンバーカード持ってない人も多いし、
「なんとなくよくわからん」という理由で、
今まで通りのやり方から動こうとしないのではないか?

 これは、医療者の側も同じこと。
だって、いまだにFAXが現役でバリバリに使われている業界よ?

 でも、いつまでもアナログでいくとも思えない。
とにかく、どう変わってもいいようにスキル高めておくしかないな。

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 最後

命のクルーズ」(高梨ゆき子)

 新型コロナの日本における最初の事件。
クルーズ船、ダイアモンドプリンセス号で何が起こっていたか
をつづった、ノンフィクション。

 クルーズ船の対応にあたったのは、
災害救助が担当であったはずのDMATだった。

 そもそも、感染症は専門外なんだけれども、
感染者(重傷者)が出たときに、
「病院に振り分けて搬送する」ってのはDMATの得意技だったので、
それを活かして、、

 っていうのも後付けだな。

 はっきり言うと、「ほかに誰もできる人がいなかったから」だ。
しかし、DMATって半分くらいボランティアに近い集団なんだけど、
そんな人たちが、あの「国難」と言ってもいいような災害に
立ち向かっていた訳で。

 日本って、すごい国だな。(苦笑)

 海外であれば、すぐに軍隊が出動して何とかしたと思う。
というか、日本でも海上自衛隊を動かすのが一番早かったかも。

 もしくは、無理やりどっかに上陸させて、
感染対策を厳重にして隔離してしまえれば、わかりやすかった。

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 ただ、日本は自由主義の国でしてね。
あのクルーズ船は、船籍はイギリスで、船会社はアメリカで、
乗客は日本人が多くて、クルーはアジア系の人が多いという、
非常に複雑な状況だった。

 まして、新型コロナが発生してすぐの話で、
ほとんど何もわかっていないに等しい状況。

 かつ、検査体制がめちゃくちゃ弱かった。
数千人のクルー、乗客を検査するのに、2週間くらいかかってる。
今だと考えられないけど、当時の検査体制ってそんなもん。

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 DMATのメンバーは、そんな極限状態のなかでは、
ベストを尽くしたと思う。
あれ以上は、誰にも、どうしようもなかったよ。
 それがよくわかるノンフィクションだった。

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 ダイアモンドプリンセス号のおかげで分かったことは結構多い。
新型コロナの感染者、無症状の感染者、発症者、重傷者。
どうやったら感染するのか。
 そういったことって、このクルーズ船のデータが大いに参考になってる。

 もうちょっとうまくできなかったか?
無理なもんは無理だよ。

 例えば、常備薬がなくなった話にしてもそう。
1000人を超える乗客の常備薬を船に運ぶって。
しかも、なんの薬を飲んでるかは、手書きのメモみたいなもんしかない。
さらに、日本語とは限らない。
 薬剤師含め、何人の医療従事者つっこんだら、
これを解決できるかな?いや、数名でできるわけないって。。

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 イワケン先生の告発動画についても触れられている。
そりゃ、船で頑張ってる人はああ言われたら怒るわ。(苦笑)
ただ、先生の告発が間違っていた訳ではないんだよね。
まぁ、イワケン先生なら「頑張ってるのはわかるが、間違ってる」
と言いそうだけど。

 こういう緊急事態に対応できる医療チームが必要、ってことかな。
なかなかこんなひどい事態には陥らないと思いたいが。

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 9月は一転、面白い本をたくさん読めたと思う。
なかなか読書の時間を取れないけど、
やっぱりある程度冊数読まないといけないのかな?

