(~'09)健康情報

カテゴリ変更のお知らせ

「日記・コラム・つぶやき」のカテゴリーは、2009年をもって終了しました。
2010年以降は、「('10)日記」、「('10~)コラム」にアップされます。

 同様に、「健康情報」、「仕事(薬局)」のカテゴリーも、
2009年をもって、一旦区切ります。

こちらは、自分で作ったカテゴリーなので、名前を変えることができました。
2009年以前の記事は、「(~'09)」がカテゴリー名についています。

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「日記・コラム・つぶやき」のカテゴリーはココログのデフォルト設定なので、
名前を変えることができませんでした。w

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トランス脂肪酸の表示義務

 ニュースより。

 トランス脂肪酸について、福島瑞穂消費者担当大臣が食品中の含有量の
表示の義務付けを消費者庁で検討するようだ。

http://www.asahi.com/politics/update/1124/TKY200911240445.html

 以下、引用

マーガリンなどに含まれ、動脈硬化などの原因になるとされる
トランス脂肪酸について、福島瑞穂・消費者担当相は24日、
閣議後の記者会見で、食品中の含有量の表示義務づけを、
消費者庁で検討することを明らかにした。

 トランス脂肪酸は、マーガリンや調理用の植物油、
菓子やパンづくりに使われるショートニングに含まれている。
多量にとると、悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロール
を減らす作用のあることが指摘されている。

 食品安全委員会によると、日本人の一般的な食生活では過剰摂取
が問題になる可能性は低い
、としている。欧米諸国では使用した際
の食品への表示義務づけや含有量の規制もあるため、福島氏は
「国際的な動向も踏まえ、国民の健康の増進を図る観点から検討
していきたい」と述べた。

 引用終わり(強調引用者)

 かなり、「いまさら」感があるが。
また、記事中でも食品安全委員会はどちらかというと否定的な意見。
どうも、消費者庁と食品安全委員会は、対立する傾向がある。
私の印象だと、あくまで「科学的に」処理しようとする食品安全委員会、
に対して、消費者の「感情」に配慮したい消費者庁との対立。

 もっとも、いまさらトランス脂肪酸・・・って気もする。
一部、気にしている消費者団体がいるんだろうなぁ。
トランス脂肪酸については、以前に記事を書いている。

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トランス脂肪酸とマックフライポテト(09/04/20)

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 詳細は、上記リンクに書いてある。
簡潔にまとめると、食品安全委員会の見解と同じだ。すなわち、
日本人の一般的な食生活では、問題になる可能性は低い。
ただし、食生活の欧米化が進んでおり、人によっては注意が必要。

 私なりの理由も簡潔に。
米食の日本人は、マーガリン(トランス脂肪酸が多い)の摂取量が
パン食の欧米人とは比較にならないほど少ないため。

 逆に、米食の日本人は塩分の過剰摂取が問題になりやすい。
米の飯には、塩があうから。w

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 WHOの塩分推奨摂取量は1日5gだそうな。
わが国では、平均でおそらく倍以上の量を摂取している。(汗)

 トランス脂肪酸の表示義務、それはそれで結構だとは思うが、
日本食の特性を考えると、それよりも塩分をどうにかしたほうが
効率がいいだろうな。

 ・・・と、同じような感想をuneyama先生もおもちなようで。

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20091125#p6

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エコナは安全だけど安心ではない?

 花王のエコナクッキングオイルが、販売自粛になった。
「発ガン性物質になるおそれがある成分が含まれている」ため。

花王の発表にリンクを張っておこう。

http://www.kao.com/jp/corp_news/2009/20090916_002.html

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 エコナシリーズは、ジアシルグリセロールを主成分とした油。
通常の油とくらべて、食後の中性脂肪が上昇しにくく、
「身体に脂肪がつきにくい」とされている。

 特定保健用食品(トクホ)に指定されている。

http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail360.html

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 で、問題になっているのはグリシドール脂肪酸エステル。
この成分は、混入したわけではなく、製造過程で生じる副産物。
他の油にも含まれているんだけれども、エコナは特別に多く含まれている。
(おそらく、普通じゃない作り方をするからだろうな、と。)

 グリシドール脂肪酸エステル自体には、今のところ、
安全性への懸念を明確に示す情報はない。
ただ、グリシドール脂肪酸エステルが、分解されて、
グリシドールになると、今度は発ガン性があることがわかっている。
(構造式を調べてみたら、エポキシド構造。いかにも発ガン性ありそう)

 実際、グリシドールが体内にどれくらい吸収されるのかは、
まだよくわからないらしい。

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 花王の見解としては、
「商品としての安全性に問題はない」
「しかし、安心を求める消費者に配慮して、販売を自粛する」


 わっかりにくいなぁ。
安全ではあるけれども、不安な情報があることも確かだから、
一時的に販売を中止します。
 グリシドール脂肪酸エステルの含有量を一般の油と同じ程度に
減らした商品を開発する、とのことだ。

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 安全性に、めちゃくちゃ問題があるわけではない。
そんなに問題があったら、とっくにわかっているわけで。
どれくらいの問題があるのかは・・・今のところわからない。
おそらく、ごくわずかの危険性があるか、ないか、というところじゃないか、と。
健康リスクとしては、さほど問題にはならないんだろう。

 まぁ、トクホを買うような人は常日頃から健康に気をつけているだろうから、
ちょっとのリスクでも不安なら気になる、かも知れないな。
万一を考えての販売自粛なんだろう。

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 ちなみに、この辺の話がでてきたのは、今年になってからだ。
ヨーロッパのほうで、グリシドール脂肪酸の安全性が議論になっているらしい。
それが、今年の話。
 で、厚生労働省が調べてみた(花王も独自に調べてた)ところ、
エコナには多く含まれていることがわかった、と。
 開発当初から危険性がわかっていたわけではない
つい最近になって、「ひょっとしたら危険かもしれない」とわかってきた、ってこと。
むしろ、この段階で動いた花王を評価すべきだろう。

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 まず第一に、「100%安全な食品など存在しない。」
どんなものでも、食べ過ぎれば害になるし。
未だにわかっていない害が、存在するのかもしれないし。
科学が万能ではない限り、これは仕方ないことだ。

 このブログで、健康情報の基本について、書いてある。
カテゴリ「健康情報」の一番古い(つまり、最初に書いた)記事だ。
「健康情報の基本」(2007/2/4)

 もう一度、書いておこう。(以下、コピペw)

 健康のためには、色々な食材をバランスよくとることが、大事であり、
決して一つの食材に偏ってはならない。

 理由も書いておこう。科学は万能ではないからだ。たとえば、
「最近になって●●という食材の××という成分が▲▲によいとわかった。」
それまではわかっていなかったことでも、後でわかることはいくらでもある。
これ、当然、逆パターンも考えられるよね・・・。

「身体にいいといわれていた××は、実は効かない」ってパターン。
最近では、食物繊維を食べると大腸ガンが減るってのは、どうも怪しいとかあるし。

 効かない程度ならまだしも、実は身体に悪影響があるってこともあったりして。
問題は、そういうのが前もってわからないことだ。
大量に摂取してしまってから、「実は発ガン性が・・・」とか言われたら最悪だ。
科学は前もって全てわかっているわけじゃないんだから、それもありえる話。

 そういう「後だし情報」の弊害を回避するためには、
「ひとつの食材にこだわらない」ってのが基本になってくる。
そうすることで、リスクを分散することができるわけだ。

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 以上、コピペ終了。(手抜きw)

 特に、後半の話は、今回のエコナ騒ぎにぴったりとあてはまる。
トクホといえども、未知の危険性が存在するってこったな。

 もっとも、エコナの場合は、「脂肪がつきにくい」というベネフィットの方が、
「発ガン性」のリスクのよりもはるかに大きいと思う。
 リスクの程度はよくわかっていないけれども、
ベネフィットは厚生労働省お墨付きだし。
・・・どれだけの権威があるのかはわからんが。w

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 2009.09.27追記

 安井先生が、市民のための環境学ガイドで
わかりやすく(?)解説してくださっている。

http://www.yasuienv.net/Glycidol.htm

 環境が専門の安井先生が健康食品系の記事を書くこと自体珍しいが、
健康リスクという観点から、今回の件を解説している。

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コラーゲンの話

 最近・・・に限った話ではないが、コラーゲンがまたブームになってるらしい。
いや、昔っからあったとは思うけど。市場規模は、食品に限っても500億円くらい。

 朝日新聞の記事によると、
http://www.asahi.com/business/update/0826/OSK200908260083.html

コラーゲン入り食品の市場は、ここ5年で4倍近くにも拡大した、そうな。

 いろんなところで使われているコラーゲンだが、
ここでは、食品の話に限定したい。

 化粧品として使われるコラーゲンは、保湿作用を目的としている。
まさか、コラーゲンを塗ったから皮膚にも浸透して・・・
なんて、あほな話をするメーカーはいないだろうし。。