 

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読書記録 2022.8

 2022.8の読書記録。

2022.8の読書まとめ(読書メーター)

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 8月は24冊読了。
小説(新規)12冊、小説(再読)5冊
学術/ビジネス 6冊、エッセイ/その他 1冊。

 厚い本も多かったからこんなもんかな。

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 今月の3冊。

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 小説
ぼくらに嘘がひとつだけ」(綾崎隼)

 もともとメディアワークスでラノベ出身?の綾崎さんだけど、
去年から立て続けに文芸書の単行本がでている。
去年「盤上に君はもういない」で、まさかの将棋小説を書いていたけど、
今作は将棋小説シリーズ第2弾になるのかな。

 といっても、続編とかそういう訳ではなくて。
登場人物が少し重なってるけど、基本的には違う話。

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 二人の女流棋士に生まれた子供たちの取り違え?事件。
両親ともに棋士の家庭に育ち、周りに将棋しかない環境の子と、
落ちこぼれの女流棋士の子どもで、いわゆる貧困層だけど
将棋の才能にあふれる子ども。この二人が奨励会で出会う。

 何を書いてもネタバレになりそうだな、これ。
あくまで将棋界のことを書いた小説であって、
がっつりと将棋の内容まで突っ込んでくることはない。

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 綾崎さんって、ミステリ作家だ。それも叙述トリックが得意。
でも、家族とは。才能とは。友達とは。
そういったところをテーマにしてくることが多いと思う。
 綾崎さんの本は全部読んでるけど、他の作品も
基本はミステリなんだけど、家族とか才能をテーマにしている。
天才の苦悩とかね。

 結末にはびっくりさせられるけど、
それでも、前向きで終わらせられるところがすごいなぁ。
この二人の未来も見てみたい。
また、どっかで書いてくれるかな?

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 次。学術系。

なんで使うの?そのくすり」(村川裕二、高山和郎)

 医師による、薬剤師向けの薬の解説書、かな。
添付文書には載ってない、使う側の医師の「感覚」が書いてあって面白い。

 全部で108種類の代表的な薬について書かれているが、
わかりやすいキャッチフレーズがよい。

 たとえば、

「ロキソニン ~確かにちょうどいい感じの鎮痛薬~」

「リウマトレックス ~リウマチ治療のアンカードラッグ~」

「アルダクトンA ~欠かすことのできない名脇役~」

「プラビックス ~世界で最も処方されている抗血小板薬~」

「サインバルタ ~二刀流の抗うつ薬~」

「イーケプラ ~抗てんかん薬のジェネラリスト~」

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 内容は、知っている内容も多いけれども、
こぼれ話やちょっとしたネタも入っていて、「へー」って言ってしまう。
新人薬剤師や、復習したい薬剤師にちょうどよい感じじゃないかな。

 できれば、商品名ではなくて一般名で書いて欲しかったけど。
その辺、微妙なところだと思う。
もはや、今の若手薬剤師は一般名の方がなじみがあるんじゃないかな。

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 フロモックスが、やっぱりディスられてて笑った。

「フロモックス ~日本で最も頻用されている経口セファロスポリンであるが、第一選択となる感染症はない~」

 適応(どういうときに使うか) 基本的に使用する機会はない。

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 なんで、使用する機会のない薬が、最も頻用されているんだろうね?w
そもそも、第3世代セフェムを優先して使用すべき感染症はない、とのこと。
にも拘わらず、日本で最も頻用されている、と。

 とりあえずセフカペンピボキシルだす先生、いまだに多いからな。
これは、薬剤師側というよりも医師側の問題だと思うんだが。

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 その他。

ペリー提督日本遠征記」(M.C.ペリー)

 幕末、浦賀に来航したペリーによる、日本遠征記。
日本では非常に有名だけれども、ペリーがどういう意図で日本に来たのか、
そこまで掘り下げて教わることはあまりない。
 遠征記というよりも、探検記といった方が近いな。

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 まず、ペリーの日本遠征(?)は、
ものすごく緻密な計画を立てたうえでの話だった。
1853年にいきなり来航した訳だけれども、
その前までの流れを抑えておくと、
むしろ、日本側もこの来航を予想できたんじゃないか?
というくらい。

 ずっと鎖国していたけれども、
海外から貿易や開国を求める声はずっとあった。
ペリーの考察では、それは「オランダが止めていた」のだそうな。

 オランダは、日本との貿易を独占したいがために、
幕府には常に自国以外の欧米を悪く言っていたようだし、
日本としても、オランダ以外との欧米の接点がなかったので、
それを信じるしかなかった訳で。