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 さて、健康食品としてコラーゲンについて。

 コラーゲン自体は、人のタンパク質として重要。
弾力性があり、強度もある、という性質をもっている。
 コラーゲンが一番多いのは・・・骨だと思う・・・。
他にも、軟骨や、皮膚、他、さまざまな結合組織に含まれている。

 で、コラーゲンを摂取することによるメリットは・・・

「よくわかっていない」

 ・・・おぃ。実は、効果があるという意見と、効果がない、という意見と、
両方がせめぎあっている状態だ。まだ研究中でよくわかっていない、ってこと。

 前述の朝日新聞の記事では、

独立行政法人の国立健康・栄養研究所は「食品から摂取した場合、
ヒトでの有効性について信頼できるデータが見あたらない
」との見解だ。

 と書いてある。
国立健康・栄養研究所は、「まだ研究途上」の物質に関しては、
たいがい、こういう表記になる。(苦笑)
 ただ、コラーゲン自体はかなり昔からわかっている物質だ。
それでいて「信頼できるデータが見あたらない」のであれば、
研究途上といえども、やや苦しいんじゃないのかな?
と、私は思う。

 調べてみると読売新聞でコラーゲン批判の記事があった。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/yw/yw08020301.htm

 これを読んでもらえれば手っ取りばやいけど、
それじゃあまりにもあれなので、簡単に解説する。
実は、話の流れは以前に書いた「コンドロイチンの是非」と同じだ。

「コンドロイチンの是非」(08/06/25)

 つまり、食べ物として食べたコラーゲンは、
消化によって分解されてしまうため、体内でコラーゲンになるとは
限らないよっていうのが基本的な話。

 コラーゲンはタンパク質だ。
タンパク質は、胃酸や消化酵素の働きで、ペプチドになり、
最終的にはアミノ酸に分解されて、小腸から吸収される。
・・・これ、中学校で勉強するよね。

 ただ、最近の研究でコラーゲンのペプチドの場合は、
アミノ酸レベルまで分解されるよりも前に、割と大きなペプチドのまま
吸収される、という説もあったりする。

 また、コラーゲンはかなり偏ったアミノ酸分布をしているので、
分解されて吸収されたとしても、「コラーゲンの材料」が山ほど残る。
・・・これで、コラーゲンが再合成されるといいな、
といった、希望的観測もある。w

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 すでに、この時点で賛否両論あるんだけれども、
読売の記事は、ここからさらに追い討ちをかける。

「仮にコラーゲンができたとして、それが肌に行く保証はない」
コラーゲンは、体中どこにでもあるタンパク質。
骨になるかも知れないし、軟骨になるかも知れないし、
身体の内部の結合組織(それこそ、いっぱいある)になるかも。

 そのままお肌にいってくれるとは限らないよ、ということだ。

 ただ、それでも大量に摂取すれば、それだけお肌にいく分も
増えてくれるんじゃないのかな・・・。甘いか。w

.

 ただし、アレルギーがあるならともかく、
健康食品としてはかなり安全な部類に入ると思う。
だって、昔から食事でも摂ってきたものだからねぇ。
「お肌に効く」と信じて摂取すれば、(プラセボ)効果はあるんじゃないかな。

 コンドロイチンと同様に、軟骨に効く可能性もある。
まだ、こっちの方が皮膚よりも可能性はありそうな感じだ。
ただし、これも「効果がある」という研究結果もあれば、
「効果はなかった」とする研究結果もあったりして、
やっぱり「賛否両論」状態になっている。

 どっちにしても、「まだまだ研究途上」なわけで。
だから、結論としては、
「よくわかってない」
にしかならない。

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 よくわかっていないのに、メーカーはイメージ戦略だけで商品化する、と。
商品化されるから、さらに「身体によい」イメージは高まる。
という、根拠のないスパイラル(循環)に突き進む、と。
 これは、マイナスイオンと同じ流れだよなぁ・・・。

 薬剤師としては、「もう少し科学的根拠がはっきりしてから売ってくれ」と思う。
ただ、健康食品業界自体が、そんなことを言ってれば立ち遅れる状況にある。
プラセボ効果が大きいからなぁ・・・。ちょっとでもいいイメージがあるのなら、
その「イメージ」に乗っかって商売する方がはるかに儲かる。