 ロシアは、特に日本の開港を強く願っていて、
実際に動き始めているところでもあった。
ペリー、アメリカは、「満を持して」日本を開国させにやってきた。
日本のことをよく研究したうえでの話だ。

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 意外だったのは、ペリーはあちこちに顔を出していたところ。
むしろ、日本よりも琉球の方が滞在長いんじゃないかというくらいだし、
小笠原諸島にまで足を延ばしていたりする。

 1853年の来航時は一旦「来年の春にまた来る」と言って帰るが、
このあとペリーはアメリカに戻っていない。琉球や香港あたりで
情報収集を続けている。
 で、ロシアが日本に開国を迫るんじゃないかという情報を聞き、
予定よりも早く再来日したりして。

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 日本に対しては、とにかく毅然とした対応を。
正直、武力にモノを言わせてる感じがめっちゃあるけど、
当時の状況から考えると当たり前だったのかな。

 また、(当時の)日本人の優秀さも記録されている。
決して、未開の蛮族のような書き方はしていない。
特に、密航しようとした吉田松陰に対しては
(名前は出ていないが日本側の記録考えるとそうとしか思えない)
日本とのルールがあるので連れていくことはできないけれども、
その知的好奇心、向上心の強さを称賛している。

 全体の印象としては、
この交渉は、準備段階で結果が見えていたような気がするな。
ペリーはそれくらい日本を研究してきていたから。
何よりも準備が大事、ということで。

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 さて、今月はちょっと冊数が減ったけれども、
実は、今回も3冊を選ぶのに苦労している。
うーん、冊数読めばいいってもんじゃないってことで、
今年は量を落としているけれどもね、やっぱり、

 数をたくさん読めば、
それだけいい本に当たる数は多くなる。

 これも一つの真理なんだよなぁ。

 

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読書記録 2022.7

 2022年7月の読書記録。

2022年7月読書まとめ(読書メーター)

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 7月は30冊読了。
小説(新規)12冊、小説(再読)9冊、
学術/ビジネス 8冊、エッセイ/その他 1冊。

 30冊読了は今年2月以来。
それでも、1日1冊ペースには届かない。
読み返したい本がたくさんあったので、
読書ペースが上がったようだ。再読の方が時間かからんからね。

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 今月の3冊。

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 まずは小説。

六人の嘘つきな大学生」(浅倉秋成)

 2022年本屋大賞第5位。
就職活動の最終面接に残った大学生六人。
最初は、六人でプレゼンをして、全員合格もありえる、という話
だったんだけど、結局のところ合格者は一人に絞られる。

 それも、

「あなた達六人でグループディスカッションをして、
 誰が入社するにふさわしいかを決めなさい」

 という、とんでもないルール。
結局、一定時間ごとに(自分以外の)誰かに投票して、
累計の得票数がもっとも多い人が合格、という。

………ライアーゲームか?

 というレギュレーションになった。

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 で、ここで事件がおこる。
刑事事件ではないが、誰が合格するかを大きく左右する
大事件。これの犯人は誰なのか?動機は?
というミステリーになる。

 あんまり話すとネタバレになるけれども、
結局のところはね、「就活って何?」って話。
そういう意味では、朝井リョウの「何者」に近いかなぁ。

 いろいろなところにちゃんと伏線も張ってあるから、
やろうと思えばしっかり推理できると思う。
テーマもさることながら、ミステリーとして面白かったな。

 そんなに重くないし、読み味も悪くなかった。
私は普通の就活してないからよくわかんないけど、
これってキツイよねぇ、って思った。

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 次、学術系

ビッグデータが明かす医療費のカラクリ」(油井敬道)

 同じ病気でも、医療費が全然違うことがある。
いや、薬剤師だから知ってるんだけどね。(苦笑)

 同じ糖尿病でも、
安井さんは「メトホルミン90日処方」
高田さんは、「SGLT2阻害薬30日処方」

 これ、効果が似たようなものでも値段は3倍違う。

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 医療にどこまでコスパを求めるのか、という話になるのかな。
メトホルミンは、極端にコスパのよい薬だけど、
SGLT2阻害薬だって、高いけど副次的効果が期待できる。。
かも知れない。

 ま、私が服用するならメトホルミンだけど。w

 これ、大まかに医療費を示した上で、
患者さんと相談して決める方がいいのかも知れないなぁ。

 まだまだビッグデータは出そろってないけど、
今後、どんどんデータが集まってくると
医療が変わっていく可能性は大きいと思う。

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 コスパ最強は、バイアスピリンじゃないかと思う。
世界で最も、人類に貢献している薬ではないだろうか。

 それが、19世紀に発見された薬だっていうんだから、
この業界の特異さがわかるよね。
未だに、コスパでアスピリンを超える物質が出てこないんだから。

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 最後。そのた。

本当の貧困の話をしよう」(石井光太)

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 貧困は、SDGsの一番最初に出てくる目標だ。
ある意味、最終目標でもある。
「世界中から、貧困をなくそう」というんだから。

 貧困って、対策すればなくすことができるんだ。

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 で、作者が日本や海外でみた、本当の貧困の話。

 日本の特徴は、貧困が見えにくいことだ。
普通に中学校に通っている子ども達の中に、貧困が紛れ込んでいる。
そういった子どもは、自分が「周りとは違う」ことを認識させられるので、
自己否定感が強くなり、悪循環にハマっていく。

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 海外だと、スラム街のように、
「経済的に貧しい人が集まって暮らしている」ことが多い。
この場合、生活は苦しくても、
「自分は貧困だ」と認識しないことがある。
だって、自分の周りもみんな同じ生活してるんだもん。

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 もっとも、その中でもストリートチルドレンだけは別格にヤバい。
スラム街から、さらに零れ落ちた子ども達。

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 今の日本は、過剰に自己責任が求められる世の中になりつつある。
ちゃんと、福祉なりなんなりで補償してあげることが、
結果としてみんなのためになるんだけどな。
そこを放置するから、犯罪が発生する訳で。

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 例えば、安倍さんの暗殺事件にしてもそうだよね。
あの犯人(容疑者)を、「カルト教団の被害者を助けよう」
という人たち、可能であれば政治が助けてあげていればさ、
あんな凶行はおきなかったんじゃないのかな??

 ただ、これは他の本の話だったけど、
「本当に支援が必要な人ほど、支援をはねつける」
ということがあるので、これがなかなか難しいんだが。

 SDGsの本丸は、貧困対策なんだ!
って強く主張したくなった。

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 さて、7月はこんなもん。
実のところ、この3冊を選ぶのはかなり苦労した。
正直、7月はあまりいい本に会えなかったような。
あえて選ぶならこの3冊かな、というところ。

 

 

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読書記録 2022.6

 2022年6月の読書記録

2022年6月の読書まとめ(読書メーター)

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 6月は28冊読了。
小説(新規)14冊、小説(再読)6冊
学術/ビジネス 6冊。エッセイ/その他 2冊

 今年上半期では合計177冊、と。
4月以降忙しいからこんなもんかな。

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 今月の3冊。

まずは小説から。

夜が明ける」(西加奈子)

2022年本屋大賞第6位。
西さんは本屋大賞常連だけど、まだ大賞はとってない。

主人公と、親友「アキ」の高校生から30代までを描いている。
主人公が男性で、人生を追っていくのは
西さんのこれまでの作品だと「サラバ!」に似てるかな。

しかし、平和だったのは高校時代、学生時代までだった。

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 その後、テレビの制作会社で働き始めた主人公は、
終わらない激務にどんどん削られていく。
相対的な貧困生活。何かと戦い続けていく日々。
これ、かなり読むのが辛かった。

 メッセージはわかりやすい。

苦しかったら助けを求めろ

 ほぼ、これだけだ。
なんで、一人で苦しんでいるんだろう?
もっと、周りに助けを求めれば、はるかに生きやすいのに。


 こういう、「支援」が必要な人に支援が届かない。
支援から遠ざかろうとしているかのようだ。
でも、こういう人にこそ支援が必要。

 いつかは、「夜が明ける」のだろうか?
西さんのパワーに圧倒された。

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 学術系。

これが私の薬剤師ライフ 6年制卒50人がキャリアをかたる」(日経DI)