 じっくりと「科学的根拠」とか言ってたら、しっかり商品開発できる頃には、
すでに後発組になっているだろうし・・・。どうしたらいいんだろうね。

 厚生労働省とか、公正取引委員会とかがもっと横槍を入れてくれればいいのか?
いや、これこそ「消費者庁」の出番じゃないだろうか

 メーカーがいい加減な商品開発に突っ走るのは、消費者にとっても不利益だ。
真っ当な商品開発を推進して欲しい、ってのは、
消費者側としても言ってみてもいいんじゃないだろうか。

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育児スキルは関係ない?

 健康・栄養フォーラムより。

「赤ん坊の性格は、母の育児スキルと無関係」かも知れない。

http://www.linkdediet.org/hn/modules/weblogD3/details.php?blog_id=786

 聞き分けのいい子、悪い子ってのは、ある程度遺伝子の問題である。
というか、生まれつきの性格の問題であるので、
育児方法がどうとかは、そんなに関係ないかも・・・。
という話。

 幼児教育を根底から否定されそうな話だけど。w
もちろん、全てが遺伝子や性格だってことはないと思う。
でも、全てがしつけの問題、というわけでもない。

 親としては、「この子はそういう性格だからしょうがない」
と割り切って育児にあたるのが、精神衛生上いいんじゃないかと思う。

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有機食品の健康効果は一般食品と変わらない。

 ヤフーニュースより。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090731-00000211-reu-int

「オーガニック食品、健康効果は一般食品と変わらず。」
以下、一部引用

英ロンドン大学衛生熱帯医学大学院の研究チームが行った調査によると、
オーガニック食品(有機食品)の栄養価や健康効果は、一般食品とさほど
変わりがないことが分かった。調査結果の詳細が29日、
学術誌「American Journal of Clinical Nutrition」に掲載された。

 引用終わり。

 確か、以前にも書いたことあるような気がして、過去ログを引っ張ると、
あったあった。松永さんのメディア・バイアスの書評だ。

メディア・バイアス その2(2007/05/12)

 という訳で、そんなこと、だいぶ前からわかってるよ、と。

 有機食品だから栄養が高いとか、健康的とか言うことはない
これは異論ないだろう。
ただ、「より安全」とは、ひょっとした言えるかも知れない可能性がある。
(ものすごく、控えめな表現だな。w)

 農薬を使わない分、安全かというと、そう言いきれるほどのデータはない。
なぜなら、農薬を使った一般食品が危険、なんてデータがあるわけないから

 もう一つの可能性として、、有機食品だからおいしい
という可能性は、、、ないかな?

 有機でなくても、おいしいのはあるだろうけど、、
有機の方が、おいしい確率が高い、とかなら言えるかも知れない。
(実は、この辺の話はメディア・バイアスにも出てくる。)

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正しい情報が少ない

 ネット上の情報の取り扱いについて。
元ネタは、食品安全情報blog

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20090702#p1

 以下、引用

 研究者は、日本と米国で入手できる肺がん情報の質やタイプが、
明確に違うことを発見

Journal of Thoracic Oncologyの2009年7月号に発表された論文で、
インターネットの肺がんに関する情報は米国の方が日本より質が
高いことを明らかにした。

国立がんセンター病院のYasushi Goto博士らによる150のウェブ
サイトの調査結果。

GoogleやYahoo!で肺がんと入力して出てきたトップ50サイトのうち、
スタンダードな治療法について記述していたのは米国では80%なのに
日本ではたった50%だった。

さらに日本のサイトは代替療法の宣伝サイトが多い。

 引用終わり

 日本のウェブ情報は、信用できないものも多いから注意が必要。
周りの状況をみるに、まぁそのとおりだろう。

しかし、これが論文で書かれるってのは、どうかと思うが。

 uneyamaさん(食品安全情報blog管理人)は、
肺がんに限らず日本のウェブ情報はひどいのが多い
とコメントしている。

 特に反論はないんだけど、ふと思ったこと。
ひどいのが多い、、というか、正しい情報が少なすぎるのではないか、と。

 つまり、信用に足る、公的な情報が少ないんじゃないのかな
または、情報を出していても、公的機関としての信用が少ない、とか。

「ここだったら、確実に信用できるだろ」という優秀なサイトがあって、
多くの人に認知されている状況になれば、
ネット上には正しい情報が増えていき、間違った情報が減っていくだろう。

 問題は、正しい情報を持っている人は、たいてい忙しいから、
なかなかウェブ情報まで手が回らない、という・・・。

 少しずつ改善されてはいるんだけどね。

 ・・・そもそも、uneyamaさんの取り組み自体が、
この状況の改善を目指したものだと思う。
公的機関が、しっかりやってくれればいいのにね。

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ゲルマニウムに効果はない。

 ニュースより。

ゲルマニウムブレスレット「疲労和らぐ」根拠なし。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090625-00000964-yom-soci

以下、引用

国民生活センターは25日、インターネット上で販売されているゲルマニウムの
使用をうたったブレスレットの中に、ほとんどゲルマニウムを使っていなかった
り、薬事法上問題のある表示をしていたりするものがあると発表した。

 同センターは、ゲルマニウムを100%近く使っているなどと表示して販売して
いた1万5000円以下のブレスレット12銘柄を2~5月に調査。その結果、
6銘柄でゲルマニウムの含有量が1%に満たず、1銘柄では検出されなか
った。
また、ブレスレットは医療機器として認められていないにもかかわらず、
5銘柄は「疲労を和らげる」「血液をさらさらにする」など、薬事法に抵触する
恐れのある表示をしていた。

 同センターは業者に表示の改善を求めるとともに、厚生労働省などに指導の
徹底を要望。消費者に対しては、「国内外の文献を調べたり事業者にアンケー
トをしたりしたが、ゲルマニウムの人体への効果を表す科学的根拠は確認でき
なかった。購入者は健康への効果を期待するべきではない」としている。

 引用終わり(赤字強調は引用者による)

 身体の外につける装飾品の金属で、身体に影響を及ぼすのは
難しいと思う。あり得るとすれば、磁気か、放射線だけど。
磁気は身体に対する影響があまりはっきりとわかっていないし、
放射線なら・・・普通は有害だな。w

 なので、健康にいい訳はないと思っていた。
まぁ、プラセボ効果ぐらいはあるだろうけどね

 ・・・ところが、この記事をみてぶっ飛んだ。
そもそもゲルマニウムを含んでいないものもあるって・・・
いくらなんでも、ひどくないか?

.

 そっか、誰もゲルマニウムの実物なんて知らないから、
適当にそれっぽい金属をつけておけば買ってくれるんだ。

 詐欺じゃねぇのか?

 っつーか、ゲルマニウム含量が少なかった商品の会社は、
そもそも、ゲルマニウムの効果なんか信じてないよね。w
信じてるのなら、ばれる可能性高いと思うはずだから。

「どうせゲルマニウムに効果なんかないんだから、
ゲルマニウムの含有量が極端に少なくてもばれない」と。

 ゲルマニウムの含有量が少なかったこと自体よりも、
「効果がないことを明らかにわかっていて、販売したこと」が問題だと思う。

.

 健康情報は、玉石混交。
石の方が圧倒的に多いような・・・。

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トランス脂肪酸とマックフライポテト

 健康情報。トランス脂肪酸について。
ネタとしては、旬をとっくに過ぎているんだけれども。w
2年位前が、一番旬だったかなぁ。。

 ただ、「知っている人は知っている」というレベルであって、
当時の私はそれほど大きいリスクではない、と判断したこともあり、
今まで書いてこなかった。

 トランス脂肪酸とは、油の種類。工業的に作られた油脂である、
マーガリン、ファットスプレッド、ショートニングなどに含まれている。
加工食品や揚げ物にも含まれている、かな。
多量に摂取するとコレステロールが上がり、心疾患のリスクが高まると言われる。

 いろいろあるけど、農林水産省のページがわかりやすいかと。

http://www.maff.go.jp/syohi_anzen/trans_fat/wakaru/index.html

 さて、まずわかっていることを。

 健康に悪いことは、ほぼ確実。心疾患リスクが高まることがわかっている。

 ヨーロッパやアメリカでは、規制が進んでいる。表示義務をつけたり、
厳しいところでは含有量が一定レベルを超えると罰則があったりしている。

 日本では、全く規制はない

 ・・・という状況。結論は、トランス脂肪酸は避けましょう。以上。

、、で終わるわけないわな。私が書くんだから。w
まぁ、トランス脂肪酸を避けた方がよいという結論はかわらんけど。

 まず、なんで日本で規制が行われていないか。日本の行政が怠慢だから、とか、
事業者のことばかり考えて、消費者のことを考えていないからだ、とか。
そういう批判ばっかしてるとこもあるけど、もちろんちゃんと理由がある。