 薬学が6年制になり、6年制の卒業生が初めて出てから10年。
どんなキャリアを積んできたのか。
50人もの卒業生のキャリアが書かれている。

 特徴としては、
「途中で変わっている人が多い」ということ。
(まぁ、そういう人を集めたんだろうけど。)

 大手調剤薬局に10年間勤めました、という人は
ほとんど紹介されていなかった。

 病院から薬局に行った人、
大学院に戻って研究者になってる人、
医学部に入って、医師になってる人、
起業した人、いきなり新規に薬局を立ち上げた人、
治験に関わっている人、政治家になった人。

 本当に、さまざまなキャリアがあるんだなぁ、と。

パラレルキャリアな人も、結構いる。

「薬剤師 × ウェブデザイナー」とか。
その辺も、最近の流行を抑えている感じ。

 いやー、6年制すごいわ。
何だろう、自分のやりたいことを貫いている人が多い。
(というかそういう人を意図的に集めてる。)

 今から就職先を探す薬学生が読むといいんじゃないかな。
逆に、私みたいなおじさんが読むと、
自分のキャリアがあまりにもへぼいのでちょっと辛い。w

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 キャリアを考えられる人っていうのは、
基本的に「生活に困っていない人」だと思う。

 6年制の薬学を卒業できる時点で、
そういう人が多いのかな?と思ってしまった。

 生活に困ってたら、自分のやりたいことなんて言ってらんない。
とりあえず、食べていけることが大前提だし。(苦笑)

 私は、(それほど)仕事に生きがいを求めていないので。
ある程度お金もらえればそれでいいのさ。
生きがいは、他で見つけるから。

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 最後、もう一冊小説で。

残月記」(小田雅久仁)

 2022年本屋大賞第7位。
小田さんは2009年にデビューしたらしいんだけど、今作が3冊目。
え、めっちゃ寡作やん……。

 月をテーマにしたダークなSF小説の短編集。
といっても、半分以上が表題作の「残月記」なので、
「残月記」単独で出版してもよかったんじゃないかと思うが、
 テーマが「月」で共通しているし、
このタイミング逃すと次にいつ本出るかわからんし、
というので一緒にされたんじゃないかと思う。

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 「残月記」では、架空の感染症「月昂」に感染した人の話。

 月昂は、満月になると普通ではない能力、創造力を発揮できるが、
感覚が鋭敏になり、性欲が亢進する。

 逆に、新月の時期は活動量が落ちて眠り込んでしまい、
そのまま目覚めずに死んでしまうこともある。(致死率3%くらい)

 感染初期に高熱をはじめとする症状が出て、
この時に亡くなってしまうことも多いが、
ここを乗り越えても、毎月、死の恐怖と戦うことになる。

 ただ、満月になると色々な能力が開花するので、
「月昂文学」のような詩人や、芸術家も多い。
短命だが。

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 感染症なので、基本的に世間から隔離される。
この世界では、日本に独裁政権が誕生していて、
この独裁者が、月昂者の人権を無視して、
非人道的な隔離政策を敷いている。

 ……という感じで始まる話で、
普通に読めば「難病モノが始まるのかな」と思いきや、
全然違う方向に話が突っ走っていく。
気になる人は、実際に読んでみて欲しい。

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 性的な描写もあるし、暴力的な話も多いので
あまり子供には読ませたくないな。

 ただ、一度読めば忘れられない強烈な「愛」の話だ。
他にどんな作品書いているのか読んでみたいな。

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 と、今月は本屋大賞候補作を複数読んでみたけれども、
傾向として、本屋大賞って「重い」話が流行りなのかな、と。

 去年の「52ヘルツのくじらたち」も重かったし、
今年の大賞「同志少女よ、敵を撃て」も重い。

 今月紹介した2作も、負けず劣らず重い。(苦笑)
連続して読むと疲れるなぁ。

 これ、本屋大賞に投票する書店員、
大変なんじゃないかなあ、と思ったりして。

 

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