政府(食品安全委員会・厚生労働省)の見解は、

http://www.fsc.go.jp/sonota/trans_monitor.pdf

簡単に言うと、
「日本人の平均摂取量は欧米と比べるとかなり少ないので、
 今のところ規制する必要はない。」

 ということ。

 WHOは、トランス脂肪酸の摂取量を
「最大でも1日あたりの総エネルギー量の1%未満にすべき」としている。

日本人の平均は、0.3%だから問題ない、と。
アメリカはこれが2.6%と基準を大幅にオーバー。
ヨーロッパの各国も、基準をオーバーしている国が多かった。

 だから、欧米では規制が進んだのに、日本では放置されたわけだ。
(ヨーロッパで規制が厳しいのは政治的な思惑もあったりする。)

 数字にして書けば、なぜ日本で規制がないのかわかりやすいと思う。
恣意的に数字を隠して(あるいは無視して)行政を批判する連中も多いけど。

 なぜ、日本人の摂取量が少ないか。食生活の違いだろう
量的に問題になるのは、マーガリンと揚げ物。
 マーガリンに関して言えば、そりゃ、パン食の国の方が消費は多いだろうさ。
そもそも、油脂の消費自体が欧米の方が日本よりも多い。

 もっとも、日本はその分、欧米に比べて塩分が多くなってる。
白いご飯には、塩味が合うから、、だろうな。w

 というわけで、トランス脂肪酸が悪玉なのはほぼ間違いないけれども、
日本人の消費量は欧米より少なく、WHOの基準よりも少ないから
比較的問題は少ない、と。

 もちろん、あくまで「日本人の平均」の話。
今後、食の欧米化が進むと危なくなってくる、これは間違いない。
また、そうでなくても極端な食生活を送っている人はすでに危険である。

 特に槍玉にあげられているのがマックフライポテトだ。
とある企画で調査されていて、Mサイズ1食で、
「日本人の平均値の3倍」のトランス脂肪酸を摂取することになる。
これは危険だ、という説。

 ただ、これもやや煽り気味だなぁ、と思う。

 平均値の3倍でも、0.3%の3倍なら、まだ基準値(1%)に収まるし。

 たとえ、それで超えたとしても・・・
毎日ポテトを食べるような生活をしなければ、
平均として基準値を超えることはない

 こういうのは、1日くらい食べ過ぎても問題ないよ。

 さらに言うなら、毎日ポテトを食べるような生活ってのは、
トランス脂肪酸なんか関係なく、健康によろしくない。w
あれ、カロリーが高すぎるんだ。

 さて、気づけば私がトランス脂肪酸を擁護しているように見えるな。
そのとおりだ。明らかに悪玉だってわかっているのにね。
じゃぁ、なんでトランス脂肪酸を擁護しているか、というと・・・

 安くておいしいから

 いや、トランス脂肪酸が、というより、
トランス脂肪酸が含まれる食品が、、ね。
安くておいしいのが多いんだ。それが最大のメリット。
そのメリットと、デメリットを天秤にかけて、行動を決めていく。

 私の行動指針は、
「食べすぎには注意する。でも、少々なら問題ない。」
ってことで。もちろん、他の人が他の指針をもってもかまわない。

 お酒の時も書いたことだけど、
「全てが健康を中心に回っているわけではない」んだよな。
 タバコも酒も、トランス脂肪酸含有食品も。

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よくわからないけど

 妊婦にビタミンEはよくないかも知れない、という話。
食品安全情報blogより。

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20090407#p1

 妊婦がビタミンEを過剰摂取すると、産まれたときの心臓障害リスクが高くなる、
という話らしい。

 これは、正直「ほんまかいな」としかいいようがないが・・・。
まだまだ研究が必要というところだと思う。
今のところ、「そんな可能性もある」くらいの話。

 食事で気をつける必要は、今のところないと思うけど、
サプリメントとしては摂らない方がいいだろう。

っつーか、妊婦でサプリメントといえば、鉄と葉酸くらいにしておくべき。
もっと多くのことがわかってくるまでは、サプリメントに頼るべきではない。

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